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戦乱の帝国にて聖女と三姉妹は踊る
嵐の前の誕生祭
しおりを挟む国に帰ったらアルフを殴る。
俺を脳筋の戦闘狂いみたいに言いふらしやがって、戦闘狂の前に麗しの令嬢だっての。
すっきりした試合から最終的にむしゃくしゃしたその日が終わって、心はピョンしないけど日付けがピョンと飛んで数日後。
今日は本来の旅行の目的である国王誕生祭。
共和国の王族組は祭りが迫るにつれ日に日に忙しくなっていた。
逆に招待された俺やスゥ様達は特別何かしろって事もなくのんびりお茶会したり寝込みを襲われたり過ごしてその日を迎えた。
今日は各々自由行動。
でも、同じく聖女の肩書きを持つディーナさんは国王の隣で手を振って微笑む仕事が待っている。
俺達は王都内の散策許可が出ているけれど必ず護衛を付けることを厳守された。
腐ってもじゃないけど一応聖女に王女って面子だから仕方がない。
という訳で、俺ら4人は早速外へ出かけたいので護衛をお願いしよう。
まずはフォルクスさんにお願い。
でも、連れて来た兵士は警備に回すため断られてしまった。
だったら、セイル様にお願い。他国の兵を警備に回さなきゃいけないくらい忙しいなら当然こちらも断られるだろう。
しかし、なんと了承を得た。
………なんで?
これにはスゥ様達も疑問に思ったみたい。俺ですら不思議に思うもん。
ただいくら俺が考えたところで分かる訳もないので、まあいいやの精神を発動させて出発する。
スゥ様達三人はまだ考え込んでいたけど、俺の行こうって言葉でどうにか動き出してくれた。
些細な事はそこらに置いて、いざ祭りの屋台巡りじゃあ!!
まず最初に向かったのは肉の屋台。定番の串肉を売っている。屋台巡りはやっぱり串肉からに限る。
恥も外聞も捨ててかぶりつく。
うん、変わらぬ美味さ。
続いて向かった屋台は、なんと串肉を売っている。屋台巡りはやっぱり串肉に限る。
恥も外聞も捨ててかぶりつく。
うん、変わらぬ美味さ。
そして次に向かう屋台は、なんとあの串肉を以下同文。
これをあと6回繰り返します。
そしたら、付いて来た護衛はドン引きます。
でも、お陰様でだいぶお腹が膨れてきた。
次は何処を回ろうか。
思案する俺にロコルお姉ちゃんが提案してくれる。
「あちらを真っ直ぐ進むとシェアローズ王国のように大きな広場があるらしいですよ。食休みも兼ねてそこで少し休憩致しますか?」
お祭り気分でたらふく食らったからお腹はポンポコポンだ。
まだ誕生祭は始まったばかりだしゆっくり満喫しよう。ロコルお姉ちゃん案を採用で広場へ向かう。
到着したらまたワクワクが待っていた。
だって、お祭り限定なのか色んな露店が広場に設けられているだもん。装飾品なんかも販売している店もあるから、ここらで少し乙女力を上げておこう。
ちょっと休憩したら見て回ろう。
近くのベンチに座る。
その途端、両膝はスゥ様とミーナちゃんに奪われる。
これくらいならもう許容範囲。
それを見たロコルお姉ちゃんは新しいローブを用意して持っている。
流石、お姉ちゃん。
涎を二人が垂らすのは予見済みだ。
ほら、垂らしやがった。
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