23 / 75
幼少期
22
しおりを挟む
「な、なぜ、お前がリュカと…」
動揺したように口をもごもごと動かし、俺を指さしてくる。
人を指さすんじゃないよ。子供でもやらないぞ。
俺も一応あんたの息子なんだけどなぁ。
なんで俺だけ「お前」呼びなのかなぁ。
どうでもいいけど。
「あの、父上。お仕事中に来て申し訳ありません。また日を改め…」
リュカ君、何を言い出すんだい?
「お久しぶりです、伯爵様。聞きたいことがありまして」
「シルヴァ?今日はやめよう」
なんだよ?ここまで来たのに。
まあ、別にリュカに来てもらったのはすんなり部屋に入るためなので、帰ってもらっても構わないのだが。
「リュカ、早く追い出せ!」
追い出せと来たか。でも、俺は引くつもりはない。
「どうやってですか?」
「何だと?」
魔法を使う?腕をつかんで追い出す?僕に触れて?
「なっ、お前…何が言いたい」
色白の顔が今は少し赤くなっている。
「僕は魔力を吸う?そうでしょう?」
「っ!!」
図星か。
やっぱり、俺は魔力を吸うんだな。だから、誰も俺には触れない。
だけど、はっきり伯爵の口から聞きたいな。
…ああ、そうだ。
「僕を追い出したいならどうぞご自由に」
ゆっくりとリュカの方に向き、手を伸ばす…本当は頬に手を伸ばしたのだが、背が足りなかったため首元になってしまった。
足がプルプルしているのは気のせいだ。
リュカよ、そんな驚いた顔をするんじゃないよ。
俺が本気で触ろうとしてるみたいだろ?
「息子に触るなっ!!」
伯爵の大声にピタリと手を止める。
伯爵の取り乱すさまを見て思わず笑いそうになった。
息子なぁ。俺もあんたの息子だろ?
結局、俺は初めからこの家族の一員じゃなかった。
息子とさえ思われていないんだからな。
口元に笑みを残したまま、手をひらひらと振った。
敵意はないと見せるように。
本題はこっちである。
「これについて聞きたいんです」
そう言って、袖をまくり魔道具を伯爵の目の前に突きつける。
「これは魔力封じ…らしいですね」
「…」
「しかも、奴隷にはめているものだとか。そんなものをなぜ僕につけるのか…知りたくて」
「それは…お前が魔力がないから…これ以上魔力を使ったら命にかかわるだろう?」
そんなっじゃあ、俺のために?!
なんて思うほど純粋無垢じゃねえんだよ俺は。
「確かに、僕は魔力が少ないです。だから魔法も使えない。…おかしいな。僕魔力が減らないはずなんだよな…」
後半は独り言みたく言ってるから、不敬にはならないだろ。
そんなこと気にしてる余裕もなさそうだが…
「だからっ!これ以上減らないようにだな…」
「魔力って自然回復するものなんですよね?食事からでも回復するそうじゃないですか」
それを聞いた途端、伯爵の目はスッと細まりリュカに向いた。
おいおい、リュカに怒るつもりか?
余計なことをって?
…違うな。
見ているのはその後ろにいるロット君だ。
動揺したように口をもごもごと動かし、俺を指さしてくる。
人を指さすんじゃないよ。子供でもやらないぞ。
俺も一応あんたの息子なんだけどなぁ。
なんで俺だけ「お前」呼びなのかなぁ。
どうでもいいけど。
「あの、父上。お仕事中に来て申し訳ありません。また日を改め…」
リュカ君、何を言い出すんだい?
「お久しぶりです、伯爵様。聞きたいことがありまして」
「シルヴァ?今日はやめよう」
なんだよ?ここまで来たのに。
まあ、別にリュカに来てもらったのはすんなり部屋に入るためなので、帰ってもらっても構わないのだが。
「リュカ、早く追い出せ!」
追い出せと来たか。でも、俺は引くつもりはない。
「どうやってですか?」
「何だと?」
魔法を使う?腕をつかんで追い出す?僕に触れて?
「なっ、お前…何が言いたい」
色白の顔が今は少し赤くなっている。
「僕は魔力を吸う?そうでしょう?」
「っ!!」
図星か。
やっぱり、俺は魔力を吸うんだな。だから、誰も俺には触れない。
だけど、はっきり伯爵の口から聞きたいな。
…ああ、そうだ。
「僕を追い出したいならどうぞご自由に」
ゆっくりとリュカの方に向き、手を伸ばす…本当は頬に手を伸ばしたのだが、背が足りなかったため首元になってしまった。
足がプルプルしているのは気のせいだ。
リュカよ、そんな驚いた顔をするんじゃないよ。
俺が本気で触ろうとしてるみたいだろ?
「息子に触るなっ!!」
伯爵の大声にピタリと手を止める。
伯爵の取り乱すさまを見て思わず笑いそうになった。
息子なぁ。俺もあんたの息子だろ?
結局、俺は初めからこの家族の一員じゃなかった。
息子とさえ思われていないんだからな。
口元に笑みを残したまま、手をひらひらと振った。
敵意はないと見せるように。
本題はこっちである。
「これについて聞きたいんです」
そう言って、袖をまくり魔道具を伯爵の目の前に突きつける。
「これは魔力封じ…らしいですね」
「…」
「しかも、奴隷にはめているものだとか。そんなものをなぜ僕につけるのか…知りたくて」
「それは…お前が魔力がないから…これ以上魔力を使ったら命にかかわるだろう?」
そんなっじゃあ、俺のために?!
なんて思うほど純粋無垢じゃねえんだよ俺は。
「確かに、僕は魔力が少ないです。だから魔法も使えない。…おかしいな。僕魔力が減らないはずなんだよな…」
後半は独り言みたく言ってるから、不敬にはならないだろ。
そんなこと気にしてる余裕もなさそうだが…
「だからっ!これ以上減らないようにだな…」
「魔力って自然回復するものなんですよね?食事からでも回復するそうじゃないですか」
それを聞いた途端、伯爵の目はスッと細まりリュカに向いた。
おいおい、リュカに怒るつもりか?
余計なことをって?
…違うな。
見ているのはその後ろにいるロット君だ。
316
あなたにおすすめの小説
妖精です、囲われてます
うあゆ
BL
僕は妖精
森で気ままに暮らしていました。
ふと気づいたら人間に囲まれてました。
でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。
__________
妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精
なんやかんやお互い幸せに暮らします。
異世界オークションで売られた俺、落札したのは昔助けた狼でした
うんとこどっこいしょ
BL
異世界の闇オークションで商品として目覚めた青年・アキラ。
獣人族たちに値踏みされ、競りにかけられる恐怖の中、彼を千枚の金貨で落札したのは、銀灰色の髪を持つ狼の獣人・ロウだった。
怯えるアキラに、ロウは思いがけない言葉を告げる。
「やっと会えた。お前は俺の命の恩人だ」
戸惑うアキラの脳裏に蘇るのは、かつて雨の日に助けた一匹の子狼との記憶。
獣人世界を舞台に、命の恩人であるアキラと、一途に想い続けた狼獣人が紡ぐ、執着と溺愛の異世界BLロマンス。
第一章 完結
第二章 完結
『悪の幹部ですが、正義のヒーローの愛が重すぎて殉職しそうです』
るみ乃。
BL
世界を脅かす悪の組織『デッド・エンド』。
その幹部として恐れられる「冷徹な死神」シャドウ……
しかしその正体は、組織壊滅を目的に潜入中の捜査官・瀬戸だった。
悪役を演じつつ任務に励む日々の中、彼の前に立ちはだかる最大の難敵は、正義のヒーロー「ルミエール」こと天道光希。
敵同士のはずなのに、なぜか光希は瀬戸を命がけで守り、
命がけで溺愛してくる。
爽やかさゼロ、純度100%、とにかく重い愛情に振り回されながら、
瀬戸は今日も正義と悪の狭間で右往左往。
これは、逃げたいのに逃げられない潜入捜査官と、愛が重すぎるヒーローが織りなす、甘くて騒がしいBLラブコメ。
平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます
クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。
『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。
何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。
BLでヤンデレものです。
第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします!
週一 更新予定
ときどきプラスで更新します!
囚われた元王は逃げ出せない
スノウ
BL
異世界からひょっこり召喚されてまさか国王!?でも人柄が良く周りに助けられながら10年もの間、国王に準じていた
そうあの日までは
忠誠を誓ったはずの仲間に王位を剥奪され次々と手篭めに
なんで俺にこんな事を
「国王でないならもう俺のものだ」
「僕をあなたの側にずっといさせて」
「君のいない人生は生きられない」
「私の国の王妃にならないか」
いやいや、みんな何いってんの?
魔王様の執着から逃れたいっ!
クズねこ
BL
「孤独をわかってくれるのは君だけなんだ、死ぬまで一緒にいようね」
魔王様に執着されて俺の普通の生活は終わりを迎えた。いつからこの魔王城にいるかわからない。ずっと外に出させてもらってないんだよね
俺がいれば魔王様は安心して楽しく生活が送れる。俺さえ我慢すれば大丈夫なんだ‥‥‥でも、自由になりたい
魔王様に縛られず、また自由な生活がしたい。
他の人と話すだけでその人は罰を与えられ、生活も制限される。そんな生活は苦しい。心が壊れそう
だから、心が壊れてしまう前に逃げ出さなくてはいけないの
でも、最近思うんだよね。魔王様のことあんまり考えてなかったって。
あの頃は、魔王様から逃げ出すことしか考えてなかった。
ずっと、執着されて辛かったのは本当だけど、もう少し魔王様のこと考えられたんじゃないかな?
はじめは、魔王様の愛を受け入れられず苦しんでいたユキ。自由を求めてある人の家にお世話になります。
魔王様と離れて自由を手に入れたユキは魔王様のことを思い返し、もう少し魔王様の気持ちをわかってあげればよかったかな? と言う気持ちが湧いてきます。
次に魔王様に会った時、ユキは魔王様の愛を受け入れるのでしょうか?
それとも受け入れずに他の人のところへ行ってしまうのでしょうか?
三角関係が繰り広げる執着BLストーリーをぜひ、お楽しみください。
誰と一緒になって欲しい など思ってくださりましたら、感想で待ってますっ
『面白い』『好きっ』と、思われましたら、♡やお気に入り登録をしていただけると嬉しいですっ
第一章 魔王様の執着から逃れたいっ 連載中❗️
第二章 自由を求めてお世話になりますっ
第三章 魔王様に見つかりますっ
第四章 ハッピーエンドを目指しますっ
週一更新! 日曜日に更新しますっ!
俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜
小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」
魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で―――
義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる