82 / 152
第2章 魔法と領地巡りの儀式
『80、エピローグ~魚とピンクの貝殻と~』
しおりを挟む
山小屋に入ると、1人で退屈そうに絵を書いている少年がいた。
その姿を認めた途端、メイザが素っ頓狂な声を上げる。
「あっ、すっかり忘れてた。カーネをヅモツ郡のジュライのもとに返してあげなきゃ」
「メイザが誘拐したっていう少年?」
ボーランが顔を顰めながら尋ねると、メイザは小さく頷いた。
カーネは6~9歳くらいで、フェブアーと酷似した真っ赤な髪に緑のメッシュを持っている。
随分と色鮮やかな髪である。
ここが異世界じゃ無かったら、完全に浮いているだろうな。
「ねえ、お腹空いたんだけど。今日のご飯、まだ届けてもらってないし」
「そうだったわね。この人たちが家に来てたから、つい忘れちゃったわ。すぐ作るわね」
台所に引っ込んでいくメイザに向かってカーネが焦ったように手を伸ばす。
声にならない悲鳴がその口から漏れた。
「ちょっと待ってよ・・・。作ってもらっても僕は食べられないじゃん!」
「どうして?わざと嫌いなものばかり入れてくるとか?」
腑に落ちないフローリーが問いかけると、カーネは首を横に振った。
そして俺たちを近くに呼び寄せる。
「実はメイザさんの料理、すっごくマズいんだよ。あんなの料理じゃないし」
「そういうこと。だったら手伝った方がいいのかしら。――っ!?何この酷い匂い!」
マイセスが目を見開きながら台所を凝視する。
俺も気になって台所に入ってみると、グラタンを作っているメイザがいた。
ただし、マカロニは生煮えで玉ねぎは逆に焦げてるしでもはや惨劇と言ってもいいベルだ。
後から入ってきたボーランたちも、あまりの酷さに固まっている。
「えっと・・・僕が作りますからメイザさんは休んでいてください。王子命令です」
「そうですよ。私たちが心を込めて作ります」
フローリーが顔を引き攣らせながら、無駄に豪華なリビングを指さす。
ここはメイザの別荘的なところなのではないだろうか。
考えてみれば、いくら人が少ない山奥とはいえ共用の山小屋に人質をおくのは危険だ。
したがって、メイザの関連施設だということが安易に想像できる。
「そうなの?それならお言葉に甘えて休ませてもらおうかしら。助かるわー」
メイザが退出してから、大急ぎで作り直して夕食にした。
俺たちの料理は大変好評で、カーネも気に入ったのか物凄いスピードで食べていく。
そして翌日。俺たちは予定通り海に行くことになる。
メイザは衛兵に自首したらしく、憑き物が落ちたような笑みを浮かべながら連行された。
「これで僕の旅の目的は達成したし。今日は楽しみますか」
「長かった旅も終わるのね。最初の宿場町から今に至るまで、本当にいろいろあったわね」
フローリーが昔を懐かしむように呟く。
最初の宿場町ではマイセスたちと心理戦を繰り広げて、結局負けたんだっけ。
結果的にマイセスは役にたったから異論は無いが、やっぱり口で負けるというのはね・・・。
その後はひたすら7つの郡で不正事件を解決しながら色々な人と会った。
ドク郡で会ったベネットやナスタチ郡で会ったお爺様など、顔見知りもたくさん出来たな。
本当に大変だったけど、本当に面白い旅だったよ。
「皆さま、右の方に海が見えてきましたよ。今日は天気がいいですから綺麗です」
「本当!?――うわぁ・・・すっごく綺麗!」
窓から外の風景を見たフローリーがうっとりとしたような声を上げる。
その声に弾かれるようにしてボーランとマイセスも窓から外を見つめ、絶句した。
「本当だ。海ってこんなに綺麗だったっけ?」
「僕たちが住む王都からは海なんて見えないし、何だか新鮮だね」
エメラルドグリーンの海を見ながら、ボーランが年相応の無邪気な笑顔を浮かべた。
前世のそれと比較すると、こちらの海の方がはるかに綺麗で思わず見とれてしまいそう。
「あれ?あそこに妙な船がいますね。私が成敗しますか?」
「フェブアー、どうしたの?敵らしき人間がいるなら僕が魔法で攻撃することも出来るよ」
少なくとも砂浜までは行ってみたいのだ。
ここで敵がいたから踵を返してサヨウナラだけは勘弁してほしい。
フェブアーが示した方に視線を向けると、エルフの親子らしき影が砂浜に立っている。
他の人もいるのに、どうしてあんなところにいるのだろう。
「あれはエルフだね。特に危害を加えてくるということもないから、放っておいていいよ」
「分かりました。リレン様がそう言うのであれば」
カルスが一礼してから馬車のスピードを上げ、20分ほどで砂浜にたどり着く。
今は4月だから泳ぐには若干早いが、砂浜を散歩するくらいなら全然構わないだろう。
俺はエルフに近付いてみる。
「こんにちは。2人はどうしてここにいるの?」
「私はこの国の第1王子、リレン=グラッザド様を探しているのですが・・・」
エルフの親の言葉に首を傾げる。
その探し人というのは無論俺の事だが、どうしてエルフが俺のことを探しているんだ?
「改めて第1王子のリレンです。どうして僕のことを探しているのですか?」
「あなたがそうでしたか。実はエルフの里の恒例行事を行おうと思ったのです」
エルフの恒例行事とは何だろう。
親の話によるとエルフは成人前の数年間、人に従事して外の世界を学ぶのだとか。
大人だとエルフに対して偏見を抱いている人もいるので、大抵は子供に従事させる。
その中で王族であり、なおかつエルフに認められている俺はエルフ界の王族の従事先としてピッタリだから、是非とも姫をそばに置いて欲しいとのことだ。
「ということは、そこにいる少女がエルフ界の姫ということですか?」
「そうよ。私は第39代エルフ王の娘、ツバーナよ。ご主人様、よろしく頼みますわ」
そう言って優雅にお辞儀してみせるツバーナに俺は呆気に取られる。
まさかエルフの王女からご主人様だなんて呼ばれるとは思わなかった。
種族間の問題にならなければいいが・・・。
「リレン、あそこにいたおじさんが釣りの船に乗せてくれるって言っているわ」
「本当?だったら行ってみたいな。獲れたての魚を刺身で食べると凄く美味しいらしいし」
漁船だなんてワクワクしてくるね。
こちらの世界にマグロやタイがいるかどうかは分からないが、美味しい魚が取れそうだ。
フローリーの方を気にしながらツバーナに顔を向ける。
親らしき人もいるし、しばらくここで待っていた方がいいのではないかと思ったのだ。
「ねえ、ツバーナはここで待ってる?それとも一緒に乗る?」
「私はご主人様の意向に従うのみですわ。さあ、どうぞ私にご命令ください」
両手を広げて指示を待つツバーナに眩暈がしそうになる。
このままだと城にまで付いてきそうだが、ご主人様などと呼ばせていると奴隷みたいだ。
要らぬ誤解を招くのも良くない。
船に乗せている間に、この世界のことを教えてあげるのがいいだろう。
「じゃあ乗って。魚を待っている間に人間の世界のことを1から教えてあげるから」
説明が大変そうだと若干ブルーになりながら船に乗り込む。
そこには既にボーラン、マイセス、カルス、フェブアーの4人が待っていた。
「あれ?リレンの後ろにいるのはエルフ?どうしてこの船に乗っているのかしら?」
「私のご主人様がリレン様だからよ。あなたたちはエルフの国の伝統を知らないの?」
バカにしたように笑うツバーナにイラッとしたのか、ボーランが釣りの準備に取り掛かる。
ツバーナとは話しませんというオーラが凄い。
「そうだ。ご主人様に渡そうと思ってたものがあるんです。はい、どうぞ」
「あ・・・ありがとう」
彼女が取り出したのはピンク色の貝殻だ。
俺が受け取った後にツバーナが見せた笑顔は、今までのどの笑顔よりも可愛いと思った。
その姿を認めた途端、メイザが素っ頓狂な声を上げる。
「あっ、すっかり忘れてた。カーネをヅモツ郡のジュライのもとに返してあげなきゃ」
「メイザが誘拐したっていう少年?」
ボーランが顔を顰めながら尋ねると、メイザは小さく頷いた。
カーネは6~9歳くらいで、フェブアーと酷似した真っ赤な髪に緑のメッシュを持っている。
随分と色鮮やかな髪である。
ここが異世界じゃ無かったら、完全に浮いているだろうな。
「ねえ、お腹空いたんだけど。今日のご飯、まだ届けてもらってないし」
「そうだったわね。この人たちが家に来てたから、つい忘れちゃったわ。すぐ作るわね」
台所に引っ込んでいくメイザに向かってカーネが焦ったように手を伸ばす。
声にならない悲鳴がその口から漏れた。
「ちょっと待ってよ・・・。作ってもらっても僕は食べられないじゃん!」
「どうして?わざと嫌いなものばかり入れてくるとか?」
腑に落ちないフローリーが問いかけると、カーネは首を横に振った。
そして俺たちを近くに呼び寄せる。
「実はメイザさんの料理、すっごくマズいんだよ。あんなの料理じゃないし」
「そういうこと。だったら手伝った方がいいのかしら。――っ!?何この酷い匂い!」
マイセスが目を見開きながら台所を凝視する。
俺も気になって台所に入ってみると、グラタンを作っているメイザがいた。
ただし、マカロニは生煮えで玉ねぎは逆に焦げてるしでもはや惨劇と言ってもいいベルだ。
後から入ってきたボーランたちも、あまりの酷さに固まっている。
「えっと・・・僕が作りますからメイザさんは休んでいてください。王子命令です」
「そうですよ。私たちが心を込めて作ります」
フローリーが顔を引き攣らせながら、無駄に豪華なリビングを指さす。
ここはメイザの別荘的なところなのではないだろうか。
考えてみれば、いくら人が少ない山奥とはいえ共用の山小屋に人質をおくのは危険だ。
したがって、メイザの関連施設だということが安易に想像できる。
「そうなの?それならお言葉に甘えて休ませてもらおうかしら。助かるわー」
メイザが退出してから、大急ぎで作り直して夕食にした。
俺たちの料理は大変好評で、カーネも気に入ったのか物凄いスピードで食べていく。
そして翌日。俺たちは予定通り海に行くことになる。
メイザは衛兵に自首したらしく、憑き物が落ちたような笑みを浮かべながら連行された。
「これで僕の旅の目的は達成したし。今日は楽しみますか」
「長かった旅も終わるのね。最初の宿場町から今に至るまで、本当にいろいろあったわね」
フローリーが昔を懐かしむように呟く。
最初の宿場町ではマイセスたちと心理戦を繰り広げて、結局負けたんだっけ。
結果的にマイセスは役にたったから異論は無いが、やっぱり口で負けるというのはね・・・。
その後はひたすら7つの郡で不正事件を解決しながら色々な人と会った。
ドク郡で会ったベネットやナスタチ郡で会ったお爺様など、顔見知りもたくさん出来たな。
本当に大変だったけど、本当に面白い旅だったよ。
「皆さま、右の方に海が見えてきましたよ。今日は天気がいいですから綺麗です」
「本当!?――うわぁ・・・すっごく綺麗!」
窓から外の風景を見たフローリーがうっとりとしたような声を上げる。
その声に弾かれるようにしてボーランとマイセスも窓から外を見つめ、絶句した。
「本当だ。海ってこんなに綺麗だったっけ?」
「僕たちが住む王都からは海なんて見えないし、何だか新鮮だね」
エメラルドグリーンの海を見ながら、ボーランが年相応の無邪気な笑顔を浮かべた。
前世のそれと比較すると、こちらの海の方がはるかに綺麗で思わず見とれてしまいそう。
「あれ?あそこに妙な船がいますね。私が成敗しますか?」
「フェブアー、どうしたの?敵らしき人間がいるなら僕が魔法で攻撃することも出来るよ」
少なくとも砂浜までは行ってみたいのだ。
ここで敵がいたから踵を返してサヨウナラだけは勘弁してほしい。
フェブアーが示した方に視線を向けると、エルフの親子らしき影が砂浜に立っている。
他の人もいるのに、どうしてあんなところにいるのだろう。
「あれはエルフだね。特に危害を加えてくるということもないから、放っておいていいよ」
「分かりました。リレン様がそう言うのであれば」
カルスが一礼してから馬車のスピードを上げ、20分ほどで砂浜にたどり着く。
今は4月だから泳ぐには若干早いが、砂浜を散歩するくらいなら全然構わないだろう。
俺はエルフに近付いてみる。
「こんにちは。2人はどうしてここにいるの?」
「私はこの国の第1王子、リレン=グラッザド様を探しているのですが・・・」
エルフの親の言葉に首を傾げる。
その探し人というのは無論俺の事だが、どうしてエルフが俺のことを探しているんだ?
「改めて第1王子のリレンです。どうして僕のことを探しているのですか?」
「あなたがそうでしたか。実はエルフの里の恒例行事を行おうと思ったのです」
エルフの恒例行事とは何だろう。
親の話によるとエルフは成人前の数年間、人に従事して外の世界を学ぶのだとか。
大人だとエルフに対して偏見を抱いている人もいるので、大抵は子供に従事させる。
その中で王族であり、なおかつエルフに認められている俺はエルフ界の王族の従事先としてピッタリだから、是非とも姫をそばに置いて欲しいとのことだ。
「ということは、そこにいる少女がエルフ界の姫ということですか?」
「そうよ。私は第39代エルフ王の娘、ツバーナよ。ご主人様、よろしく頼みますわ」
そう言って優雅にお辞儀してみせるツバーナに俺は呆気に取られる。
まさかエルフの王女からご主人様だなんて呼ばれるとは思わなかった。
種族間の問題にならなければいいが・・・。
「リレン、あそこにいたおじさんが釣りの船に乗せてくれるって言っているわ」
「本当?だったら行ってみたいな。獲れたての魚を刺身で食べると凄く美味しいらしいし」
漁船だなんてワクワクしてくるね。
こちらの世界にマグロやタイがいるかどうかは分からないが、美味しい魚が取れそうだ。
フローリーの方を気にしながらツバーナに顔を向ける。
親らしき人もいるし、しばらくここで待っていた方がいいのではないかと思ったのだ。
「ねえ、ツバーナはここで待ってる?それとも一緒に乗る?」
「私はご主人様の意向に従うのみですわ。さあ、どうぞ私にご命令ください」
両手を広げて指示を待つツバーナに眩暈がしそうになる。
このままだと城にまで付いてきそうだが、ご主人様などと呼ばせていると奴隷みたいだ。
要らぬ誤解を招くのも良くない。
船に乗せている間に、この世界のことを教えてあげるのがいいだろう。
「じゃあ乗って。魚を待っている間に人間の世界のことを1から教えてあげるから」
説明が大変そうだと若干ブルーになりながら船に乗り込む。
そこには既にボーラン、マイセス、カルス、フェブアーの4人が待っていた。
「あれ?リレンの後ろにいるのはエルフ?どうしてこの船に乗っているのかしら?」
「私のご主人様がリレン様だからよ。あなたたちはエルフの国の伝統を知らないの?」
バカにしたように笑うツバーナにイラッとしたのか、ボーランが釣りの準備に取り掛かる。
ツバーナとは話しませんというオーラが凄い。
「そうだ。ご主人様に渡そうと思ってたものがあるんです。はい、どうぞ」
「あ・・・ありがとう」
彼女が取り出したのはピンク色の貝殻だ。
俺が受け取った後にツバーナが見せた笑顔は、今までのどの笑顔よりも可愛いと思った。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる