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第2章 魔法と領地巡りの儀式
『36、同行者争い』
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翌日、俺は父上に呼ばれ、テラスに置かれたテーブルに座っていた。
眼前に広がるのは、葉もすっかり散ってしまった寒々しい木々。
見ているだけで周囲の気温が下がる気がする。
「うう・・・寒い・・・。もう!早く出発の準備もしなきゃいけないのに!」
12月の外で1刻以上待たされており、体力と気力はほとんど残っていない。
減っていく体力と気力に反比例するかのように増えていく苛立ち。
俺はいつになく荒れていた。
「国王様がこんなに遅れるのは珍しいですね。どうしたんでしょうか?」
「珍しいというか、初めてじゃない?」
父上は、結んだ約束は必ず守るというスタンスの人物だ。
仕事で送れたりすることはあるが、行けなくなったら連絡が来る。
連絡も無しで1刻以上遅れるのはハッキリ言っておかしい。
待ち続ける俺とカルスに向かって、真冬特有の刺すように冷たい風が吹きつけた。
「寒いっ!もう部屋に戻っていいかな?」
肩を竦めながらカルスに尋ねる。
もう気力が限界を超えた。俺は前世から寒がりなのだ。
寒がりを長時間、外に放置しておくなんて・・・新手の拷問かな?
「父上は僕に拷問をさせたいのか?」
「んなわけなかろう。何もしていない息子を拷問にかける親がどこにいるのだ」
恨みがましく呟いた言葉に反論する1つの影。
大幅に遅刻をした父上である。
「僕が寒がりなのは知ってますよね?なんでここに放置したんですか?」
俺がジットリとした視線を送ると、父上は目を泳がせた。
交渉の時とか大丈夫なのか?いくら何でも目線が定まらなさすぎだって・・・。
「同行者を決めようと思っていたのだが、希望者が多くて大変だったのだ」
「希望者が多い?どういうことですか?」
そんなに旅をしたい人が多いということなのだろうか。
確かに旅は好きだし、楽しみだけどね。
「リレンと旅をしたいという人が30人近く立候補してきてな。ここに来ようとした時に囲まれて延々とアピールタイムを開催されてしまったのだ」
「どうやったらそんな事態になるんですかっ!」
いや・・・5人とかならまだ分かるよ?
何をしたら希望者が30人とかいう前代未聞の事態になったの?
「実は昨日の時点で同行者を決めていなかったのだ。だから同年代の子供を持つ親に宣伝しまくったら、このような事態になってしまった」
どこか遠い目をして答える父上に、俺は小さくため息をついた。
可愛い子には旅をさせよと言うが、本当に旅をさせようとする親が多いってことだ。
そいつらが父上を囲んだせいで俺は寒い中待たされたのか。迷惑なことこの上ないな。
「父上を囲んだのは希望者全員ですか?」
「いや、希望者32人のうち30人だ。男女1人ずつは来なかったな」
30人に囲まれたの!?それは大変だっただろうに。
きっと身動きも取れなかったに違いない。
「旅には何人連れて行けるのですか?」
「2人くらいだろうな。あまり多くても馬車を引く馬の負担になる」
よし・・・。完璧な構図じゃないか。
俺は微笑みを浮かべて父上に向き直った。
「じゃあ父上を囲んだ30人は全員却下で。囲まなかった2人を同行者にしましょう」
「そ・・・そう言うのであればそうしよう。――笑みが黒いぞ」
父上がドン引きしたような顔をして、椅子ごと一歩後ろに下がった。
いけない。つい待たされた怒りから黒い笑みが浮かんでしまったようだ。
「さっそく案内してくれませんか?誰かさんたちのせいで準備の時間が少ないですからね」
「ああ・・・。今は全員を大広間に集めている」
父上と一緒に大広間に入ると、舞台の前に32人が座っていた。
こちらの姿を確認するや否や、媚びを売るような笑顔を見せる希望者たち。
あまつさえ、こちらに駆けよってきてアピールタイムを始める始末。
そんなに一斉に喋られても、俺は聖徳太子じゃないんだから聞き取れないって。
ふと奥を見ると、2人だけこちらに来ていない人がいる。
あの2人が今回の旅の同行者か。
男子の方はブロンドの髪をしており、青い服を着ていた。
なかなか整った顔立ちで、こちらに向かってとびっきりの笑顔を見せている。
あれは媚びを売るというよりかは、憧れの人に会えたといったような笑みだ。
一方、女子の方は肩までかかる山吹色の髪が特徴的。
不安そうに手を胸の前で組んでいる。俯いているため表情は分からない。
お互い、年は俺よりも少し上くらいだろうか。
推測している間にもアピールタイムは続いている。
――ああ、鬱陶しい!とりあえずこいつらを黙らせるか。
「お前たち、もう結果は決まっている。これから発表するから道を空けろ!」
叫んで手を振ると、希望者たちが蜘蛛の子を散らすように席に戻っていく。
俺は素早く壇上に上がると、魔導具のスイッチを入れた。
こうやってみんなの前で喋るのはお披露目パーティー以来か。
散々な目にあったはずなのに、どこか懐かしい。
「じゃあまずは男子から発表するよ?」
そう言って希望者たちをさっと見回すと、男子たちが必死の形相で祈っているのが見える。
青い服の男子はこちらを見上げながら手を組んでいた。
「そこの青い服の男子、君が同行者だ!」
探偵のようにビシッと言うと、残りの男子たちが嫉妬にまみれた目線で見つめる。
言われた当人は状況が上手く飲み込めないのか、呆然としていた。
「次は女子だね。女子の同行者は・・・山吹色の髪をしている子!君だ!」
結果発表をする司会者の気分が分かった気がするよ。
みんなの反応が三者三様でなかなか面白い。
それにしても、選ばれた子たちに向けられる嫉妬が凄いな。
反応を楽しむのもほどほどにしないと。
「じゃあ、2人は俺の部屋に行こうか。残りのみんなは父上の指示に従ってね」
駆け足で発表会を終えようとした俺だが、そうは問屋が卸さない。
落とされた人たちがこぞって『贔屓だ』『おかしい』などという呟きをしたのだ。
カチンときた俺は、そいつらを一睨みする。
「僕は父上とテラスで待ち合わせをしていたんだわ・・・」
自分の声とは思えない低い声が出た。
「約束の時間になっても父上は来なかった。待てども待てどもね・・・」
よっぽど怖い顔をしているのか、全員がドン引きしたような顔で後退りを始めた。
「1刻以上遅れて来た父上に理由を尋ねたら、君たちに囲まれたというじゃないか・・・」
体の向きを変え、ドアの方に向かいながら俺は最後の一言を呟く。
「そういうの、ハッキリ言って迷惑だから」
大広間から出た俺は自分の部屋に帰り、深くため息をついた。
ちょっと殺気を出しすぎたかな?まあ、俺を待たせたあいつらが悪いんだからいいか。
自己完結した時、ドアが控えめにノックされる。どうやら2人が来たようだ。
「入っていいよー」
許可を出すと2人が恐る恐ると言った感じで入ってきた。
後ろにはフェブアーがついている。
「じゃあ、ソファーに座って。自己紹介しようか」
手でソファーを示すと、男の子がソファーとテーブルの間に立ち、深くお辞儀した。
「ボーラン=リックです。リレン王子と一緒に旅が出来るのが嬉しいです」
笑顔を見せ、ゆったりとした動作でソファーに座るボーラン。
「私はフローリー=レインといいます。よろしくお願いします!」
まるでフェブアーのようにキビキビとした動作でソファーに座る。
「僕がリレン=グラッザド。2人と一緒に旅をすることになった。よろしくね」
そう言って微笑むと、2人は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
その姿を見たフェブアーが不機嫌そうに俺の脇腹を摘まむ。
「痛っ!フェブアー、いきなりどうしたのさ」
「娘をたぶらかしてどうするつもりですか?見てください。顔が真っ赤じゃないですか」
たぶらかすって・・・俺をタラシみたいに言わないで欲しいんだけど。
それはそうと、フェブアーは娘って言ったよね・・・。まさかフローリ―って・・・。
「お母さん、余計な事を言わないでくれる?」
「うう・・・フローリーは早く帰って準備をした方がいいんじゃないか?」
やっぱり、フェブアーの娘さんだったか。
いつも傍若無人といった感じのフェブアーが呻いている姿は貴重だな。
・・・決してその道の趣味があるわけではない。
「それじゃあ、明日の7鐘に門の前に来てくれる?」
「「はい!」」
ボーランとフローリーの声が揃った。表裏一体の旅はここから始まる。
眼前に広がるのは、葉もすっかり散ってしまった寒々しい木々。
見ているだけで周囲の気温が下がる気がする。
「うう・・・寒い・・・。もう!早く出発の準備もしなきゃいけないのに!」
12月の外で1刻以上待たされており、体力と気力はほとんど残っていない。
減っていく体力と気力に反比例するかのように増えていく苛立ち。
俺はいつになく荒れていた。
「国王様がこんなに遅れるのは珍しいですね。どうしたんでしょうか?」
「珍しいというか、初めてじゃない?」
父上は、結んだ約束は必ず守るというスタンスの人物だ。
仕事で送れたりすることはあるが、行けなくなったら連絡が来る。
連絡も無しで1刻以上遅れるのはハッキリ言っておかしい。
待ち続ける俺とカルスに向かって、真冬特有の刺すように冷たい風が吹きつけた。
「寒いっ!もう部屋に戻っていいかな?」
肩を竦めながらカルスに尋ねる。
もう気力が限界を超えた。俺は前世から寒がりなのだ。
寒がりを長時間、外に放置しておくなんて・・・新手の拷問かな?
「父上は僕に拷問をさせたいのか?」
「んなわけなかろう。何もしていない息子を拷問にかける親がどこにいるのだ」
恨みがましく呟いた言葉に反論する1つの影。
大幅に遅刻をした父上である。
「僕が寒がりなのは知ってますよね?なんでここに放置したんですか?」
俺がジットリとした視線を送ると、父上は目を泳がせた。
交渉の時とか大丈夫なのか?いくら何でも目線が定まらなさすぎだって・・・。
「同行者を決めようと思っていたのだが、希望者が多くて大変だったのだ」
「希望者が多い?どういうことですか?」
そんなに旅をしたい人が多いということなのだろうか。
確かに旅は好きだし、楽しみだけどね。
「リレンと旅をしたいという人が30人近く立候補してきてな。ここに来ようとした時に囲まれて延々とアピールタイムを開催されてしまったのだ」
「どうやったらそんな事態になるんですかっ!」
いや・・・5人とかならまだ分かるよ?
何をしたら希望者が30人とかいう前代未聞の事態になったの?
「実は昨日の時点で同行者を決めていなかったのだ。だから同年代の子供を持つ親に宣伝しまくったら、このような事態になってしまった」
どこか遠い目をして答える父上に、俺は小さくため息をついた。
可愛い子には旅をさせよと言うが、本当に旅をさせようとする親が多いってことだ。
そいつらが父上を囲んだせいで俺は寒い中待たされたのか。迷惑なことこの上ないな。
「父上を囲んだのは希望者全員ですか?」
「いや、希望者32人のうち30人だ。男女1人ずつは来なかったな」
30人に囲まれたの!?それは大変だっただろうに。
きっと身動きも取れなかったに違いない。
「旅には何人連れて行けるのですか?」
「2人くらいだろうな。あまり多くても馬車を引く馬の負担になる」
よし・・・。完璧な構図じゃないか。
俺は微笑みを浮かべて父上に向き直った。
「じゃあ父上を囲んだ30人は全員却下で。囲まなかった2人を同行者にしましょう」
「そ・・・そう言うのであればそうしよう。――笑みが黒いぞ」
父上がドン引きしたような顔をして、椅子ごと一歩後ろに下がった。
いけない。つい待たされた怒りから黒い笑みが浮かんでしまったようだ。
「さっそく案内してくれませんか?誰かさんたちのせいで準備の時間が少ないですからね」
「ああ・・・。今は全員を大広間に集めている」
父上と一緒に大広間に入ると、舞台の前に32人が座っていた。
こちらの姿を確認するや否や、媚びを売るような笑顔を見せる希望者たち。
あまつさえ、こちらに駆けよってきてアピールタイムを始める始末。
そんなに一斉に喋られても、俺は聖徳太子じゃないんだから聞き取れないって。
ふと奥を見ると、2人だけこちらに来ていない人がいる。
あの2人が今回の旅の同行者か。
男子の方はブロンドの髪をしており、青い服を着ていた。
なかなか整った顔立ちで、こちらに向かってとびっきりの笑顔を見せている。
あれは媚びを売るというよりかは、憧れの人に会えたといったような笑みだ。
一方、女子の方は肩までかかる山吹色の髪が特徴的。
不安そうに手を胸の前で組んでいる。俯いているため表情は分からない。
お互い、年は俺よりも少し上くらいだろうか。
推測している間にもアピールタイムは続いている。
――ああ、鬱陶しい!とりあえずこいつらを黙らせるか。
「お前たち、もう結果は決まっている。これから発表するから道を空けろ!」
叫んで手を振ると、希望者たちが蜘蛛の子を散らすように席に戻っていく。
俺は素早く壇上に上がると、魔導具のスイッチを入れた。
こうやってみんなの前で喋るのはお披露目パーティー以来か。
散々な目にあったはずなのに、どこか懐かしい。
「じゃあまずは男子から発表するよ?」
そう言って希望者たちをさっと見回すと、男子たちが必死の形相で祈っているのが見える。
青い服の男子はこちらを見上げながら手を組んでいた。
「そこの青い服の男子、君が同行者だ!」
探偵のようにビシッと言うと、残りの男子たちが嫉妬にまみれた目線で見つめる。
言われた当人は状況が上手く飲み込めないのか、呆然としていた。
「次は女子だね。女子の同行者は・・・山吹色の髪をしている子!君だ!」
結果発表をする司会者の気分が分かった気がするよ。
みんなの反応が三者三様でなかなか面白い。
それにしても、選ばれた子たちに向けられる嫉妬が凄いな。
反応を楽しむのもほどほどにしないと。
「じゃあ、2人は俺の部屋に行こうか。残りのみんなは父上の指示に従ってね」
駆け足で発表会を終えようとした俺だが、そうは問屋が卸さない。
落とされた人たちがこぞって『贔屓だ』『おかしい』などという呟きをしたのだ。
カチンときた俺は、そいつらを一睨みする。
「僕は父上とテラスで待ち合わせをしていたんだわ・・・」
自分の声とは思えない低い声が出た。
「約束の時間になっても父上は来なかった。待てども待てどもね・・・」
よっぽど怖い顔をしているのか、全員がドン引きしたような顔で後退りを始めた。
「1刻以上遅れて来た父上に理由を尋ねたら、君たちに囲まれたというじゃないか・・・」
体の向きを変え、ドアの方に向かいながら俺は最後の一言を呟く。
「そういうの、ハッキリ言って迷惑だから」
大広間から出た俺は自分の部屋に帰り、深くため息をついた。
ちょっと殺気を出しすぎたかな?まあ、俺を待たせたあいつらが悪いんだからいいか。
自己完結した時、ドアが控えめにノックされる。どうやら2人が来たようだ。
「入っていいよー」
許可を出すと2人が恐る恐ると言った感じで入ってきた。
後ろにはフェブアーがついている。
「じゃあ、ソファーに座って。自己紹介しようか」
手でソファーを示すと、男の子がソファーとテーブルの間に立ち、深くお辞儀した。
「ボーラン=リックです。リレン王子と一緒に旅が出来るのが嬉しいです」
笑顔を見せ、ゆったりとした動作でソファーに座るボーラン。
「私はフローリー=レインといいます。よろしくお願いします!」
まるでフェブアーのようにキビキビとした動作でソファーに座る。
「僕がリレン=グラッザド。2人と一緒に旅をすることになった。よろしくね」
そう言って微笑むと、2人は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
その姿を見たフェブアーが不機嫌そうに俺の脇腹を摘まむ。
「痛っ!フェブアー、いきなりどうしたのさ」
「娘をたぶらかしてどうするつもりですか?見てください。顔が真っ赤じゃないですか」
たぶらかすって・・・俺をタラシみたいに言わないで欲しいんだけど。
それはそうと、フェブアーは娘って言ったよね・・・。まさかフローリ―って・・・。
「お母さん、余計な事を言わないでくれる?」
「うう・・・フローリーは早く帰って準備をした方がいいんじゃないか?」
やっぱり、フェブアーの娘さんだったか。
いつも傍若無人といった感じのフェブアーが呻いている姿は貴重だな。
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