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王都でのんびり
トんでイく
しおりを挟む私の住まいを脅かす悪い奴ら。
ゴロツキってのはどこでも湧いて出てくるんだね。
この上位を誇る美少女冒険者が成敗してくれる。
最近調子の良いカエデに怖いものはない。フンスフンスと鼻息を鳴らしながら一歩また一歩大地を踏みしめる。
残り数メートルを切った辺りでゴロツキ共の一人が気付いたのを境にその場の全てのゴロツキがこちらを注視した。
「おうおうおう嬢ちゃん!さっきはよくも無視してくれたな、良い度胸じゃねぇか!!痛い目に遭わせてやる!!」
どこをどうなってそういう結論に至るのかお馬鹿さんの思考は読み取れませんわ。
『本当にご主人様と同じように読みにくいお相手ですね。』
ちょっと目端から一筋の雫がチラリ。
泣いてないから…。
「おい!!ボーッとしてんじゃねぇぞ!テメーの有り金全てとこの建物は俺達の物にさせてもらうからなぁ!!」
「いや意味分かんないよ。」
「おうおうおう何が意味分かんねぇだと!!お嫁さんになれないほど辱めを受けさせてやろうか?」
言葉が通じない。
私が美少女さんだからえっちぃ事をしたいって素直に言えばいいのに…。
「おうおうおう、それかあれだな顔はまぁ…あれだ、そこそこ可愛いって思いたいからお前を奴隷として売り払っちまうのも良いかもな。数日の酒代にはなるだろうぜ、ガッハッハッハ!!」
ワタシアイツらコロス…。
『ご、ご主人様落ち着い』
溺れる快楽発動、普段の百倍の感度で逝ってしまえ。
冷徹な必殺仕事人となったカエデの無情な魔法が彼らを襲う。
残念ながら誰も野太い野郎共の喘ぎ狂う姿も声も聴きたくないだろう。だから、想像だけで止めておく事を推奨します。
実行したカエデ本人はともかくなっちゃんとフワ子は目の前のおぞましい光景に胃から何かを込み上げそう。
『ご、ご主人様そろそろ宜しいかと…。』
「…………。」
『ご、ご主人様~?もう全員意識は飛んでますよ。』
「……………。」
『ご主人様!!もう喉まであれが訪れてますのでそのへんでどうかそれくらいで許してあげて下さい!!』
「……………ふぅ、そうだね。これくらいで許してあげよう。私は寛容な美少女だもん、ね?」
『は、はい、もちろんです!百人が見たら百人全員が目潰しして美少女と言うくらい美少女です!!』
「ふっふっふ、そうでしょそうでしょう!!コイツらおかしな事言うだもん失礼ね。」
『そうですね、本当愚かです。』
なっちゃんは光球ながら路上で悶えアとへしか言えないゴロツキ共に憐れみの視線を送る。
カエデのしょうもない逆鱗に触れてはいけない。
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