廃課金ゲーマーの異世界ライフ〜何処へ行っても課金は追ってくる〜

こう7

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ギルド

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門番のモルドさんと別れて向かうは宿屋。
先に確保しておいた方が良いとコロックさんが言ってたし素直に従おう。
街へ入り視界に写ったのは色んな種族の姿。
耳が長かったり獣耳だったり、肌の一部が鱗の人もいる。
これだったら、クロコは人型の状態でも良かったかもしれない。でも、モフモフは大事だからワンコのままでお願いします。

街並みを眺めつつ門番の教えてくれた道を歩く。
確か真っ直ぐ行った先にコンゴっていう宿屋があるんだよね。
でっかい看板にコンゴか。
この世界の文字とか読めるのだろうか?
会話は成立しているけど読み書きは別。でも、その不安はすぐに解決した。
思いっきりコンゴって書かれた看板を発見した。日本語で表記されているけど実際は別の世界の文字なんだよね。

引き戸式のドアを開いて中に入る。
すると、元気な女性の声が待っていた。

「いらっしゃい、コンゴの宿屋へようこそ。」

髪をポニーテールでまとめたおばさん。まだ会話が無くとも勝気さを感じる。
声に誘われその女性の元まで行く。

「いらっしゃい。宿泊かい?それとも食堂利用かい?」

「えーと宿泊です。あの食堂利用とは?」

「宿泊だね。食堂利用ってのは泊まらずに飯だけ食いに来る人ってだけさ。で、お客さんの名前は?」

束ねられた羊皮紙を片手に問うてくる。

「ユウって言います。」

「ふんふん、ユウだね。何日のご利用だい?うちは一泊1,000zだよ。」

「でしたら、ひとまず3日分でお願いします。食事は付きますか?」

「はいよ、3日間だね。食事は食堂があるからそこを利用しておくれ。一食一律500zだから好きな時間に食べると良いよ。と言っても朝早くや夜遅くってなったら閉まってるかもしれないから気をつけてね。」

「はい、分かりました。気を付けます。」

「じゃあ、これがあんたの使う部屋の鍵ね、2階の一番奥だよ。何かあったらあたしマーロに聞いておくれよ。」

マーロ?
コンゴの宿屋なのに?
疑問がありつつ、鍵を受け取る。
そういえば、モルドさんから聞きそびれてしまった冒険者ギルドの場所を聞いておこう。

「分かりましたマーロさん。それと早速聞きたいんですが、今から冒険者ギルドに伺おうと思っているんですが場所って分かりますか?」

「冒険者ギルドの場所かい?それなら出て右に進んで最初の曲がり道を右に行けば見えてくるよ。今から出るなら鍵は預かっておこうか?帰って来たらまた渡すよ。」

ここを出て右に行ってまた右に曲がる。
よし、覚えた。

「ありがとうございます!じゃあ、また後で帰って来るんで鍵お願いします。」

受け取ったばかりの鍵をお返しする。
じゃあ、身分証取得の為に行きますか。
ところでどうして名前がマーロなのにコンゴの宿屋なのか、その疑問にも答えてくれました。旦那さんの名前がコンゴだそうで調理のため裏に居るけど夫婦仲は良好との事です。

ラブラブ夫婦なマーロさんが教えてくれた通りに進んで行けば冒険者ギルドと書かれた建物を見つけた。
周辺は屋台やお食事処に酒場と正に冒険者達の為のエリア。
さて、噂通りに面倒くさいのかどうか。


建付けが悪い扉を押して中の様子を覗いつつ入る。
すると、直ぐ様感じる不快な視線達。値踏みしているのが身体全身に伝わる。
テーブルで屯っていた者達までこちらを見てくる。
大の大人がこぞって気持ち悪い。

『不快っすね。全員噛み殺しましょうか?』

クロコが小さく唸りつつ怖い事を言う。

『駄目だよ。俺らはこの街で見慣れない人間だから警戒しているだけかもしれないしね。』

『……分かりやした。』

不満な気持ちは分かる。
受付の女性へ向かう道のりでも変わらず視線が付き纏っているもん。
それに辿り着いた先に待っていた受付の女性も不機嫌というか怠そうな態度。
クロコの噛み殺す宣言が再発しそう。

「…いらっしゃいませ。ご用件は何でしょうか?」

「えぇと、冒険者として登録したいんですが…。」

「まだかなりお若く見えますが冒険者は危険ですよ。止めといた方がよろしいのでは?」

一応心配してくれていると思うけど、鼻で笑いながらだから馬鹿にもしてそう。
初対面の人になんでこんな冷たくされなきゃいけないんだろうか。

「いえ、こう見えても鍛えているんで心配御無用です。登録お願いします。」

俺も仕返しがてら一切の感情も込めていない抑揚ゼロの声でお返事した。
あからさまに不機嫌度が増したようで青筋が一つピクピクッと生まれてきた。
意外に煽り耐性が弱いみたい。

「……そうですか。せいぜい死なないよう頑張って下さい。」

「はい、言われるまでもなく死ぬ気はありませんので。登録お願いします。」

「このっ…かしこまりました。」

おぉ、頑張って怒りを飲み込んだ。
皮肉もちゃんと添えている。
でも、隠しきれない苛々をゴソッと取り出した羊皮紙で大きな音を立てながら出す事によって表している。
それを合図とばかりに後ろから複数の音が聞こえた。

椅子が動く音。

『旦那、後ろから5人近付いて来てやす。分かりやすいくらい敵意満々っす。』

『りょーかい。』

確定。
コロックさんの言う通りでした。

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