38 / 58
第37話 密偵の出番※
しおりを挟む
「私もその考えには賛成です。ただ……」
「ただ?」
「密偵を送り込むなら何人かの方がよさそうな気はします。1人だけだと荷が重いでしょう。それに魔力量が高めのものなら工場での様子も探れるかと」
「そうだな。わかった。家臣とも話し合って具体的に話を進めていこう」
「そのように……」
その後公務に行かれるエドワード様の背中を見送った私は王宮学院へ出向きバンディ様とフレッグ教授とルネにこの事を伝えた。3人とも驚きの表情を持って私の話を真剣に聞いたが中でもルネの驚きようは半端ではなかった。
「ええ、またメイドかき集めて工場を……?」
「そう。侯爵は閉鎖するって言ってたんだけどね」
「侯爵は今はどこにいるの?」
「ベルがメイドになってからは一度も姿を見かけていないらしいの」
「そうなんだ……戻っては来てないのね」
「ベルはレゼッタお嬢様が魔力がほとんど無いのを知らなかったのよ」
「え、嘘でしょ?」
「ほんとよ。それでベルの就職先はこの国で探す事は決まったわ」
(密偵の事については言わないでおこう。まだ決まってないうえに情報が漏れたらまずいし)
密偵をカルナータカ侯爵家に出す事をルネとバンディ様に伝わったらまずい。それにまだ決まってない事だ。この2人を信用していないという事ではないのだが、それでも今伝えるのはタイミングとしては違う気がしたのだった。
「では、座学を始めていきましょうか。王太子殿下にお任せすれば大丈夫でしょう」
「そうですね。教授の言う通りでしょう」
フレッグ教授の声で座学が始まったのだった。
夕方。王宮学院から自室に戻る途中の廊下でエドワード様と再会する。
「マルガリータ、お疲れ」
「ありがとうございます。エドワード様もご公務お疲れ様です」
「ああ、そうだ。ベルの事だが一応はうちの国の修道院でシスターになる事が決まった。それに彼女の家族もうちの国が預かる事にした。今迎えに行っている」
「そうなんですね……」
このままベル達は穏やかに過ごしてくれれば良いのだが。私は廊下にエドワード様と私以外誰もいないのを確認してから密偵の件はどうなるのかと聞いた。
「ああ、決まった。なんならもう向かっている」
「教えてくださりありがとうございます」
「安心しろ。指折りの実績を持つものだからな」
すると私をエドワード様はひょいっと軽々持ち上げ、お姫様抱っこする。私がなぜいきなり?! とリアクションを返すとエドワード様は顔を赤らめながら私に軽くキスをした。
「……夕食まで抱きたい。いいか?」
「あ、はい……」
キスをされながらお姫様抱っこで廊下を移動し、エドワード様の部屋のベッドにあおむけになるとそのまま服の上から胸を揉まれながら息が出来なくなるほどの深いキスを受ける。
「ただ?」
「密偵を送り込むなら何人かの方がよさそうな気はします。1人だけだと荷が重いでしょう。それに魔力量が高めのものなら工場での様子も探れるかと」
「そうだな。わかった。家臣とも話し合って具体的に話を進めていこう」
「そのように……」
その後公務に行かれるエドワード様の背中を見送った私は王宮学院へ出向きバンディ様とフレッグ教授とルネにこの事を伝えた。3人とも驚きの表情を持って私の話を真剣に聞いたが中でもルネの驚きようは半端ではなかった。
「ええ、またメイドかき集めて工場を……?」
「そう。侯爵は閉鎖するって言ってたんだけどね」
「侯爵は今はどこにいるの?」
「ベルがメイドになってからは一度も姿を見かけていないらしいの」
「そうなんだ……戻っては来てないのね」
「ベルはレゼッタお嬢様が魔力がほとんど無いのを知らなかったのよ」
「え、嘘でしょ?」
「ほんとよ。それでベルの就職先はこの国で探す事は決まったわ」
(密偵の事については言わないでおこう。まだ決まってないうえに情報が漏れたらまずいし)
密偵をカルナータカ侯爵家に出す事をルネとバンディ様に伝わったらまずい。それにまだ決まってない事だ。この2人を信用していないという事ではないのだが、それでも今伝えるのはタイミングとしては違う気がしたのだった。
「では、座学を始めていきましょうか。王太子殿下にお任せすれば大丈夫でしょう」
「そうですね。教授の言う通りでしょう」
フレッグ教授の声で座学が始まったのだった。
夕方。王宮学院から自室に戻る途中の廊下でエドワード様と再会する。
「マルガリータ、お疲れ」
「ありがとうございます。エドワード様もご公務お疲れ様です」
「ああ、そうだ。ベルの事だが一応はうちの国の修道院でシスターになる事が決まった。それに彼女の家族もうちの国が預かる事にした。今迎えに行っている」
「そうなんですね……」
このままベル達は穏やかに過ごしてくれれば良いのだが。私は廊下にエドワード様と私以外誰もいないのを確認してから密偵の件はどうなるのかと聞いた。
「ああ、決まった。なんならもう向かっている」
「教えてくださりありがとうございます」
「安心しろ。指折りの実績を持つものだからな」
すると私をエドワード様はひょいっと軽々持ち上げ、お姫様抱っこする。私がなぜいきなり?! とリアクションを返すとエドワード様は顔を赤らめながら私に軽くキスをした。
「……夕食まで抱きたい。いいか?」
「あ、はい……」
キスをされながらお姫様抱っこで廊下を移動し、エドワード様の部屋のベッドにあおむけになるとそのまま服の上から胸を揉まれながら息が出来なくなるほどの深いキスを受ける。
400
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる