幼なじみ(男)に嫁いだ時点で詰んだ俺は、その正体が淫魔でも受け入れるしかない…

pochi_koro

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第二四話

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「そうだ!亜嵐?アレって何?」
「アレ?…なんだっけ?」
「じーちゃん達と亜嵐がたまに言ってるやつ!」
「あぁ…別に大したことじゃないんだけど…」
「じゃあ教えてよ?」

亜嵐が少し渋るから、「アレ」についてもやっぱり嫌な予感しかしない…

「二琥歩ける?」
「ん?うん」
「本当?抱っこしようか?」
「大丈夫!」

先にベッドから立ち上がった亜嵐は、俺の両手を引っ張る様に立たせてくれた…
別にそこまでしてくれなくて大丈夫なんだけど、最近ずっとそんな扱いだったから…

俺もすんなりそれに従う…

大事に大事にされていたから、もうどこも痛くも痒くもなかったけど、あんまり歩いてなかったせいか、ふかふかの廊下に足が縺れた…
亜嵐がずっと俺の腰の辺りに手を回しているから、転ぶ事は無かったけど…

例によって亜嵐が「ここだ」と言ったドアを開けると…
テレビとソファーが置いてあるその部屋は、そんなに広くない様に感じた。

この前のとは違い、革張りのソファーは少し硬めだったけど、これはこれで座り心地が良い。
目の前のテレビも、何の変哲もない大抵の家にあるそれと同じだった…

隣に座った亜嵐がそのテレビをつけると、どこかの風景が映っている…

「え?もしかして、このテレビが「アレ」なの?」
「そっ…まぁ俺って…一応王様じゃん?」

亜嵐がリモコンの様な物の矢印をカチカチと押すと、その画面に様々な場所が代わる代わる映し出された…
一瞬映った風景には、人影が見えた気もする…

「で?これが何なの?」
「…うん。あんま自慢できた物じゃないんだけど…これ、何処でも見えるんだよね…」
「え?」
「不穏な動きがあったりとか…まあ無くても、気になる場所なら何処でも見れちゃう…的な?」
「…それって、監視ってこと?」

「昔はね?…別にこんなの無くてもわかるんだけど…こういうの好きな人が大昔居たみたいで…それこそ最初はあーゆーのだったけど…」

亜嵐は立ち上り、部屋の角にある棚から透明な球体を取り出した…

「二琥のイメージだとこっちかも?」

亜嵐がボーリングの球位のそれを渡してくる…

「これが?」
「ほら?占い師とかが覗いてるやつ…」
「あっ!…水晶?」
「そうそう!昔はこれで見てたんだって…それが代々変化して…今はテレビなの…」
「へー…」

「大丈夫?…二琥、怒らないの?」

「え?何で?…じーちゃんも亜嵐も王様だから…敵?とかいないか見てるって事でしょ?」

「…でも今は、もうそういう風に使う必要なくて…」
「ん?平和だから?」
「まあ、そうなんだけど…人の生活監視するのなんて嫌じゃん?…敵対心ならこんなの使わなくてもわかるし…」

「亜嵐っ!回りくどい!」

「ごめん…簡単に言うと、じーちゃん達はコレで俺達の事覗いてたの…」

「え?」
「たぶん、俺が結婚の申し込みに行った時も…」
「俺の実家って事?」
「うん…こっち以外も見れるから…」

「じーちゃんと鷲尾さんで…?」

「その…俺と二琥がシテるのとかも…」
「っ…!」

亜嵐に渡された球体を落としそうになったけど、何だか値段が高そうな気がしたから必死で堪えた…
俺らのあれやこれやは、儀式よりも前からじーちゃん達に観覧されていたらしい…

今更泣きわめく様な事はしないけど…
でもさ…?

「…これからも…じーちゃん達に見られんの?」
「ダメって言ったけど、このままコレがあったら見るだろうね…」
「そんな…」
「でもじーちゃん、もうだいぶ魔力無いし…コレ壊しちゃえば見れないと思うけど?」
「でも、そしたら亜嵐が困るでしょ?」

「うーん?…大丈夫じゃん?」
「っえ?」
「俺、たぶん二琥の想像よりもスゴいから…そっか!コレ壊しちゃおう♪」
「そんな…」

「だって二琥、嫌でしょ?」
「そうだけど…」

「これ壊したら、今までのじーちゃん達の事…許してくれる?」

「っ、大丈夫だから…そんな代々伝わってるモノ壊してくれなくてもっ!」

「ありがとっ♪でも、俺も嫌だし…」

そう言って亜嵐はそのテレビごと消し去ろうとしたのだろう…
亜嵐が両手を構えると、テレビが僅かに浮き上がった…

「あっ!そうだ♪」

亜嵐が急に力を抜いて、ガシャッとテレビがその場に戻る…

「最後にさ、俺らも見ようよ?」
「えぇっ?」
「いーじゃん♪皆さんざん俺達の観ながら愉しんだんだし…」

チャンネルを選ぶように、亜嵐が画面に映る風景を変えていく…

「あっ!雨愛じゃん?」

そう言ってチャンネルを変える手を止めると、画面の中に「濃いブルーの長い髪」の姿の雨愛がいた…

隣にはピンクの肌の…
角が生えているから、おそらく彼も婬魔なのだろう…

どちらの部屋かはわからないけど、二人は部屋の真ん中のベッドで縺れ合っている…

「亜嵐っ…これって…」
「丁度…イイコトしてるっぽいね♪」
「…っ!やめようよっ!」

まさに「真っ只中」が映し出されている画面から目をそらすと、亜嵐は画面ではなく俺を見てニヤニヤしていた…

「何照れてんの?…二琥だって観たこと無いわけじゃないでしょ?」
「えっ?…人のなんか観たこと無いし!」
「エロ動画は良く観てたじゃん?」
「っ!…あれは…プロだろ?…それに男同士じゃ…」

「え?二琥はこの先浮気するつもり?」
「へっ?何でそうなるんだよ?しねーよ!」

「くくっ…何かありがとっ♪って事は俺としかしないって事じゃん?」

「…っま、まぁ」
「じゃあさ…二琥にとってのエロって「こっち」じゃない?」

亜嵐が画面を指差すから、つられてうっかり視線を戻した…

ピンク肌の奴が、雨愛の胸に顔を埋めたまま…
雨愛の下腹部をまさぐっている…

『んふっ…♡上手っ♡…んっ…んはぁ♡ぁんっ♡』

部屋に雨愛の声が響き始める…
吐息が多めの甘い声は、俺が最後に雨愛に会った時と同じで正真正銘男の声なのに…

「…二琥?これ…結構興奮しない?」

亜嵐からは甘い香りが立ち始め、あの儀式以来久しぶりにその肌の色が変わり始めた…

徐に服を脱ぎ出した亜嵐の手が掠めただけで、ビクンっと俺の身体が跳ねる…

「んふっ…二琥も準備してるの?」

俺はソコに熱が籠るのを感じていたが、雨愛の声でそうなったとは思いたくなかった…

そうだ…亜嵐の興奮にあてられたのだと思う…
久し振りだし…

俺の膨らみに気が付いた亜嵐は、慣れた手つきでソレを取り出した…
俺も興奮を少し解放されて、いつも通り始まるのをどこかで待っている…

亜嵐はソレを優しく手で支えながら、舌先でその先端をなぞる…

「んっ…んっ…」

その感触を待っていた俺の腰が、亜嵐の口内を求めて浮いた…

『んふぅっ♡…ぁあっ!…んあ゛っ♡いいっ♡んぐっ♡…もっとぉ♡いいのぉっ♡』

激しくなる雨愛の声と共に、肌のぶつかり合う音も激しくなっていた…
画面を横目で見ると、その中では雨愛の紫色の肌に、ピンク色の肌が激しく欲望をぶつけている…

俺のソコは亜嵐の滑りの中に沈みたくて、待ち構えていたが…

「んふぅっ…亜嵐…」
「らに?…んっ…二琥、らめておしいの?」

亜嵐は舌先で俺の先端だけを転がしながら、そのまま咥えこんではくれない…

「うっ…んっ…して?…亜嵐っ…しよ?」
「ん?らにを?」
「っ…せっ…くす…ちゃんと…しよ?」

亜嵐の唾液と同じ位の液が溢れているのがわかる…
口でも手でも…内側からも…何でも良いから欲しい…
求める快感は膨らんでいくばかりなのに、亜嵐は俺の先端をチロチロと舐めているだけだった…

「雨愛達のセックスで興奮したの?…でも二琥気持ち良いとムリしちゃうしな…」

亜嵐は身体を起こすと、俺の先端をクニクニと弄りながらも、俺の欲しい快感を与えてくれない…

「んくっ…大丈夫だから…ちゃんと…触って?」
「二琥のおねだりって本当に可愛い♪…可愛すぎて…俺…歯止め聞かなくなっちゃいそうだし…」
「…っ…何でもいいっ…んくぅ…亜嵐…」

亜嵐に精一杯の視線を送っても、その手は根元を捉えてくれなくて…
ヒクつくソレを、亜嵐の手の中に沈めようと自ら腰を動かしてしまう…

「ねぇ二琥?…自分でシテみせて?」
「ん?…えっ?」
「二琥がどの位しても大丈夫なのか、俺に見せて?」
「それって…」
「一人で上手に出来たら、もうセックスしても大丈夫だよね?」
「んくぅ…嫌だぁ…」
「でも、このままもツラいでしょ?」

亜嵐がイジワルになった…
すっかり興奮して自分もソレを反り返らせているくせに…

『んぐっ♡…んあぁっ!あんっ♡あっあっ♡』

ズチュズチュという雨愛達の音と亜嵐の香りだけでもう膨らみきっているのに、亜嵐の舌に少しだけ期待させられた俺のを…

今すぐおもいっきり擦りあげたい…
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