廃課金ゲーマーの異世界ライフ〜何処へ行っても課金は追ってくる〜

こう7

文字の大きさ
85 / 100

王都であれこれ4

しおりを挟む

ゼフトのお爺ちゃんはアイリスの冒険者殲滅宣言からおよそ10分後に駆け足でやって来た。
顔から吹き出る汗から大急ぎで来てくれた事が想像出来る。

でも、少しほんの少しだけ遅かった。
残念ながらいくつかのパーティはお亡くなりになられてしまった。威嚇なのか本当に振り下ろそうとしたのかは分からないけど剣を抜いたんだもの。

アイリス達に完全な敵性認定されてしまった。
一応、殺意を持つ者だけにしなよって一言添えといたけどアイリス達が分かってくれたかは不明。怪我を負っているものの死んでいないのも居るから手加減はしているだろう。

それでも酷い光景。
お爺ちゃんは額どころか至る所から大粒の汗を流しながら唖然とする。

「お、お主達が殺ったのか…。」

「はい、そうです。先に剣を抜かれたのはあちらですので正当防衛でございます。」

「こ、これが正当防衛だと?」

「えぇ、そうです。」

キッパリと告げるアイリスにお爺ちゃんは身体全身を震わせる。
これは恐怖ではなく怒りからだ。

「ふ、ふざけるな…。」

「ふざけてなどおりません。そもそも私達少数に対して集団で囲って来たのは彼らですよ。防衛するには十分な理由でしょう?」

「ぐっ…。」

正論っぽいけど最初に挑発まがいをしたのはこちら側。けれど、実力差を知らず安易に集団で攻撃してやろうと考えた冒険者サイドも落ち度があると思いたい。

「し、しかしじゃ!何も殺さんでも良かろう?」

「私共も殺すつもりはございませんでしたよ。まさか軽くあしらった程度で亡くなるなんて思いもしませんでした。」

これまたアイリスの挑発が炸裂……って思ったけど本当に加減してこうなった可能性は大だ。
アイリス達の誰か一人が少しやる気を出しただけで国を壊滅出来る力を持っている、精一杯加減して何人かの尊い命で抑えられたならむしろラッキー。

でも、それほどまでの力量格差を判断出来ていないお爺ちゃんはアイリスのあまりにもな物言いに愕然としてしまう。

「な、な…。」

「もう彼らについてはこれで宜しいでしょうか?良い加減本題に入りましょう、これ以上我らがご主人様をお待たせする訳にはいきません。」

ちょっ、俺を出さないで。
俺は殺す指示なんて出していないからね。
お爺ちゃんそんな恐ろしい者を見るような目で睨まないで。

「お、お主らは悪魔か?」

絞り出すように吐き出したお爺ちゃんからの皮肉、俺もそう思います。
アイリスちゃんはあっけらかんと答える。

「いいえ、違いますよ。むしろ、この程度で済ませたのですから天使ちゃんです。」

堂々たる発言、いっそ清々しい。

「じゃあ、ここではなんですのでお話の出来る場所へ案内して下さいませ。よろしいですよね?」

女神なのに魔王のようなアイリスちゃんは威圧を込めたニッコリスマイルで案内を促す。
この場に居る俺や配下以外の全ての心を凍てつかせていく。

伊達に総帥を名乗っていないお爺ちゃんだけが唯一言葉を発せれた。

「わ、分かったのじゃ話をしよう。じゃが、これ以上ここを血で染めんでくれ。」

「ふふ、それは貴方次第でしょう。」

悪魔が…魔王がおる。
居心地の悪さがどんどん加速していく。

    
しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

処理中です...