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王都でのんびり
埋められた感情
しおりを挟む罪悪感が頂点に達する今日この頃。
純真無垢なお姫様の上目遣いが私の汚い心をズタズタに切り裂いております。
「ふ、フローラ様勝手に近付いてはなりません。」
護衛の方が諌める。
それに対してフローラ様はムッと返す。
「いい加減になさい。助けられておいて礼も返さず無礼な態度など私の矜持に反します。」
「し、しかしですね…。」
叱られる護衛の気持ちも分かる。
高貴な身分の人に好き勝手動かれたら護る者としてはやりづらいだろう。ましてや身元も知れない人に近付くんだもん。
同情する私に再度お姫様が向き直る。
「この度は助けて頂きありがとうございました。私はローレンツ王国第2王女フローラ=ローレンツと申します。」
「え、あ、私は冒険者のカエデです。偶々通りがかりに助けれただけなので…。」
姫様がお礼を言いながら頭を下げる。
私を含めて全員が狼狽する。
「ひ、姫様…そのような…。」
「感謝には礼を、当然の事でしょう?」
凄い感謝してくれている。
今更朝ごはんをしっかり食べて来ましたなんて言えないよ。
「カエデ様、是非ともお礼をさせて頂きたいのですが…。良ければ一緒に王城へ来ていただけませんか?」
キタ!
国の頂点からのお礼うへへ…………いけないいけない、折角芽生えてた罪悪感を金欲で放り投げるところでした。
「いえ、そんな人として当たり前のことをしただけですのでお礼なんていいですよ。」
「そんな事仰らずさせて下さい。一王族の者として礼を尽くさないなどあってはなりません。」
うーん。
一瞬金欲に意識が移ったけどやっぱり罪悪感がなぁ。
『ご主人様、何を躊躇うのですか?是非お礼をされましょう。それに王族と一緒であれば検問を無視して王都に入れますよ。』
そうだった、私は貴族の息子に色々やっちゃって堂々と入りづらい近況だ。
もし指名手配されていたらその場で逮捕ってなっちゃう。
背に腹は変えられない。
ひとまず罪悪感は土の中に埋めておいて姫様の提案に便乗させてもらおう。
「わ、分かりました。それで姫様のお気持ちに納得が出来ますなら。」
私の返答にニッコリ笑顔のお姫様。
埋めたはずの罪悪感よ、顔を出してこっちを見るな。
こうしてお姫様とお城に行ってきます。
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