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第21話 新たな仲間
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「皇后様、やめておきましょう。罠かもしれませんよ」
「そうでございますよ。相手の思うつぼやもしれませぬ」
美華付きの女官達は次々に李賢妃達を疑う声を上げるが美華はう~ん……。と首を傾げるだけだ。
「そうですねぇ、李賢妃様は包帯を巻いたりは出来ますか?」
「出来ます」
「ではお願いします」
呆気なく働く事が決まり、李賢妃はありがとうございます! と感謝を表す。
(こんなに簡単に受け入れるのね……処罰しなかった上にこれだなんて……)
だが、決まったからには働かなければならない。李賢妃と彼女付きの女官は早速列の誘導や、薬さばきなどの仕事に携わる。
その間も治療院には国の内外から訪れた患者達が続々と列に加わっていくのだが……。
(くっさ!)
強烈な悪臭を放つ老人の男性が、木の枝から作られた杖を手に現れた。あまりの臭さに李賢妃は思わず鼻を摘むが、美華は平然としている。
「おじいさん、どうなさいました?」
「皇后様。身体中に膿やらシラミやらが湧いてかなわんのです」
「すぐに治療いたしますね」
美華が老人の男性に手をかざすと、悪臭は消え、膿なども綺麗さっぱり無くなった。
(臭くなくなったわ……! 皇后様が手をかざしたら瞬時に匂いが消えた!)
「おお~! なんだか身体が軽くなった気がするわい」
「おじいさん、良かったら塗り薬もあるので貰っていってくださいね。あと、着替えもご用意します」
老人の男性は着替えの衣服と塗り薬を薬師からもらうと意気揚々と治療院を後にしていく。
次の患者を呼ぶ前に、李賢妃はそっと美華に声をかけた。
「皇后様、あのようなお方も来るのでございますか?」
「そうですね。よく来ますよ。もう慣れました」
ケロッと語る美華に、李賢妃はよく慣れましたね……。と返すのがやっとだった。
(想像以上に厳しいのね……知らなかった……)
老人が去った後も異臭や身体が変形する奇病を患った者なと、李賢妃からすれば衝撃的な外観をした患者達がやってきた。その度に李賢妃は顔をしかめそうになるが、美華は平然と穏やかな笑みを浮かべたまま手かざしの治療を行っていく。
そして気がつけば、昼になっていた。
「皇后様。お昼の時刻となりました」
女官からの言葉にみかは教えてくれてありがとうございます。と返すと李賢妃様。と彼女を呼んだ。
「どうぞお昼ご飯食べてきてください」
「えっ……皇后様はいかがなさるのでございますか?」
「私はお昼は食べないですし、休憩もしませんよ。女官達は交代で食べてますけど……」
(えっ、お昼食べないの!?)
ぶっ続けでやるつもりなのかと李賢妃は目を丸くさせていた。
「そうでございますよ。相手の思うつぼやもしれませぬ」
美華付きの女官達は次々に李賢妃達を疑う声を上げるが美華はう~ん……。と首を傾げるだけだ。
「そうですねぇ、李賢妃様は包帯を巻いたりは出来ますか?」
「出来ます」
「ではお願いします」
呆気なく働く事が決まり、李賢妃はありがとうございます! と感謝を表す。
(こんなに簡単に受け入れるのね……処罰しなかった上にこれだなんて……)
だが、決まったからには働かなければならない。李賢妃と彼女付きの女官は早速列の誘導や、薬さばきなどの仕事に携わる。
その間も治療院には国の内外から訪れた患者達が続々と列に加わっていくのだが……。
(くっさ!)
強烈な悪臭を放つ老人の男性が、木の枝から作られた杖を手に現れた。あまりの臭さに李賢妃は思わず鼻を摘むが、美華は平然としている。
「おじいさん、どうなさいました?」
「皇后様。身体中に膿やらシラミやらが湧いてかなわんのです」
「すぐに治療いたしますね」
美華が老人の男性に手をかざすと、悪臭は消え、膿なども綺麗さっぱり無くなった。
(臭くなくなったわ……! 皇后様が手をかざしたら瞬時に匂いが消えた!)
「おお~! なんだか身体が軽くなった気がするわい」
「おじいさん、良かったら塗り薬もあるので貰っていってくださいね。あと、着替えもご用意します」
老人の男性は着替えの衣服と塗り薬を薬師からもらうと意気揚々と治療院を後にしていく。
次の患者を呼ぶ前に、李賢妃はそっと美華に声をかけた。
「皇后様、あのようなお方も来るのでございますか?」
「そうですね。よく来ますよ。もう慣れました」
ケロッと語る美華に、李賢妃はよく慣れましたね……。と返すのがやっとだった。
(想像以上に厳しいのね……知らなかった……)
老人が去った後も異臭や身体が変形する奇病を患った者なと、李賢妃からすれば衝撃的な外観をした患者達がやってきた。その度に李賢妃は顔をしかめそうになるが、美華は平然と穏やかな笑みを浮かべたまま手かざしの治療を行っていく。
そして気がつけば、昼になっていた。
「皇后様。お昼の時刻となりました」
女官からの言葉にみかは教えてくれてありがとうございます。と返すと李賢妃様。と彼女を呼んだ。
「どうぞお昼ご飯食べてきてください」
「えっ……皇后様はいかがなさるのでございますか?」
「私はお昼は食べないですし、休憩もしませんよ。女官達は交代で食べてますけど……」
(えっ、お昼食べないの!?)
ぶっ続けでやるつもりなのかと李賢妃は目を丸くさせていた。
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