10 / 105
弾む想い、スーパーボールの恋
しおりを挟むある春の日、陽気な風が吹き抜ける街中で、少年・健太はひとつの奇跡に出会った。彼は通学途中、偶然道端に転がっていたスーパーボールを拾ったのだ。その瞬間、健太の運命は大きく動き始める。
その日から健太は、拾ったスーパーボールを大事に持ち歩くようになった。そしてある日、放課後の教室で、スーパーボールを弾ませると、そこには綺麗な髪をなびかせる少女・美優が現れた。彼女はスーパーボールの持ち主だと告げた。
「これ、私のスーパーボールなんだ。ずっと探してたの。ありがとう」
美優は健太に感謝の言葉を告げ、笑顔でスーパーボールを受け取った。彼女の笑顔に触れた瞬間、健太は心の奥底から美優に惹かれていくことを感じた。
次の日、健太は美優に声をかける勇気を振り絞った。
「ねえ、美優。これからも一緒にスーパーボールを弾ませたり、お話ししたりしてもいいかな?」
美優は驚いた顔をして、そして嬉しそうに笑った。
「うん、いいよ。私も楽しそうだと思ったから」
それから、二人は放課後や休日に、スーパーボールを弾ませながら、楽しい時間を過ごすようになった。スーパーボールは二人の距離を縮める魔法のようだった。そして次第に、二人の心は互いに惹かれあっていった。
ある日、美優が健太に打ち明けた。
「実は、このスーパーボールは私が亡くなったおばあちゃんからもらったものなの。だから大切なんだ」
健太は美優の心情を理解し、彼女と共にスーパーボールを大切にしようと決めた。そして二人は、亡きおばあちゃんに感謝の気持ちを込めて、スーパーボールに願い事をした。
「おばあちゃん、このスーパーボールに込められた魔法で、僕たちがいつまでも一緒にいられますように。」
その願いが届いたかのように、健太と美優の絆は深まっていった。そして、ある晴れた日、健太は美優に告白した。
「美優、僕は君が大好きだ。これからもずっと一緒にいたい。付き合ってくれるかな?」
美優は驚いた顔をしたが、その後、照れくさそうに笑った。
「私も健太のことが好き。ずっと一緒にいたいよ。付き合おうね」
二人は公園で、おばあちゃんから受け継いだスーパーボールを弾ませながら、初めてのキスを交わした。その瞬間、二人の心はひとつになった。
そして、時が経ち、健太と美優は高校生になった。
二人の恋は薄れることなく、むしろより強くなっていた。
あの時偶然拾ったスーパーボールが紡いだ恋は、今でも二人のシンボルとして存在し続けていたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる