廃課金ゲーマーの異世界ライフ〜何処へ行っても課金は追ってくる〜

こう7

文字の大きさ
26 / 100

買取お値段

しおりを挟む

決意を決めて添い寝を断念した日からもう2週間ほど経過した。
一度目に添い寝を拒んだのにあらゆる理由を持ち込んでは何度も挑んで来る。身体は少年でも中身はおっさんだ勘弁してくれ。

クロコは諦めるのが肝心ですぜしか言わないし。


この2週間はその夜の問題以外は比較的順調に過ごせていた。
なけなしのお金からポータルを一つ購入して迷宮にもちゃんと行けた。
残り所持金が100万zを切った。一見多く見えるけど解放の事を考えれば少な過ぎる。

早くコロックさんから知らせが来ないかな。

二人の実力確認も無事終わりました。
シルヴィアがスキルの挑発で集合させてリリーの範囲魔法で殲滅。こういう時はしっかり息が合っている。
確認と素材採取の為とはいえ、ドラゴンに対して悪逆非道の限りを尽くしてしまった。
少し可哀想に思う。


そして、現在。
今日も迷宮でスキルの確認でもしようかななんて思っていると部屋にマーロさんがやって来た。

「ちょっと良いかい?アンタにお客さんが来てるよ。」

「お客さん?」

「そうお客さん、下で待っているよ。」

誰だろお客さんって。
とりあえず待たせっぱなしも悪いから下に降りるとしよう。
両隣で控えていたリリー達も一緒に付いて来る。うちの配下は心配性ばかりだ。


下に降りて入口付近で俺を待っていたお客さんはなんと久しぶりのジンさんとアレクさん。
同じ街に居たのにすれ違いが続いてなかなか会えていなかった。

「ジンさんにアレクさん、お久しぶりです。お元気そうでなによりです。」

「おう坊主、お前も元気そうひぃっ!?」

俺への坊主発言にシルヴィアが殺気を放ってしまった。
慌てて止める。

「シルヴィア落ち着いて、どうどう。」

肩をトントン叩いて宥める。すると、シュンと殺気が収まる。

「え、えらい凄みのある嬢ちゃんだな。坊…ユウの仲間か?」

「はい、俺の仲間です。シルヴィアとこっちの子がリリーです。」

いきなり殺気を放たれたにも関わらずシルヴィアを嬢ちゃん呼びする。
なかなか胆力がある人だ。
流石に坊主呼びは一旦止めたようだけど。

前々から話には出ていたけど、シルヴィア達にもジンさん達の事を紹介する。

そこは省略して用件を聞こう。

「ところでジンさん達は何の用ですか?」

「おう、コロックの旦那が買取金を全部用意出来たってんで呼びに来たんだよ。お前すごいじゃねぇか、ドラゴン倒したんだってな!」

コロックさん、俺達がドラゴン倒した事ジンさんに教えたんだ。
別に特別内緒にしている訳じゃないから気にしない。けれど、少し照れる。

「やっぱりあの時から感じてたがかなり強いんだな。今度、時間あったら手合わせお願いしてもいいか?」

「あ、僕もいいかな?」

「はい、良いですよ。」

いつになるかはまだ不明、でもアレクさん達との手合わせが決定した。
対人戦はギルドでの一件のみだから丁度いい練習になりそう。

ジンさん達と約束したら、元々の本件である買取金の受け取りにランパード商会へ向かう。

商会に到着。
中へ入ったところでジンさん達はまた何処かへ行ってしまった。
以前、怪しむ様に見ていた受付のお姉さんがすこぶる笑顔で歓迎してくれた。あの日見た受付嬢の不審げな目を俺達は忘れない。

「ようこそいらっしゃいましたユウ様!19歳独身好きなタイプはお金持ちな年下こと私が懇切丁寧にご案内致します。ささ、どうぞこちらへ。」

揉み手に猫なで声。
これほどまでに下手に出る人を見た事があるだろうか。
ここまで思いっきりやられるといっそ清々しい。

以前と同様の客間に案内されて紅茶を受け取るまで彼女のへへっな媚び笑いと大袈裟なくらいの敬語は続いた。
可笑しくて逆に好感が持てる不思議。

部屋を出る際ウィンクを忘れずやって受付のお姉さんは出て行き、入れ代わりにコロックさんが入って来た。

「ユウ様、お久しぶりです。わざわざお越し頂き誠にありがとうございます。」

「いえこちらこそちゃんと売れたようで良かったです。

「えぇ、もうたんまりと各方々に買わせましたよ…ぐふふ。」

コロックさんにしては人が悪い顔でほくほく笑う。あと、様付けに変わっている。
いったい幾らで売れたんだろう。

「では、お金をご用意致しますね。冒険者でも商人でもギルドに入っていればお金を預けてカードから引き出せるんですが、ユウ様はそれが出来ませんので全て現金でお渡しします。我が商会で預かる事も出来ますがどういたしますか?」

「いえ収納出来ますんで全て受け取りますよ。」

「ユウ様アイテムボックス持ちでしたね。ならば問題無いでしょう。今、部下に持ってこさせているのでもう少々お待ち下さいませ。」

しばし紅茶を飲んだりコロックさんと他愛のない話で花を咲かせる。
すると、コンコンノックの後に扉が開かれた。

コロックさんの部下らしい人達がエコバッグサイズの袋をいくつも抱えてやって来た。
そして、目の前のテーブルに積み重ねていく。


「大金貨や更にその上の白金貨では使いづらいと思いましたので全部金貨にしました。合計金額1億8千万zです。」

1億8千万z?
………………こりゃ、すげぇ。

しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
前世で不慮な事故で死んだ僕、今の名はティル 異世界に転生できたのはいいけど、チートは持っていなかったから大変だった 孤児として孤児院で育った僕は育ての親のシスター、エレステナさんに何かできないかといつも思っていた そう思っていたある日、いつも働いていた冒険者ギルドの解体室で魔物の解体をしていると、まだ死んでいない魔物が混ざっていた その魔物を解体して絶命させると5レベルとなり上限に達したんだ。普通の人は上限が99と言われているのに僕は5おかしな話だ。 5レベルになったら世界が変わりました

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

{完結保証}規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜

Saioonji
ファンタジー
母に殴られ、命を奪われた――そのはずだった。 だが目を覚ました先は、白く豪奢な王城の一室。 赤子の身体、仕えるメイド、そして“皇子”という立場。 前世では愛されず、名前すら価値を持たなかった少年が、 今度は世界の中心に生まれ落ちてしまった。 記憶を失ったふりをしながら、 静かに、冷静に、この世界を観察する皇子。 しかし彼の中には、すでに常識外れの思考と力が芽生えていた。 ――これは復讐でも、救済でもない。 自由を求めただけの少年が、 やがて国を、歴史を、価値観そのものを揺るがしていく物語。 最強であることすら、彼にとってはただの前提条件だった。 重複投稿作品です 小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。

処理中です...