75 / 81
ソヴィ視点⑩
しおりを挟む
マリーナがメイドと共に部屋から去っていった。ドアがばたんと閉められると、イリアス様は私をちらりと見る。
その視線には愛は感じられない。うっとおしい。めんどくさい。そう言った感情が籠っているようには見えた。
「イリアス様……私はイリアス様が好きです」
「……」
「私は王太子妃らしい事は何1つ出来ておりません。どうか、それらしい事を1つでもさせてください」
「……」
イリアス様は無言のままだ。私ではなく、部屋のどこかに視線を向けたまま立っている。ベッドに座ろうとする気配も近づく気配も感じられない。
このイリアス様の姿を見て私は感じた。ああ、イリアス様は私の事にはそこまで興味を持っていないのだろうと。
私がお父様お母様と血の繋がりが無いからだろうか。それとも……。
マリーナはクリス王子がいて愛されているのに、なぜ私は結婚相手のイリアス様からは愛されていないのか。比較しただけでも吐き気がする。
「イリアス様。私の事はどうでもよいのですか?」
「……」
「私、イリアス様を愛しています! なのになぜ……!」
「……すまない。本当の事を言うべきだな」
「本当の事……?」
「私は本当は妃を迎えるつもりはなかったのだよ」
その言葉に、私は身体全体に衝撃を覚えた。階段から誰かに押されて突き落とされたかのような、そんな重くて痛い衝撃を感じる。どうして。という言葉しか浮かんでこない。
私を愛するつもりなど、最初から無かったのか。
「ならばなぜ!」
「私は王太子。勿論世継ぎは必要だ。だから迎えた。それだけの事だ。それにこれは政略結婚。形だけのものだ」
イリアス様の声には愛情が全く感じられない。熱さもないし、ただただ冷たかった。
だが、世継ぎが必要なら、それこそ私を抱かなければ無理ではないのか? 私はそれくらい理解している。
「でも私を愛さなければ、世継ぎは」
「君と同じようにどこかの孤児院から見繕えばいいだろう。別に側室を持つ必要も無い。魔術で私の血を注げば血の繋がりも出来る」
「……」
私の両目からぽろぽろと涙がこぼれた。私は宝石が好き。キラキラしたものが好き。それよりもキラキラ輝いていたイリアス様。ああ、彼の愛が手に入らないなんて!
「うっ……こんなにも、好きなのに、欲しいのに……!」
「……君はそういえば孤児院出身だったか」
「……やはりそうなのですか」
「ああ、君はリリーネ子爵夫妻に相当甘やかされて育ったようだな。彼らは偽装の為に君を必要としていたはずなのだがな。それに私は元々庶民の女にはさほど興味無い」
甘やかされて育ったという部分に、私は疑問点を抱く。甘やかされて何がいけないのだろうか。
「それが何か?」
「もういい。めんどくさくなった」
イリアス様はそのまま歩き出し、部屋の扉を開いた。私は何度も彼の名前を呼んだが、彼は止まってはくれなかった。
「イリアス様……!」
部屋の中には私だけが取り残される。そして私のすすり泣きだけが部屋中にこだまして聞こえる。これでは私がみじめではないか。
「なんでよ……! なんでこの私が……!」
私を相手してくれる者は誰もいないのか。すると、数分くらい立って部屋の扉ががちゃりと開かれた。
部屋の扉を開いたのは、クリス王子とグランバス公爵、その弟子の3人だった。
「……私をあざ笑いに来たの?」
「いや、ここにマリーナの痕跡が残っていたから……」
「ふん、マリーナマリーナばっかり!」
私は自分でも驚くほどの大きな声が出た。そうだ、地下牢から脱走したマリーナは良い事ばかり起きて私はロイナ国へ嫁いでからは面白くない。イリアス様に愛されて、自分の思ったような幸せな結婚生活が送れると思っていたのに。
「……お前がそんなんだからだよ」
「なんですって?」
「お前は欲しいものは何不自由なく両親から与えられて、自分の手で奪ってきた。わがままだからこそこういう事になったんじゃないか? イリアス様もお前の性格を知ってるから愛さないんだろう」
「……何よ! 欲しいものを欲しいと思って何が悪いの?」
「我慢するとか、困っている者に分け与えるとかさ。思いつかないのか?」
「……」
3人はそのまま踵を返し、部屋から去っていった。また部屋の中は私だけとなる。試しに歩いてみると、足音が部屋中に響いた。
「……」
逃げちゃおっか。と、ふと考えがよぎった。もしも今逃げだしたら、誰も気が付かないのではないだろうか。もし気が付いたとしても追っては来ないんではないだろうか。
お父様はザパルディ国で死んだし、お母様もさっき爆発四散して死んだ。もとより孤児だった私には両親はいないようなものだ。
「逃げて、しまおうかしら」
役に立たないメイド達、いなくなった両親、私を抱いてくれないイリアス様。今なら逃げ出しても何にもおこらないんじゃないだろうか。
「うん、それなら……」
私は歩いて部屋の扉を開いた。廊下には人は1人もいない。まずは自室まで戻ってみよう。私はかつかつと廊下を無言で進み、自室まで移動した。扉を開くまでは誰とも会わなかった。
部屋を開くと、まだ血の匂いが充満している。魔法で血液は全て取り除いたのに、匂いだけはまだこうして残っている。まるで私はここにいるとでも言っているかのようだ。
「荷物をまとめてみよう」
茶色いトランクケースに下着と衣服とその他貴重品を詰めて閉じる。その間、私の指はなぜか震えていた。それと同時にこれもなぜだか分からないのだが、わくわくした感情と、イリアス様への期待の2つが胸の内から湧いて出ていた。
(家出したら、イリアス様が探してくれるんじゃないか)
口ではああいっていたけれど、家出していなくなったら探してくれるんじゃないかと言う期待感。その期待感に私は縋り付いていた。
(来ない……でも、探してくれる事に期待したい)
トランクに荷物を詰め終わり、地味な服に着替えると私はトランクを持って部屋を出た。廊下には誰にもいない。私は1人人気の無い廊下を歩く。
宮廷の玄関前まで来た時、メイドと執事がいた。しかし私には気がついていないようだ。私はついに宮廷を出てしまった。そしてそのまま近くに停車してある馬車に乗り込むと御者にここから遠くの街に連れて行くように頼んだ。
「分かりました」
御者は私に気がついているのかいないのか分からない。ただ私の指示に従い馬車を駆ける。
道をしばらく進むも今の所追手が来る気配は無い。驚きと寂しさの2つが胸の中で膨らんでいる。
ああ、マリーナも地下牢から脱走した時、このような気持ちだったのだろうか。
(あのマリーナだもの。寂しくは無かったでしょうね)
「あの、すみません」
御者が私に声を掛けてきた。私は何かしら。と返事をするとどうやら行き先についての質問らしい。
「ミヤイリーの街か、エルシドの街か……」
どちらもどのような街かは知らない。どのような建物が広がっているのか、人口等も知らない。なので御者に任せる事に決めた。
「では、エルシドの街に行きます」
「どのような場所?」
「静かな街です。賑やかではありませんが、自然豊かで落ち着いた場所です」
「じゃあ、エルシドの街でお願い」
「分かりました」
(私が誰なのか聞かないのね)
この御者がもし、イリアス様の家来とかだったら、止めるだろうか。むしろ厄介払いだと止めないだろうか。
(試しに、聞いてみようか)
「ねえ、あなた私が誰なのか分かっているの?」
「ええ。ソヴィ様でしょう? あなたの望みならどこへでも馬車を走らせます」
御者は初めて私の方を振り返ってそう答えた。御者の顔はイリアス様と同じくらい、美しく輝いて見えた。
その視線には愛は感じられない。うっとおしい。めんどくさい。そう言った感情が籠っているようには見えた。
「イリアス様……私はイリアス様が好きです」
「……」
「私は王太子妃らしい事は何1つ出来ておりません。どうか、それらしい事を1つでもさせてください」
「……」
イリアス様は無言のままだ。私ではなく、部屋のどこかに視線を向けたまま立っている。ベッドに座ろうとする気配も近づく気配も感じられない。
このイリアス様の姿を見て私は感じた。ああ、イリアス様は私の事にはそこまで興味を持っていないのだろうと。
私がお父様お母様と血の繋がりが無いからだろうか。それとも……。
マリーナはクリス王子がいて愛されているのに、なぜ私は結婚相手のイリアス様からは愛されていないのか。比較しただけでも吐き気がする。
「イリアス様。私の事はどうでもよいのですか?」
「……」
「私、イリアス様を愛しています! なのになぜ……!」
「……すまない。本当の事を言うべきだな」
「本当の事……?」
「私は本当は妃を迎えるつもりはなかったのだよ」
その言葉に、私は身体全体に衝撃を覚えた。階段から誰かに押されて突き落とされたかのような、そんな重くて痛い衝撃を感じる。どうして。という言葉しか浮かんでこない。
私を愛するつもりなど、最初から無かったのか。
「ならばなぜ!」
「私は王太子。勿論世継ぎは必要だ。だから迎えた。それだけの事だ。それにこれは政略結婚。形だけのものだ」
イリアス様の声には愛情が全く感じられない。熱さもないし、ただただ冷たかった。
だが、世継ぎが必要なら、それこそ私を抱かなければ無理ではないのか? 私はそれくらい理解している。
「でも私を愛さなければ、世継ぎは」
「君と同じようにどこかの孤児院から見繕えばいいだろう。別に側室を持つ必要も無い。魔術で私の血を注げば血の繋がりも出来る」
「……」
私の両目からぽろぽろと涙がこぼれた。私は宝石が好き。キラキラしたものが好き。それよりもキラキラ輝いていたイリアス様。ああ、彼の愛が手に入らないなんて!
「うっ……こんなにも、好きなのに、欲しいのに……!」
「……君はそういえば孤児院出身だったか」
「……やはりそうなのですか」
「ああ、君はリリーネ子爵夫妻に相当甘やかされて育ったようだな。彼らは偽装の為に君を必要としていたはずなのだがな。それに私は元々庶民の女にはさほど興味無い」
甘やかされて育ったという部分に、私は疑問点を抱く。甘やかされて何がいけないのだろうか。
「それが何か?」
「もういい。めんどくさくなった」
イリアス様はそのまま歩き出し、部屋の扉を開いた。私は何度も彼の名前を呼んだが、彼は止まってはくれなかった。
「イリアス様……!」
部屋の中には私だけが取り残される。そして私のすすり泣きだけが部屋中にこだまして聞こえる。これでは私がみじめではないか。
「なんでよ……! なんでこの私が……!」
私を相手してくれる者は誰もいないのか。すると、数分くらい立って部屋の扉ががちゃりと開かれた。
部屋の扉を開いたのは、クリス王子とグランバス公爵、その弟子の3人だった。
「……私をあざ笑いに来たの?」
「いや、ここにマリーナの痕跡が残っていたから……」
「ふん、マリーナマリーナばっかり!」
私は自分でも驚くほどの大きな声が出た。そうだ、地下牢から脱走したマリーナは良い事ばかり起きて私はロイナ国へ嫁いでからは面白くない。イリアス様に愛されて、自分の思ったような幸せな結婚生活が送れると思っていたのに。
「……お前がそんなんだからだよ」
「なんですって?」
「お前は欲しいものは何不自由なく両親から与えられて、自分の手で奪ってきた。わがままだからこそこういう事になったんじゃないか? イリアス様もお前の性格を知ってるから愛さないんだろう」
「……何よ! 欲しいものを欲しいと思って何が悪いの?」
「我慢するとか、困っている者に分け与えるとかさ。思いつかないのか?」
「……」
3人はそのまま踵を返し、部屋から去っていった。また部屋の中は私だけとなる。試しに歩いてみると、足音が部屋中に響いた。
「……」
逃げちゃおっか。と、ふと考えがよぎった。もしも今逃げだしたら、誰も気が付かないのではないだろうか。もし気が付いたとしても追っては来ないんではないだろうか。
お父様はザパルディ国で死んだし、お母様もさっき爆発四散して死んだ。もとより孤児だった私には両親はいないようなものだ。
「逃げて、しまおうかしら」
役に立たないメイド達、いなくなった両親、私を抱いてくれないイリアス様。今なら逃げ出しても何にもおこらないんじゃないだろうか。
「うん、それなら……」
私は歩いて部屋の扉を開いた。廊下には人は1人もいない。まずは自室まで戻ってみよう。私はかつかつと廊下を無言で進み、自室まで移動した。扉を開くまでは誰とも会わなかった。
部屋を開くと、まだ血の匂いが充満している。魔法で血液は全て取り除いたのに、匂いだけはまだこうして残っている。まるで私はここにいるとでも言っているかのようだ。
「荷物をまとめてみよう」
茶色いトランクケースに下着と衣服とその他貴重品を詰めて閉じる。その間、私の指はなぜか震えていた。それと同時にこれもなぜだか分からないのだが、わくわくした感情と、イリアス様への期待の2つが胸の内から湧いて出ていた。
(家出したら、イリアス様が探してくれるんじゃないか)
口ではああいっていたけれど、家出していなくなったら探してくれるんじゃないかと言う期待感。その期待感に私は縋り付いていた。
(来ない……でも、探してくれる事に期待したい)
トランクに荷物を詰め終わり、地味な服に着替えると私はトランクを持って部屋を出た。廊下には誰にもいない。私は1人人気の無い廊下を歩く。
宮廷の玄関前まで来た時、メイドと執事がいた。しかし私には気がついていないようだ。私はついに宮廷を出てしまった。そしてそのまま近くに停車してある馬車に乗り込むと御者にここから遠くの街に連れて行くように頼んだ。
「分かりました」
御者は私に気がついているのかいないのか分からない。ただ私の指示に従い馬車を駆ける。
道をしばらく進むも今の所追手が来る気配は無い。驚きと寂しさの2つが胸の中で膨らんでいる。
ああ、マリーナも地下牢から脱走した時、このような気持ちだったのだろうか。
(あのマリーナだもの。寂しくは無かったでしょうね)
「あの、すみません」
御者が私に声を掛けてきた。私は何かしら。と返事をするとどうやら行き先についての質問らしい。
「ミヤイリーの街か、エルシドの街か……」
どちらもどのような街かは知らない。どのような建物が広がっているのか、人口等も知らない。なので御者に任せる事に決めた。
「では、エルシドの街に行きます」
「どのような場所?」
「静かな街です。賑やかではありませんが、自然豊かで落ち着いた場所です」
「じゃあ、エルシドの街でお願い」
「分かりました」
(私が誰なのか聞かないのね)
この御者がもし、イリアス様の家来とかだったら、止めるだろうか。むしろ厄介払いだと止めないだろうか。
(試しに、聞いてみようか)
「ねえ、あなた私が誰なのか分かっているの?」
「ええ。ソヴィ様でしょう? あなたの望みならどこへでも馬車を走らせます」
御者は初めて私の方を振り返ってそう答えた。御者の顔はイリアス様と同じくらい、美しく輝いて見えた。
10
あなたにおすすめの小説
結婚して5年、冷たい夫に離縁を申し立てたらみんなに止められています。
真田どんぐり
恋愛
ー5年前、ストレイ伯爵家の美しい令嬢、アルヴィラ・ストレイはアレンベル侯爵家の侯爵、ダリウス・アレンベルと結婚してアルヴィラ・アレンベルへとなった。
親同士に決められた政略結婚だったが、アルヴィラは旦那様とちゃんと愛し合ってやっていこうと決意していたのに……。
そんな決意を打ち砕くかのように旦那様の態度はずっと冷たかった。
(しかも私にだけ!!)
社交界に行っても、使用人の前でもどんな時でも冷たい態度を取られた私は周りの噂の恰好の的。
最初こそ我慢していたが、ある日、偶然旦那様とその幼馴染の不倫疑惑を耳にする。
(((こんな仕打ち、あんまりよーー!!)))
旦那様の態度にとうとう耐えられなくなった私は、ついに離縁を決意したーーーー。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています
h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。
自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。
しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━?
「おかえりなさいませ、皇太子殿下」
「は? 皇太子? 誰が?」
「俺と婚約してほしいんだが」
「はい?」
なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
結婚式に結婚相手の不貞が発覚した花嫁は、義父になるはずだった公爵当主と結ばれる
狭山雪菜
恋愛
アリス・マーフィーは、社交界デビューの時にベネット公爵家から結婚の打診を受けた。
しかし、結婚相手は女にだらしないと有名な次期当主で………
こちらの作品は、「小説家になろう」にも掲載してます。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる