アラフォー、勇者様溺愛旅~時々魔王も添えて~

草薙 紗々

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彼女が彼の出番を奪ったのだ…。

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 「ぐわっ!」




 「リュインッ! くそっ! 卑怯だぞ! ソルシエール! 姿を表せ!」




 「ホホホホっ! もっと苦しめっ! もっと足掻けっ!

 アスタロト様の無念、こんなものではすまなくってよっ!」








  「…マルス。 少しばっかし時間稼ぎをしてくれ…。」




 「リュイン!? 手だてがあるのか?!」




 「ふっ…。 オレは格闘家だぜ。

  『オーラ』の流れを読むことなんざおてのもんよ…。」








  そう言うと、リュインは静かに目を閉じた…。








  辺りに一瞬静寂が訪れる…。








  どんな生き物にも、『オーラ』の流れは存在する。








  僅かな呼吸。








  命の息吹き。








 心の気配。








 『捉えた…!』








 「そこだ「ソルシエール、覚悟!!」








  深紅のドレスを翻し、目にも止まらぬ速さで駆け出すやいなや、空中をバッサリと『切』る『暗視ゴーグル』を身につけたセレスティン。




  瞬間、空間からしとどに鮮血が溢れ、褐色の肌に銀髪の、妖艶な魔女の姿が露になった。








 「ああ…。 アスタロト様……。 今…、お側に……。」








 「やった! やりました! ソルシエールを倒せました!」








  晴れやかな笑みをうかべるセレスティンとは対照的に、呆然と立ち尽くすリュインの姿が…。




 すまんな、本当にすまん。


またもや見せ場奪っちゃって……。




 そして皆一様に、深紅の豪奢なドレスに『暗視ゴーグル』を身につけたセレスティンの奇っ怪な姿にドン引きしている中、またもや1人真顔で拍手をするクロウリー。




 …すごい漢だ。




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