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本編
~きゅう~ 冬真
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そして3年後。
<冬真side>
「ぱぱぁ~ぱぱぁ~」
「真言~おいで。」
そして、出産後に急に病状が悪化。あまり喋らなくなってしまった。
「冬真。美言ちゃん、寝たよ。」
夜、コーヒを飲みながら咲子さんと話した。
「美言がもう1ヶ月も生きれないって言われたんだ。咲子さん‥‥俺、どうすればいい‥‥。」
「真言ちゃん、最近私に人見知りしなくなったし、たまには、2人で出掛けたら?」
「咲子さん‥‥ありがとう。1日だけ真言を頼みます。」
次の日。
美言とは、近所だけど沢山の所にお出掛けした。車イスだけど水族館に行った。
ペンギンを見たりして美言は少しだけ笑ってくれた。
今日は、俺の事を忘れてる日だった。
「えっと‥‥。どちら様でしたっけ?」
「夏希 冬真だよ。冬真。」
「冬真さん‥‥。今日は楽しい所に連れってくれて、ありがとうございます。」
「俺も美言と来たかったからいいんだよ。次はどこ行こうか‥‥。」
「私、桜の綺麗な公園に行きたいです。」
「え‥‥?あ!うん。行こっか。」
俺はビックリした。
桜の綺麗な公園は、美言と一緒に行った公園だった。
けど今は6月。もう桜はない。
美言は、嬉しそうだった。
そんな美言がだっこしてほしいって言ってきた。
俺は美言をだっこしたまま、ベンチに座った。
「冬真さん‥‥。わたしね、今日お会いした時からずっと好きだったんです。けどもう、生きる時間が無いみたいです。だから、来世でまたお会いできたら結婚しましょ‥‥。」
「美言‥‥?美言!俺の前から居なくなんないでよ。来世ってなんだよ。俺は、ずっと好きだから。」
美言は意識が無くなった。近くに居た大学生が直ぐに救急車を呼んだが救急車が来る頃には、亡くなっていた。
~1週間後~
葬儀は、俺、真言、咲子さん、美言のお父さん、おじいちゃん、おばあちゃんの少人数で行った。
俺はひとりで美言の遺品整理をしていた。
美言のメモが沢山残っていた。日記をみると最終ページにクローゼットのお菓子箱って書いてあった。
調べてみるとお菓子箱には4通の手紙が入っていた。
3通は、俺宛。1通は、10歳の真言宛。
俺宛を全て見ることにした。
全部の手紙には日付が書いてある。
日に日に記憶が無くなっていくことがわかる手紙。
最後は、ひらがなだけの手紙だった。
遺書もあった。結婚当初に書いた文だった。
遺書
夏希 美言
この手紙が見つかったってことは、わたしがこの世から居なくなった頃。
きっとこどもが居るのかな?
冬真くんには、こどもを任せた。わたしの代わりに大事に育てて下さい。
そして、他の女性と幸せになって下さい。
本当は、こんな事言いたくなかった。冬真くん、幸せになって欲しい。
わたしの夢であり、冬真くんの夢でしょ?こどもの為にも家族を作って下さい。
わたしは先に居なくなります。来世でまた会えたら、一緒に居たいね。
大好きだよ。冬真くん。
俺は、涙が出た。
美言、俺は美言以上の人見つけられないよ。でも、絶対真言を幸せにするからな。
「美言、俺も大好きだよ。」
来世で会おうね。
~Fin~
<冬真side>
「ぱぱぁ~ぱぱぁ~」
「真言~おいで。」
そして、出産後に急に病状が悪化。あまり喋らなくなってしまった。
「冬真。美言ちゃん、寝たよ。」
夜、コーヒを飲みながら咲子さんと話した。
「美言がもう1ヶ月も生きれないって言われたんだ。咲子さん‥‥俺、どうすればいい‥‥。」
「真言ちゃん、最近私に人見知りしなくなったし、たまには、2人で出掛けたら?」
「咲子さん‥‥ありがとう。1日だけ真言を頼みます。」
次の日。
美言とは、近所だけど沢山の所にお出掛けした。車イスだけど水族館に行った。
ペンギンを見たりして美言は少しだけ笑ってくれた。
今日は、俺の事を忘れてる日だった。
「えっと‥‥。どちら様でしたっけ?」
「夏希 冬真だよ。冬真。」
「冬真さん‥‥。今日は楽しい所に連れってくれて、ありがとうございます。」
「俺も美言と来たかったからいいんだよ。次はどこ行こうか‥‥。」
「私、桜の綺麗な公園に行きたいです。」
「え‥‥?あ!うん。行こっか。」
俺はビックリした。
桜の綺麗な公園は、美言と一緒に行った公園だった。
けど今は6月。もう桜はない。
美言は、嬉しそうだった。
そんな美言がだっこしてほしいって言ってきた。
俺は美言をだっこしたまま、ベンチに座った。
「冬真さん‥‥。わたしね、今日お会いした時からずっと好きだったんです。けどもう、生きる時間が無いみたいです。だから、来世でまたお会いできたら結婚しましょ‥‥。」
「美言‥‥?美言!俺の前から居なくなんないでよ。来世ってなんだよ。俺は、ずっと好きだから。」
美言は意識が無くなった。近くに居た大学生が直ぐに救急車を呼んだが救急車が来る頃には、亡くなっていた。
~1週間後~
葬儀は、俺、真言、咲子さん、美言のお父さん、おじいちゃん、おばあちゃんの少人数で行った。
俺はひとりで美言の遺品整理をしていた。
美言のメモが沢山残っていた。日記をみると最終ページにクローゼットのお菓子箱って書いてあった。
調べてみるとお菓子箱には4通の手紙が入っていた。
3通は、俺宛。1通は、10歳の真言宛。
俺宛を全て見ることにした。
全部の手紙には日付が書いてある。
日に日に記憶が無くなっていくことがわかる手紙。
最後は、ひらがなだけの手紙だった。
遺書もあった。結婚当初に書いた文だった。
遺書
夏希 美言
この手紙が見つかったってことは、わたしがこの世から居なくなった頃。
きっとこどもが居るのかな?
冬真くんには、こどもを任せた。わたしの代わりに大事に育てて下さい。
そして、他の女性と幸せになって下さい。
本当は、こんな事言いたくなかった。冬真くん、幸せになって欲しい。
わたしの夢であり、冬真くんの夢でしょ?こどもの為にも家族を作って下さい。
わたしは先に居なくなります。来世でまた会えたら、一緒に居たいね。
大好きだよ。冬真くん。
俺は、涙が出た。
美言、俺は美言以上の人見つけられないよ。でも、絶対真言を幸せにするからな。
「美言、俺も大好きだよ。」
来世で会おうね。
~Fin~
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