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拠点地入手2
しおりを挟むコロックさんから直接土地を買い取ることになりました。
どうせすぐに配下を解放したらあっという間に無くなるけど、今ならお金はしっかりあるからドンと来い。
出来れば程々の値段であれ。
「では即決でご購入頂けるということですので、少しお勉強させて頂きます。それと今後も親しいお付き合いを願っておりますので…。」
「コロックさんは正直ですね。」
「むむ、騙し合いを好む相手と好まない相手の見極めくらいは熟知していますから。」
やっぱり良い商会で正解だった。これからもここに迷宮で入手した素材を卸していこう。
「それではお値段の話に入らせて頂きます。倉庫はもう既に撤去済みで土地のみですので1,500万z……ですが!先程も申しましたが今後ともご贔屓頂きたいので1,000万zでお売り致します!」
「是非買います!」
「むむ、ありがとうございます!念の為、一度ご覧に参りますか?その後で手続きを致しましょうか。」
「はい、それでお願いします。」
トントン拍子で事が進んでいく。
土地までの道のりは馬車で移動。初めての馬車はお尻に響く、高ステータスなのにじんじん来る恐るべし乗り心地。クロコもすぐに俺の肩に飛び移った。
痛みを紛らわせる為、コロックさんと軽い世間話を。
「そういえば、俺の事を探っている人達って誰ですか?」
「むむ、誰というよりも色々いらっしゃいますなぁ。この街の冒険者ギルドしかりその他の薬師や商業などのギルド、それぞれの本部がある王都のギルドからも。あとは、売った貴族の方々や王族も動いていますね。」
「そんなにですか?」
「それだけドラゴンとは貴重な存在なのですよ。しかも、そのドラゴンは迷宮の50層を突破しなければ出会えない。冒険者達は未だに手前で燻ぶっています、ギルドとしての面子が立ちませんからどうにかしてでもユウ様をギルドに引き入れようとするでしょう。貴族王族はそんなドラゴンを討伐出来る戦力は是が非でも手に入れたいと考えます。」
「うへぇ…。」
絶対絡まれる案件だ。
これが大金の代償か。
今のところ大した相手が居ないから気楽に考えてたけど、現状敵対してくる戦力は未知。
お家の建築にケンゾウを解放した後も出来た家の守りや身の回りの戦力も増やしていくしかない。
「ですが、ユウ様は身分を持たない旅人。私としては寂しいですが、いざとなれば他の国に逃げるのも手ですよ。何処にも所属していない者を大陸中から探すのは困難ですからね。」
なるほど逃げるのも手か。
『ふん、旦那が逃げるなんて使う訳ありやせんよ、ね?迫りくる全ての敵を殲滅してやりますよ、ね?』
『あ、うん。』
逃げる手は無しと。
戦力増強路線で行きます。
選択肢が狭まったところで目的地に到着。
ランパード商会からおよそ数十分。周りはお店が多く集まっていた通りとは違い、住宅が集中している。中には大きな屋敷も見える。
思いの外、落ち着いた通りで安心した。土地も見る限り一軒家を4つくらい建てられそうな広さだ。
「どうでしょうか?百人が住める豪邸を建てるには少々狭いでしょうが、私が保有する土地の中でも上位の広さだと思います。」
広さに関して問題は無い。
地下を掘れば幾らでも空間なんて造れる。
むしろ、この広さで一千万zは安く感じる。
「十分素晴らしいです。本当にここを一千万zで売ってくれるんですか?」
「はい、もちろんです。」
「じゃあ、コロックさんの気が変わらないうちに支払います。」
「むむ、ユウ様がそうされると思いまして土地の権利書等手続きに必要な物は持って来ておきました。では、早速行ないましょうか。」
そこからはスムーズに手続きが行なわれた。
念入りに確認して書類へ名前を記入。それと土地代のお支払い。
そして今更ながら知るこの国の名前セフィーレだって、女性の名前みたい。
馬車での移動よりも早く全ての処理が完了した。
「はい、これでこの場所はユウ様の物でございます。お好きにお使い下さいませ。」
「色々とご相談に乗って頂きありがとうございました。これからも宜しくお願いしますという事でまた素材買いませんか?」
書類を受け取る際に御礼とポツリと素材の香りも匂わせれば、コロックさんの目がキラリと光る。
「むむ、是非!是非買わせて頂きたい!」
眼前にまで迫る勢い。
こんな時コロックさんは根っからの商人だなぁって思う。
「では、明後日にまた商会に立ち寄ります。解体場の方は空間をしっかり空けといて下さいね。」
「明後日ですね?楽しみにお待ちしております!急いで解体場を空っぽにしなければ…。」
簡単な挨拶でコロックさんはダッシュで馬車に飛び込み、商会へかっ飛ばしながら帰って行った。
俺はくるりと土地の方に向き直る。
これで仮拠点の場所は手に入れた。後は、お家を建てるのみだ。
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