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第39話 誕生日のちらし寿司②
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マグロは何とか解体し、ちらし寿司に使う分をしょうゆに漬け込んでおく。麦ごはんは朝ご飯で食べきったので、また炊かないといけない。しかもなんと5合分。
「中々多いよね、5合って」
「地域によっては、5合のご飯を1人で食べきってこそ、一人前の男だ。なんて風習もありましたね」
「そうなんだ。5合は流石に1人じゃ食べきれないや」
「私もですよ」
母親は、配給に行っている。その間に、私と沼霧さんで麦ごはんを炊いて、野菜(と言ってもニンジンと干ししいたけだけだが)を細かくみじん切りにして、しょうゆと砂糖で煮詰めていく。
「お屋敷にいた時から、ちらし寿司食べてらしたんでしたっけ」
「そうだよ。その時は卵以外にもいくらものってた」
「いくらですか。美味しいですよね」
麦ごはんを水で研ぎ終え、釜で炊いていく。
すると、マグロを運び終えた後家の外に移動していた一反木綿が、再び台所に戻ってくる。
「? 一反木綿?」
「ふむふむ、鮭を今から取ってくると言ってますね」
「ええーっ北海道まで行くつもり?!! 遠いよ?!」
沼霧さんを通訳にした、いきなりの申し出に私は驚かざるを得ない。しかもここから北海道なんて、かなり距離があるというのに。
だが、一反木綿の意志は鋼のように硬いようだ。
「わ、わかった。夕方までには戻ってきてね。あと、いくら入ってるかどうかはわかるの?」
「むむ、妖力で分かる。との事です」
「なるほどね。じゃあ、行っておいで。無茶しちゃだめだからね!」
一反木綿は暴風の如き速度で、びゅんと空の彼方へと飛び去っていった。
「すごいやる気だなあ……」
「無事に戻ってきて欲しい所です。野菜はこれくらいでよろしいでしょう」
鍋からは、早くもしょうゆと砂糖の甘くて香ばしい匂いが漏れ出ている。
これは俄然楽しみになってきた。
「ただいまーー」
母親が配給から戻ってきた。玄関で靴を脱ぎ、私に卵を差し出す。
「千恵子。卵あったわよ」
「ありがとう!」
「ヨシさん。マグロ手に入ったので、しょうゆに漬けています!」
「ほんと?!」
母親が早歩きで台所へと向かったので、私もそれについていく。
「中々多いよね、5合って」
「地域によっては、5合のご飯を1人で食べきってこそ、一人前の男だ。なんて風習もありましたね」
「そうなんだ。5合は流石に1人じゃ食べきれないや」
「私もですよ」
母親は、配給に行っている。その間に、私と沼霧さんで麦ごはんを炊いて、野菜(と言ってもニンジンと干ししいたけだけだが)を細かくみじん切りにして、しょうゆと砂糖で煮詰めていく。
「お屋敷にいた時から、ちらし寿司食べてらしたんでしたっけ」
「そうだよ。その時は卵以外にもいくらものってた」
「いくらですか。美味しいですよね」
麦ごはんを水で研ぎ終え、釜で炊いていく。
すると、マグロを運び終えた後家の外に移動していた一反木綿が、再び台所に戻ってくる。
「? 一反木綿?」
「ふむふむ、鮭を今から取ってくると言ってますね」
「ええーっ北海道まで行くつもり?!! 遠いよ?!」
沼霧さんを通訳にした、いきなりの申し出に私は驚かざるを得ない。しかもここから北海道なんて、かなり距離があるというのに。
だが、一反木綿の意志は鋼のように硬いようだ。
「わ、わかった。夕方までには戻ってきてね。あと、いくら入ってるかどうかはわかるの?」
「むむ、妖力で分かる。との事です」
「なるほどね。じゃあ、行っておいで。無茶しちゃだめだからね!」
一反木綿は暴風の如き速度で、びゅんと空の彼方へと飛び去っていった。
「すごいやる気だなあ……」
「無事に戻ってきて欲しい所です。野菜はこれくらいでよろしいでしょう」
鍋からは、早くもしょうゆと砂糖の甘くて香ばしい匂いが漏れ出ている。
これは俄然楽しみになってきた。
「ただいまーー」
母親が配給から戻ってきた。玄関で靴を脱ぎ、私に卵を差し出す。
「千恵子。卵あったわよ」
「ありがとう!」
「ヨシさん。マグロ手に入ったので、しょうゆに漬けています!」
「ほんと?!」
母親が早歩きで台所へと向かったので、私もそれについていく。
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