どうやら私のセフレは2人いたみたいです。~えげつない性癖持ちの美形双子から注がれる淫愛に堕ちる~

二位関りをん

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第10話 回想・あのあと

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 ――再び意識がはっきりした時、私は何も身に着けていない状態でベッドの上にいた。

「あ……」

 一応布団は敷かれてある。ゆっくりと身を起こそうとすると全身あちこちから鈍い関節痛と肉が蹂躙された痕のような重苦しさが押し寄せてきた。

「ぐっ……」
「カレコさん? 大丈夫?」

 視界の左側から白いガウン姿のしゅうさんが駆け寄って来る。どうやらしゅうさんは先にシャワーでも浴びていたのだろう。髪の毛先が湿っていた。

「しゅうさん、うっ……大丈夫です。すみません……えっと、今何時ですか?」
「今は夜中の2時すぎだけど……」
「そうですか……」

 思ったより時計の針は進んでいなかったので少しだけほっとする。

「カレコさん、その……身体、大丈夫?」

 目の前にいるしゅうさんは眉を八の字にして、文字通りしおらしい態度に変わった。そんなに私を心配しているのか、なんだか少しだけ意外にも感じられる。

「俺……ちょっと、加減、わからなくて……」
「大丈夫ですよ! すっごくよかったです……!」
「ほんと?!」

 しょんぼりとした表情から一転して、しゅうさんの目がぱっと開いた。
 
「よかった……」

 はあっ……と息を漏らすしゅうさん。力が抜け落ちてしまったのか、床へと座り込んでしまった。私は慌てて彼の側に近寄る。
 身体は痛いけど、我慢するほかない。

「安心してくださいって。大丈夫ですから」

 あなたとのセックスは嫌だったなんて、口が裂けても言えないし言いたくなんて無い。彼の背中に手を触れると、しゅうさんは縋り付くようにして抱きしめてきた。
 
「カレコさん……」

 消え入りそうなしゅうさんの声が鼓膜を揺るがした。
 しかしここですっごくロマンティックな雰囲気だったのにも関わらず、私のお腹はごおごおと彼の声音をかき消す勢いでなり始めた。

「あ゛っ……なんか、ごめんなさい……! お腹空いちゃった……」

 口を押えて苦笑いを浮かべながら、あるアイデアを思いつく。

「しゅうさん、せっかくですし何か食べましょうよ」
「えっ?」
「なんかこういう時は……甘いもの食べたらいいかなって。いきなり思っちゃったって言うか……」

 本当に唐突もない思い付きではあるが、しゅうさんを纏うじとっとした空気を払うには、これしか思いつかなかったのも事実だ。
 大型テレビの右横にある棚に、食事メニューが記されたパンフレットがあるのでそれを取り、しゅうさんに見せる。
 つやつやのパンフレットには季節限定のメニューをはじめ、あちこちに美味しそうな品々ばかり並んでいた。

「あっ……えっと、おごりますよ。しゅうさんに全部支払ってもらうのも悪いので……」
「いいの?」
「はいっ……! もちろんもちろん! あ、私は……どれにしよっかな……」

 がっつりお肉やご飯系のメニューを食べるのもいいが、今は深夜。結構背徳感が凄まじい。しかしながら朝食までこの空腹感を我慢するのも大変だ。
 
「じゃあ、私ミートドリアにしますね。しゅうさんは何か食べたいものあります?」
「う~~ん、じゃあこのアイスの乗ったワッフルかな」
「あと飲み物もおごりますよ」

 しゅうさんが選んだのはウインナーコーヒー。私はピーチジュースを選び、朝食と共にテレビのリモコンから注文した。
 それにしても部屋は静かだ。ラブホテルだから喘ぎ声とか漏れ出て来るのかと思ったけどここはそうでもないらしい。
 しばらくしてコンビニの出入り口で鳴っているのと同じチャイム音がした。ドアを開けると玄関横の棚に注文した品々がラップをかけられた状態で整然と並んでいた。
 トレイの薄ピンク色がコップとお皿の白色を綺麗に演出させている気がする。ミートドリアは熱々で湯気が立ち込めていた。

 小さめのガラス机の上にトレイを置いた後は、何かを話す訳でもなく静かに食事をする。ミートドリアはトマトソースもチーズもどちらも濃厚な味わいで、胃もたれ寸前になりそうなレベルだが、ピーチジュースは対照的にあっさりとした味わい。本来なら美味しい~♡ と言いながら食べていたかもしれないが、何にかを口にしようとすると喉の奥で言葉が止まってしまった。
 それでもワッフルを食べるしゅうさんの顔は子供のような満面の笑みで彩られていて、ずっと眺めていたい衝動に駆られる。

 その後は軽くシャワーを浴びてから私はベッドに横たわった。しゅうさんも寝るのかなとは思っていたけど、ソファでスマホをいじっている。寝ないかどうか尋ねてみたが、写真の編集と加工があるから。と言って断られたのでここは素直に目を閉じる。
 
 明け方に届いた朝食を食べ終えチェックアウトして駅前で解散しようとした所、しゅうさんは職場である病院へ向かおうとしている私の手首をつかみ、引き留めて来た。

「カレコさん。ありがとう……! また、会おう!」
「しゅうさん……はい。また会いましょう」

 彼がここまで必死な形相を見せるのは、私にとっては意外を飛び越えていたものだった。
 案の定というべきか、仕事は全然集中できなくて。危うく保険証と医療証の確認を忘れようとした時は全身の毛が逆立ちそうになったほど。
 それでも身体全てを包む幸福感は本当に心地よくて、鈍い関節痛たちはいつの間にかどこかに吹き飛んでしまっていた。

 ――しゅうさんへの違和感だけは消え去るどころか、ずっとくすぶり続けてはいたが。

◇ ◇ ◇

「えっと……」

 今。私は2人との逢瀬を振り返られる所はしっかりと振り返ったうえで、視界を覆い尽くそうとしている2つの顔を見比べている。

「カレコちゃん、どっちがどっちだったか……わかった?」

 
 
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