どうやら私のセフレは2人いたみたいです。~えげつない性癖持ちの美形双子から注がれる淫愛に堕ちる~

二位関りをん

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第7話 回想・2回目のセックスへ 

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 あまりにも低い声音に思わず私はえっ……? と目を見開き、手にしていたティーカップを落としてしまいそうになる。
 まるで地の底から湧き上がってくるような恐怖感のある声だ。

「え、しゅうさん?」

 怒らせてしまっただろうか。いや、私は友達がいると言っただけだ。怒らせるような発言は何にもしていないはずだと、無意識に頭がぐるぐると動く。

「ねえ、その友達……男?」
「いや、女です。学生時代からの付き合いの子と言いますか」

 するとしゅうさんはふうっ……とリラックスしたのか息を吐いて、アイスコーヒーをごくりとひとくち分飲み干してから、そっか。とだけ返した。

「ごめん。他に仲の良い男がいるのかと思って」
「いやそれはないですよ! こうして親しくしているのは、しゅうさんだけです」
「本当?」

 か細くて小さい声だけど、芯には熱のようなものが籠っている。本当ですよ! と答えるとしゅうさんはうんうんと何度も頷くような仕草を見せた。

「それなら、よかった。あとごめん」
「謝らなくていいですよ。気にしてませんから」
「……! そ、そうなんだ。よかった……」

 こうして記憶を振り返ってみると、最初に出会った時よりも仄暗い印象が強い気がする。
 
ファミレスで食事を終えた後は、近くのショッピングモールで開催されている女性アイドルグループの写真展に足を運んだ。メンバーは皆10代後半から20代前半の若い子達で、中には色とりどりの水着を着こなし可愛くポーズを取っているものもある。
 これらをしゅうさんは食い入るようにして見つめていた。

「アイドル、好きなんですか?」
「ううん。この子達はあんまり知らない」

 じゃあ、なんで見ているんだろう? と思って尋ねたら、完全に予想外な返事が返って来る。

「構図と色彩を見てる」
「構図と色彩?」
「そう。例えばこの写真。メインは黒髪ツインテールの子だろ? で、着ている水着も、周りのオブジェクトも全部パステルカラーで統一している」
「本当だ……」

 そういうのを見て勉強しているんだ。としゅうさんはぼそりと呟いた。どうやらカメラに興味があるみたいだ。
 なんだか、カメラに興味がある男性ってなんとなくだけどいいかも……なんて思ってしまう。

「あ、良かったら……しゅうさん。私の事、撮ってもらってもいいですか」

 ふと、しゅうさんに撮影してもらいたい欲が湧いてきたのだった。彼の持つカメラに自分の存在を焼き付けてほしくなったのである。

「いいの?」
「はい、ぜひ」
「じゃあいいよ。どんなの撮りたい?」
「そうですねえ……」

 撮ってもらいたいポージングやシチュエーションが特に思いつかなかったので、しゅうさんにお任せしてもらってもいいですか? と伺ってみる。

「ああ、いいよ」
「ごめんなさい。お任せする形になっちゃって」
「気にしないで。俺に全部ゆだねちゃっていいから」

 どきんと胸が高鳴る。このまましゅうさんに身も心も全部投げ出してしまおうか。なんて考えてしまう。
 
「じゃあ、屋上に行こうか。ちょうど良い撮影スポットがあるから」
「お願いします」

 早歩きで向かう彼を左後ろからついていく形で、ショッピングモールの屋上に足を運ぶ。
 だが辿り着いた先である屋上はただの駐車場でお店がある訳でもない。ここに一体何があると言うのだろうか。

「こっち」

 しゅうさんがエレベーターと階段がある扉で手招きしている。手には最新式であろうスマホが握られていた。
 当時はてっきりバズーカみたいな一眼レフか何かで撮るもんだと思っていたのは内緒。

「ここの壁にもたれかかるようにして、こっちを見て」

 ここから先はしゅうさんに角度や視線をあれこれ細かく指示を出されて、彼の期待に応えるのがやっとだった。

「ん。とってもいいよ。可愛くて美しい」
「あ……」

 美しい。なんて事言われたのはこれが初めて。思考が全て止まった瞬間、カメラのシャッター音が鳴った。
 
「視線そのままそらさないで。俺を見て」
「……ふっ」
「いいよ。君の綺麗さが伝わって来る。このまま空と融けてしまうみたいに」
「あ……」

 彼から言葉を掛けられ、レンズに姿を焼き付けていくたびに、ゆっくりと足の先から力が消えていった。
 
「もう大丈夫。お疲れ様。そしてありがとう」
「あ……はい」
「撮った写真見る?」
「お願いします」

 そっと差し出されたスマホの画面に視線を落とすと、光と影のコントラストに彩られた私が映し出されていた。自分で言うのもなんだが、どこか物憂げな表情でまるでモデルか何かになった気分になる。

「すごい……!」

 こういう時語彙力が出てこなくてうまく言葉を伝えられないのがもどかしい。でもしゅうさんの顔はほころんでいて、良かったと安心した。

「……しゅうさん。すごいです」
「いえ、でも俺の思い描いていた以上に綺麗だ。これ待ち受けにしたいくらい」
「えっ、そんな! もったいないですよ」
「ううん、こんなに綺麗に撮影できたのは、君が1番だから」

 優越感というのはこの感覚を指しているんだろう。胸の中の肺が大きくなって、幸せという名の空気で満たされているのだ。
 私は無意識にしゅうさんの手を掴み、導かれるようにしてショッピングモールを後にして、近くにあるラブホテル街へと足を踏み入れる。
 ラブホテルの群れが間近に見え始めた瞬間、彼の指がまた震え出した。

「……大丈夫ですか?」
「うん。大丈夫」

 彼は多くを語ろうとはしなかった。やっぱり根掘り葉掘り聞きだすのも良くない。私はわかりましたと控えめな声音で返事をする。

「……でもちょっと嬉しい」
「え? 嬉しい、ですか?」
「君が側にいるのが」

 顔が赤く染まり、熱を発しだした。しゅうさんの手を握っている指へ力が更に強くなると、彼もまた呼応するかのようにぎゅっと握り返してくれた。

「行こうか」
「はい」

 左側にある、モノトーンで統一された外装のラブホテルへ入ってからは記憶が朧気だ。多分、それだけ私の心が浮ついていたんだと思う。
 部屋に入るや否や我慢できないと叫ぶかのように、しゅうさんが私の唇を塞いできた。その動きは最初からずっと激しさだけしかなくて、崖から深海へ叩き落されたような心地になる。

「んっ! ふうっ……!」

 私の身体の中から生気を丸ごと吸って行かれそうなくらいの強烈な口づけに、脳内に固まっている理性は、夏の日差しに照らされたアイスクリームのように蕩けていくばかりだ。
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