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第六章 それぞれの気づき
映里の考察
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翌日、直人はアルバイトに向かった。その日は買取をした古本が山のように積んであり、選別や値付けに追われていた。本と向き合っていると、少しだけ健のことを忘れることができる。それが今の直人には救いだった。
「直人くん、おはよう」
声をかけられ振り向くと、長年この古書店で働いている遠藤映里がエプロンの紐を結びながら立っていた。彼女は直人より三つ年上で、今は大学院で中国文学の研究をしている。
映里の落ち着いた雰囲気が、今の直人の心を少し和ませてくれる。
「おはようございます、遠藤さん」
丁寧に挨拶をすると、映里はふっと優しく微笑んだ。
「直人くんっていつも礼儀正しいよね」
そう言ったかと思うと、映里は眉間に皺を寄せて明らかに嫌な顔をした。
「って、それ、今日一日でその量?」
「……みたいです」
直人は目の前に高く積み上がった古本を見つめてため息をこぼした。直人の働く古書店は、全国チェーンだ。店で買取をすることもあれば、在庫を均一にするため、センターから古書が送り込まれてくることもある。今、目の前に高く積まれている古書は、今日、自店で買取したものだった。
「私も手伝うから。さっさと終わらせちゃお」
「すみません、ありがとうございます」
バイトが忙しければ、健のことが一瞬頭から離れる。それは今の直人にとって、寂しさを紛らわすことができる唯一の方法だった。
映里が手伝ってくれたこともあり、山積みになっていた本は全て売り場の本棚に収めることができた。作業の間、映里は時々直人の様子を気にかけるような視線を送っていた。
「遠藤さん、ありがとうございました」
直人が丁寧に礼を言うと、映里はポカンとした。
「何言ってるの。当たり前のことやっただけじゃない」
さっぱりとした性格の映里は朗らかに笑った。けれど、その目は直人の心の内を見透かすように鋭い。
その日のバイト終わり、直人は思い切って映里に声をかけた。
「あの、遠藤さん。今日この後、お時間空いてませんか? 相談したいことがあって……」
映里は恋愛には淡白だと自分で言っていたが、今まで色々と相談した時、的確なアドバイスをくれた。だから、恋愛関連ではあるが、健のことを聞いてみたいと思ったのだ。
「いいわよ。居酒屋でもいく?」
「あ、僕、あまりお酒得意じゃなくて……」
「そっか。じゃあカフェでも行こ」
映里は直人と二人きりでご飯に行くことに、すんなりと承諾した。まるで直人の悩みを察知していたかのように。
直人は映里をご飯に誘ったものの、まだ考えがうまくまとまっていない。どこから話せばいいのか、どう説明すれば伝わるのか。
カフェに到着して、注文を済ませると、映里が頬杖をついて直人に聞いた。
「で、相談って?」
銀縁メガネから覗く視線が鋭く光る。まるで獲物を見つけた獣のようだった。
「えっと、実は……」
直人は健とのルームシェアに始まり、今までの経緯をかいつまんで話した。話しているうちに、自分でも整理がついてくる。
「ふ~ん。で、その彼は今、どこにいるの?」
「同じ大学の友達の家にお世話になっているみたいで……」
すると、映里はメガネのブリッジを中指で押し上げ、目を細めた。
「ふっ。逃げたのね」
「……逃げた?」
健がそんなことをするはずはない。直人は思わず眉間に皺を寄せた。
「自分の気持ちから逃げたのよ。あなたもね、直人くん」
ビシッと人差し指を向けられて、直人は思わずのけぞった。
「えっ? 僕も?」
映里はふふんと鼻を鳴らし、腕組みをして椅子の背もたれに体を預けた。
「そりゃそうよ。だって、彼が『関係を終わりにしたい』って言った時、一ミリも引き留めなかったんでしょ?」
痛いところをつかれて、直人はぐうの音も出ない。確かにその通りだった。
「そ、それは……」
「直人くんも怖かったのよ。自分の気持ちを伝えるのが。だから、気持ちを伝えると決意したのに、だらだらいつまでも言えなかったんでしょ?」
映里に自分の気持ちを見透かされたようで、直人は恥ずかしくなった。
「そ、そうかも……しれません」
直人が消え入るような声で答えると同時に、「お待たせしましたー」と料理が運ばれてきた。テーブルに置かれたプレートにはハンバーグ、スパゲッティ、エビフライが所狭しと盛り付けられていて、大人のお子様ランチといった様相だった。
ハンバーグを一口頬張る。ジュワッと肉汁が口いっぱいに広がった。
美味しい。だけど――。
直人にはカフェで提供されるハンバーグより健の作ったものの方が、格段に美味しく感じられた。健の作ってくれたハンバーグの味を思い出すと、目頭が熱くなる。きっと一生、健の料理の味を忘れることはないだろう。
「人を好きになるって、勇気のいることなのよね」
ハンバーグを頬張りながら映里が言った。その口調は軽やかだが、どこか遠くを見つめるような表情をしている。
「……勇気」
「そっ。気持ちを伝えたら、断られるかもしれない。今の関係が壊れるかもしれない。そう考えるだけで、ゾッとするでしょう? でもね、人って、他人の心の中を見ることができないから、勇気を持って行動しないと何も始まらないの。終わるかもしれない、と思っていても」
映里は無表情で言ってのけるが、きっと過去に辛い思いをしたことがあるのだろう。確か、過去の恋愛で疲れたと同僚と話しているのを小耳に挟んだことがある。
「そう……ですよね。でも、健は『約束と違う』と言って……」
すると映里は「はっ!」と鼻で笑った。
「約束? そんなもの、状況が変われば、変わるものよ。大切なのは、今の、あなたたちの気持ち」
「僕たちの、今の、気持ち……」
映里の言葉をゆっくりと反芻する。
確かに、最初の約束はただの『恋人役』だった。だけど、直人は健のことが好きだとはっきりとわかったのだ。
「その彼も、きっと、直人くんと同じ気持ちを抱えていると思う。だから逃げたのよ」
映里はアイスティーをストローでずずっと啜った。第三者だからこそ、他人の様子がよくわかるのかもしれない。直人は映里のアドバイスを心に刻んだ。
「でも、どうすれば……」
「簡単よ。会いに行って、素直に気持ちを伝えればいい。『好きになった』って」
映里の言葉は単純だが、それが一番難しいことでもあった。
「もしかしたら、彼もあなたを待ってるかもしれないわよ」
「直人くん、おはよう」
声をかけられ振り向くと、長年この古書店で働いている遠藤映里がエプロンの紐を結びながら立っていた。彼女は直人より三つ年上で、今は大学院で中国文学の研究をしている。
映里の落ち着いた雰囲気が、今の直人の心を少し和ませてくれる。
「おはようございます、遠藤さん」
丁寧に挨拶をすると、映里はふっと優しく微笑んだ。
「直人くんっていつも礼儀正しいよね」
そう言ったかと思うと、映里は眉間に皺を寄せて明らかに嫌な顔をした。
「って、それ、今日一日でその量?」
「……みたいです」
直人は目の前に高く積み上がった古本を見つめてため息をこぼした。直人の働く古書店は、全国チェーンだ。店で買取をすることもあれば、在庫を均一にするため、センターから古書が送り込まれてくることもある。今、目の前に高く積まれている古書は、今日、自店で買取したものだった。
「私も手伝うから。さっさと終わらせちゃお」
「すみません、ありがとうございます」
バイトが忙しければ、健のことが一瞬頭から離れる。それは今の直人にとって、寂しさを紛らわすことができる唯一の方法だった。
映里が手伝ってくれたこともあり、山積みになっていた本は全て売り場の本棚に収めることができた。作業の間、映里は時々直人の様子を気にかけるような視線を送っていた。
「遠藤さん、ありがとうございました」
直人が丁寧に礼を言うと、映里はポカンとした。
「何言ってるの。当たり前のことやっただけじゃない」
さっぱりとした性格の映里は朗らかに笑った。けれど、その目は直人の心の内を見透かすように鋭い。
その日のバイト終わり、直人は思い切って映里に声をかけた。
「あの、遠藤さん。今日この後、お時間空いてませんか? 相談したいことがあって……」
映里は恋愛には淡白だと自分で言っていたが、今まで色々と相談した時、的確なアドバイスをくれた。だから、恋愛関連ではあるが、健のことを聞いてみたいと思ったのだ。
「いいわよ。居酒屋でもいく?」
「あ、僕、あまりお酒得意じゃなくて……」
「そっか。じゃあカフェでも行こ」
映里は直人と二人きりでご飯に行くことに、すんなりと承諾した。まるで直人の悩みを察知していたかのように。
直人は映里をご飯に誘ったものの、まだ考えがうまくまとまっていない。どこから話せばいいのか、どう説明すれば伝わるのか。
カフェに到着して、注文を済ませると、映里が頬杖をついて直人に聞いた。
「で、相談って?」
銀縁メガネから覗く視線が鋭く光る。まるで獲物を見つけた獣のようだった。
「えっと、実は……」
直人は健とのルームシェアに始まり、今までの経緯をかいつまんで話した。話しているうちに、自分でも整理がついてくる。
「ふ~ん。で、その彼は今、どこにいるの?」
「同じ大学の友達の家にお世話になっているみたいで……」
すると、映里はメガネのブリッジを中指で押し上げ、目を細めた。
「ふっ。逃げたのね」
「……逃げた?」
健がそんなことをするはずはない。直人は思わず眉間に皺を寄せた。
「自分の気持ちから逃げたのよ。あなたもね、直人くん」
ビシッと人差し指を向けられて、直人は思わずのけぞった。
「えっ? 僕も?」
映里はふふんと鼻を鳴らし、腕組みをして椅子の背もたれに体を預けた。
「そりゃそうよ。だって、彼が『関係を終わりにしたい』って言った時、一ミリも引き留めなかったんでしょ?」
痛いところをつかれて、直人はぐうの音も出ない。確かにその通りだった。
「そ、それは……」
「直人くんも怖かったのよ。自分の気持ちを伝えるのが。だから、気持ちを伝えると決意したのに、だらだらいつまでも言えなかったんでしょ?」
映里に自分の気持ちを見透かされたようで、直人は恥ずかしくなった。
「そ、そうかも……しれません」
直人が消え入るような声で答えると同時に、「お待たせしましたー」と料理が運ばれてきた。テーブルに置かれたプレートにはハンバーグ、スパゲッティ、エビフライが所狭しと盛り付けられていて、大人のお子様ランチといった様相だった。
ハンバーグを一口頬張る。ジュワッと肉汁が口いっぱいに広がった。
美味しい。だけど――。
直人にはカフェで提供されるハンバーグより健の作ったものの方が、格段に美味しく感じられた。健の作ってくれたハンバーグの味を思い出すと、目頭が熱くなる。きっと一生、健の料理の味を忘れることはないだろう。
「人を好きになるって、勇気のいることなのよね」
ハンバーグを頬張りながら映里が言った。その口調は軽やかだが、どこか遠くを見つめるような表情をしている。
「……勇気」
「そっ。気持ちを伝えたら、断られるかもしれない。今の関係が壊れるかもしれない。そう考えるだけで、ゾッとするでしょう? でもね、人って、他人の心の中を見ることができないから、勇気を持って行動しないと何も始まらないの。終わるかもしれない、と思っていても」
映里は無表情で言ってのけるが、きっと過去に辛い思いをしたことがあるのだろう。確か、過去の恋愛で疲れたと同僚と話しているのを小耳に挟んだことがある。
「そう……ですよね。でも、健は『約束と違う』と言って……」
すると映里は「はっ!」と鼻で笑った。
「約束? そんなもの、状況が変われば、変わるものよ。大切なのは、今の、あなたたちの気持ち」
「僕たちの、今の、気持ち……」
映里の言葉をゆっくりと反芻する。
確かに、最初の約束はただの『恋人役』だった。だけど、直人は健のことが好きだとはっきりとわかったのだ。
「その彼も、きっと、直人くんと同じ気持ちを抱えていると思う。だから逃げたのよ」
映里はアイスティーをストローでずずっと啜った。第三者だからこそ、他人の様子がよくわかるのかもしれない。直人は映里のアドバイスを心に刻んだ。
「でも、どうすれば……」
「簡単よ。会いに行って、素直に気持ちを伝えればいい。『好きになった』って」
映里の言葉は単純だが、それが一番難しいことでもあった。
「もしかしたら、彼もあなたを待ってるかもしれないわよ」
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