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第一章 理想と現実
三話
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契とゾフィーが、その地に降り立った時には、幼稚園の火は消防に消されていたが、なんとも言えない焦げた煤けた臭いが充満していた。
気分が悪くなったり避難時に怪我や火傷を負った人が、救急車で運ばれていく。
避難所となった幼稚園の裏の公園は、無事に避難できた子供や疲れても子供達の面倒を見る先生方や近所の人々、自分の子供を探す親達で混乱していた。その公園の掃除用具が入っている倉庫の物陰に契が探す子供達がいた。
「あれか?」
ゾフィーが、契に聞く。
「あの子たちだ」
「1人じゃないのか?」
「双子のようだ。しっかりと手を繋いでいる」
「あんなにも2人の生育状態が違うのはおかしくないか?、親が1人しか可愛がってないのか?」
「そうなのかもな」
契は、ゆっくりと間合いを取りながら双子に近く。
「君達、その羽を見せてくれないか?」
「お兄ちゃんはこれが見える?」
「あぁ、良く見える」
「お父さんお母さんは見えない。だから2人の宝物なんだ」
「他にそれが見える人はいなかったか?」
「僕のそら組の靖子先生が見えるって言うんだ、だから貸してあげたんだ。そうしていたら、靖子先生が、急に怒り出して大きな声で叫びながらこれを振り回したら、火事が起きたんだ」
それを聞いてゾフィーは、羽を使った者の所に飛ぶ。
「そうか、そんな事があったんだね。怖かっただろう」
「だから、これは怖い物なんだ」
「僕は、その羽の本当の持ち主からお願いされてそれを探しにきた。もうそんな怖い物は持ち主に返した方がいいと思う。それが一番良い思わないか?」
2人は、見つめ会って頷いた。
「そっちの子は」
「この子は僕の弟だよ。一緒に産まれたのに直ぐに死んだんだ。僕が寂しいといつも僕の側に来てくれるんだ」
契は、だから生育状態が違うのかと思った。しかし、このままでは亡くなった子供は、神の元にも行けずにこの世を彷徨い続けてて悪霊となってしまうと思って契は2人に尋ねる。
「君の名前は?」
「僕は、ひらのりょういちだよ、こっちはりょうじ」
「それじゃ、りょういちくん羽を返してくれるかなぁ?」
「良いよ」
りょういちは、使われたミカエルの羽を契に渡す。契は、もう一つお願いをする
「良い子だ。ところで、りょういちくん、りょうじくんから手を離さないか?このままだと、りょうじくん神さまの所に行けないよ」
「手を離すとぼく1人になっちゃうから、嫌だ」
契は、亮一の胸に手を翳す。
「大丈夫だよ。りょうじくんの手を離してもりょうじくんは君のここにずっといるよだから、君もりょうじくんが、ここに居れるように手を離そうよ」
「本当に、ここに居てくれるの?」
亮一は手を胸に当てた。
「そうだ、それじゃ、手を離してあげて」
「りょうじくんは、もう1人じゃない?」
「りょういちくんが、りょうじくんに声をかけてあげれば良いよ。声がなくても君の側にいるから聴こえるよ」
「りょうじくん手を離すね。また僕の所に来てね」
亮一は亮司の手を離した、するとその場に倒れた。
契はすかさず亮一を抱きしめて、頭に手を置いて、ミカエルの羽についての記憶を消し去った。そして亮司に告げる。
『君は、りょういちくんが好きかい?』
亮司は、頷く。
『君は、自分が死んだ事を知っているか?』
亮司は、少し考えて頷く。
『それなら、ぼくの話を聞いてくれるか』
亮司は、頷く。
『君が亮一の側にいると亮一が病気になってしまう。それは嫌だろ』
亮司は、激しく頷く。
『だったら、まだ君を導いてくれる光がまだある。あの光に向かって歩いて行くと、また、亮一くんに会える事があると思うよ』
契が、そう言うと、亮司は、少しずつ歩いては振り向き、亮一との別れを惜しむように光に向かって歩いた。そして光に包まれて最後にまたねと亮一に言って登って行く。契はそれを見送り、自分のこめかみを押さえた。
契は、亮一を近くの木の下にそっと置いた。そのあと直ぐに両親に見つけられて家に帰って行く亮一を見届けた。
気分が悪くなったり避難時に怪我や火傷を負った人が、救急車で運ばれていく。
避難所となった幼稚園の裏の公園は、無事に避難できた子供や疲れても子供達の面倒を見る先生方や近所の人々、自分の子供を探す親達で混乱していた。その公園の掃除用具が入っている倉庫の物陰に契が探す子供達がいた。
「あれか?」
ゾフィーが、契に聞く。
「あの子たちだ」
「1人じゃないのか?」
「双子のようだ。しっかりと手を繋いでいる」
「あんなにも2人の生育状態が違うのはおかしくないか?、親が1人しか可愛がってないのか?」
「そうなのかもな」
契は、ゆっくりと間合いを取りながら双子に近く。
「君達、その羽を見せてくれないか?」
「お兄ちゃんはこれが見える?」
「あぁ、良く見える」
「お父さんお母さんは見えない。だから2人の宝物なんだ」
「他にそれが見える人はいなかったか?」
「僕のそら組の靖子先生が見えるって言うんだ、だから貸してあげたんだ。そうしていたら、靖子先生が、急に怒り出して大きな声で叫びながらこれを振り回したら、火事が起きたんだ」
それを聞いてゾフィーは、羽を使った者の所に飛ぶ。
「そうか、そんな事があったんだね。怖かっただろう」
「だから、これは怖い物なんだ」
「僕は、その羽の本当の持ち主からお願いされてそれを探しにきた。もうそんな怖い物は持ち主に返した方がいいと思う。それが一番良い思わないか?」
2人は、見つめ会って頷いた。
「そっちの子は」
「この子は僕の弟だよ。一緒に産まれたのに直ぐに死んだんだ。僕が寂しいといつも僕の側に来てくれるんだ」
契は、だから生育状態が違うのかと思った。しかし、このままでは亡くなった子供は、神の元にも行けずにこの世を彷徨い続けてて悪霊となってしまうと思って契は2人に尋ねる。
「君の名前は?」
「僕は、ひらのりょういちだよ、こっちはりょうじ」
「それじゃ、りょういちくん羽を返してくれるかなぁ?」
「良いよ」
りょういちは、使われたミカエルの羽を契に渡す。契は、もう一つお願いをする
「良い子だ。ところで、りょういちくん、りょうじくんから手を離さないか?このままだと、りょうじくん神さまの所に行けないよ」
「手を離すとぼく1人になっちゃうから、嫌だ」
契は、亮一の胸に手を翳す。
「大丈夫だよ。りょうじくんの手を離してもりょうじくんは君のここにずっといるよだから、君もりょうじくんが、ここに居れるように手を離そうよ」
「本当に、ここに居てくれるの?」
亮一は手を胸に当てた。
「そうだ、それじゃ、手を離してあげて」
「りょうじくんは、もう1人じゃない?」
「りょういちくんが、りょうじくんに声をかけてあげれば良いよ。声がなくても君の側にいるから聴こえるよ」
「りょうじくん手を離すね。また僕の所に来てね」
亮一は亮司の手を離した、するとその場に倒れた。
契はすかさず亮一を抱きしめて、頭に手を置いて、ミカエルの羽についての記憶を消し去った。そして亮司に告げる。
『君は、りょういちくんが好きかい?』
亮司は、頷く。
『君は、自分が死んだ事を知っているか?』
亮司は、少し考えて頷く。
『それなら、ぼくの話を聞いてくれるか』
亮司は、頷く。
『君が亮一の側にいると亮一が病気になってしまう。それは嫌だろ』
亮司は、激しく頷く。
『だったら、まだ君を導いてくれる光がまだある。あの光に向かって歩いて行くと、また、亮一くんに会える事があると思うよ』
契が、そう言うと、亮司は、少しずつ歩いては振り向き、亮一との別れを惜しむように光に向かって歩いた。そして光に包まれて最後にまたねと亮一に言って登って行く。契はそれを見送り、自分のこめかみを押さえた。
契は、亮一を近くの木の下にそっと置いた。そのあと直ぐに両親に見つけられて家に帰って行く亮一を見届けた。
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