愛のカタチ

ちちまる

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時を超える君への想い

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陽斗は転校生として新しい学校に足を踏み入れたその日、不思議な体験をした。彼は目が覚めると、一週間前に時間が戻っていた。最初は混乱したが、すぐにこれが繰り返されるタイムリープであることを理解した。彼は毎週同じ日に、一週間前に戻るのだ。

新しい学校での生活を何度も繰り返すうち、陽斗は一人の女の子、理沙に注意が向くようになった。理沙はクラスでいつもひとりで、何か秘密を抱えているように見えた。タイムリープのせいで、陽斗は他の生徒よりも彼女を観察する時間が格段に多かった。

何度も同じ週を繰り返す中で、陽斗は理沙が毎週木曜日の放課後、学校の裏庭で何かを探しているのを見つけた。彼の好奇心が勝り、ある日彼女に声をかけた。「理沙さん、何を探しているんですか?手伝いましょうか?」

理沙は初め驚いたが、次第に陽斗との距離を縮め、彼に自分の秘密を明かした。彼女の祖母が亡くなる前に隠したという、家族にとって大切なペンダントを探しているのだという。しかし、どれだけ探しても見つからなかった。

陽斗はタイムリープを利用して、理沙がペンダントを探す手助けを始めた。何度も時間を巻き戻し、手がかりを探し続けた。そしてついに、理沙がペンダントを見つけた瞬間、二人は互いに対する深い絆を感じるようになった。

しかし、突然タイムリープが止まる日が来た。陽斗は最後のリープを終え、現実の時間に固定された。彼は理沙と正式に付き合い始め、二人の時間は通常通りに進むようになったが、タイムリープのせいで彼の心には変わらぬ恐怖が残っていた。いつか彼が理沙との記憶を失ってしまうのではないかと。

その恐れを理沙に告げると、彼女は優しく彼の手を握り、言った。「陽斗くん、大丈夫。何度時間が戻っても、私たちの想いは変わらない。だって、もう心は繋がっているから。」

その言葉に心を強くされた陽斗は、理沙との毎日を大切にし始めた。タイムリープは彼にとって過去の出来事となり、二人の愛は時間を超えて育っていった。そして、彼らは共に未来を歩む決意を新たにした。理沙の祖母のペンダントを二人の宝物として、これから訪れるであろう困難も乗り越えていくのだった。
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