対人恐怖症は異世界でも下を向きがち

こう7

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帝国の城、捕われのクロウ

ヴァルさんVS褐色&ロールさん2

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吾輩は終焉の黑炎竜。
知る人ぞ知る恐怖の対象であるはず、最強種として君臨していた。
なのに、最近はこの自信が揺らぎ始めた。

兎女で吾輩の自信にひびが出来てコータに癒やされ、そしてまた目の前の二人組に割られそうである。


人間とは脆弱な生き物、これは我らの世界では一般常識。でも、それは覆されるだろう。
近頃の人間は何千何万と焼き殺すドラゴンブレスを拳とくるくるの髪で防ぐことが可能。
学会で発表すれば大騒ぎ間違いなし。


「どうした、おチビ?俺らの愛に恐れ慄いたか。だったら、ここを去りな。これからがお楽しみな時間だからな。」

「おーほっほ、おーほっ(そうですわ、今から旦那様を喰らうのですわ。)。」


この外道め。
あそこでいやぁと涙目でうるうるするクロウが目に入らないのか。
ここは吾輩の秘技ヴァルさんアタックでケリをつけてやる。

身体を丸め脚力を爆発させた。
風を超え音を超え、回転を加えて威力も上げてあの時以上の破壊力を込めて突進。

一つだけはっきりと分かるのはこいつらは兎女よりかは弱い。
だから、あやつみたいに両腕で受け止めることなど不可能。
勝つる、吾輩の頭に過ぎった。



しかし、二人は笑う。
愛の力を纏った強者の笑み。
刹那に近い時間の中、ロールさんはご自慢のロールを迫りくるヴァル弾に絡みつく。
それは回転を殺し勢いすら弱めるには十分。

ヴァル弾は驚き目を見開く。
髪の毛って凄い。

勢いが消えただのヴァルたんは驚きの表情のままガッと掴まれた。

「一対一ならおチビの攻撃も届いただろうが残念だったな。こいつの髪の毛は特別製だ。」

「おーほっほっほっほ(旦那様を想い髪を鍛え上げてきた甲斐がありましたわ)。」


吾輩をわし掴む腕に徐々に力が込められていく。
万事休す、これまでか…。
もう一度あの時のように力が湧いてくれば。
虫の良い話であるがどうかあの時の誰かよ、吾輩に今一度力を与えてくれまいか。

吾輩の決死の想いはどこかの誰かに届いた。

『えー、今回はコータさんの危機って訳では無いですからねー。正直手助けしたくないですけどねー。』

今日の誰かは存外に無慈悲。
頼む、友を救いたいのだ!

吾輩に伝わるミキミキと来る痛み。
それでも構わず願う。

『んー………仕方ないですねー。ちょっと待ってて下さい、交渉してきますから。』

少し待つこと1と0の世界。

『いよっしょあ交渉成立!!膝枕権ゲットですぜー!さあさあいっぱいあげますよー。おまけのおやつもつけちゃいますよー。』


よ、よく分からぬがまた力を貸してくださるようだ。
そして、吾輩は輝き放ち今まで以上の力が身体中を駆け巡り始めた。


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