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第3章 銀髪の兄弟と国を揺るがす大戦
『105、イルマス教の内乱(五)』
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あの後、ぐっすりと眠った俺はマイセスとともにパレード用の馬車に立った。
これから1つ目の村に行くらしく、王都中の人たちが戦勝を祝ってくれるのというのだ。
だから、(対外的には)大将になっている俺が目立つことになるというわけである。
「それにしてもあなたは堂々としているわね。さすがだわ」
「大将だからね。マイセスも今はこの国の最高権力者でしょ?胸を張りなよ」
「分かっているわよ。ああ・・・緊張で死にそう」
聞いたところによると、巫女姫マイセスは滅多に人前に姿を見せないことで有名らしい。
理由は、彼女がパレード用の馬車に乗ることを全力で拒否していたから。
なんでも、マイセスは極度の上がり症なんだとか。
1回だけ領地巡りの旅で演出の片棒を担いだが、本人は失神寸前だったという。
「でも、教皇になったら避けられない道・・・くっ!」
「え・・・。今の発言を生きている教皇様の前で言ったら、普通に反逆罪だよね?」
まさかの野心家だったのかよ。
何か勘違いをされていると気づいたマイセスは、慌てて弁解に走る。
「違うわ。私は次期教皇の座が確定しているのよ。あなたが王太子なのと同じようにね」
「何だ。普通にアウトな発言じゃんって思った」
どうやら皇太子だったらしく、それに少し安心している自分に気づく。
俺は、マイセスが権力にしがみつく野心家じゃなかったことに安堵しているのだろうか。
彼女は優しいから、きっといい教皇になるだろうな。
「それでは、見送り会を始めます。リレン様、マイセス様を乗せた馬車が出立される!」
「いざ、出立!」
もう3度目となる決めセリフをビシッと決めると、隣にいたマイセスが呆れた表情をした。
呆れられたのには納得がいかないが、緊張は少し解けたようだ。
「あなた、そのセリフ好きね。領地巡りの旅の時にもボーランと言っていたじゃない」
「誰か僕のこと呼んだ?」
「呼んでいないから、身に来ているみんなに手を振って。テンプレのボケは要らない」
2段になっている馬車の下段からボーランが顔を出したが、俺が軽くあしらう。
顔を歪めたボーランが馬車の中に顔を引っ込めたところで馬車がゆっくりと進みだした。
周りからの大歓声を受けて、前世で言う天皇のように笑顔でみんなに手を振り返す。
そんな時間が30分くらい続いた。
ちなみにマイセスは出発して早々、顔が青色を通り越して白色になっていたが。
王都の門を超えたところで、天皇モードはお開きとなった。
「全く・・・教皇様って凄かったのね。あれを毎回のように平然とした顔でこなすなんて!」
「確かに長かったね。出発するときもした気がするけどこんなに長くなかったよ」
額から流れる汗を拭いながらボヤく。
季節は春と夏の間と言った感じで、長時間の炎天下に晒されれば汗も出るというものだ。
さらに演出としてマントやら何やらを被せられていたから、余計に暑かった。
「さあ、このまま1つ目の村まで一直線だ」
「分かりました。護衛はカルスさんと僕、ベーラで大丈夫ですから心配なく」
御者席にはカルスとベーラが待機している。
騎士団長クラスの強さを持った人が3人もいるって、何気に凄い馬車じゃない?
「私たちも忘れないでくださいよ」
「だってあなたたちは王子専属の護衛じゃないですか。僕は皆さん全員の護衛です」
「グッ・・・それを言われると反論できないっ!」
悔しそうに唇を噛みしめるフェブアーの肩を掴み、エーリル将軍が強引に落ち着かせる。
そして地図を取り出した。
「場所と地形の確認をしますよ。まず私たちがさっきまでいた王都がここですね」
「ツバーナちゃんとナッチさん、それと獣人の少年が守っています」
エーリル将軍が地図の真ん中からやや東よりを指さし、フローリーが補足説明を入れた。
さすがに戦力が全員王都から出て行ってしまってはマズイ。
そのため、ツバーナとナッチさん、獣人の少年には王都の守護を任せたのだ。
ツバーナはエルフの王の娘、ナッチさんはウダハルの第1王女という肩書きがある。
彼女たちを敵に回そうという人は少ないだろう。
それに彼女だけでなく、護衛の黒龍騎士たちは王都に残っているため、兵力も十分。
悲観する必要は全く無い。
まあ、別動隊として黒龍騎士たちが選ばれたため、一定数は俺たちに同行しているが。
「1つ目の村はここです。デーガン側の参謀と呼ばれるマーハイという男が守っています」
「マーハイだと?そいつはウダハルの宮廷魔術師じゃないか?」
驚いたようにベーラが目を見開く。
この事象が意味することは、デーガン側はウダハルが援助しているということだ。
マイセス側にグラッザドが援助しているように。
さらに王子を送ったグラッザドに対し、彼らは宮廷魔術師を送り込むことで対処した。
ハッキリ言って頭がいい。
過去に、ブラウンドがすぐにクビになってマークが配備されたように代わりが多いのだ。
ゆえに使い捨ての駒としては十分過ぎる戦力だろう。
「でも近いですね。1刻もあれば着いてしまうのではないでしょうか」
「確かに。地図上では離れているかいないかという微妙な距離だもんね」
エーリル将軍が指したところは、王都から地図上で2cmくらい西にいったところだ。
縮尺が分からないので何とも言えないが、1刻どころか30分くらいで着いてしまいそう。
とにかく王都から近い。
「王都に一番近いので、何度も取り返そうとしましたが、強力な魔法攻撃が厄介です」
「宮廷魔術師だからな。攻撃の幅と強さは一級品だろう」
決して過小評価も過大評価もせず、真剣な表情で分析したフェブアーに全員が戦慄する。
彼女が強いと言うのであれば、それはもう人外ではないか?
こんな思いが俺たちの頭を渦巻く。
「もう着きますよ。ここからは歩いて行った方がいいので馬車を止めますね」
「お願い。頼んだよ」
俺の言葉に頷いたカルスは、馬車を近くにあった木の陰に隠して歩き始めた。
先に降りていた俺たちは村の様子を覗き込む。
「人々は食料を得るために働かされているみたいですね。表情に覇気がありません」
「あそこでのんびりしている男がマーハイだな」
騎士として対峙したことでもあるのか、ベーラが正確にマーハイなる男を指さす。
見ると、紫の髪をした15歳くらいの男が大木の下で涼んでいた。
彼のそばには杖が置かれており、いざというときには戦闘が出来るように準備している。
・・・攻撃できるなら先手を打ちたいが、隙が全く無い。
下手に攻撃して、こちらの存在がバレるのもマズいし奇襲はキレイさっぱり諦めるか。
そう思って踵を返したが、背後で魔法の気配を感じて振り向く。
いつの間にかマーハイが杖を構えており、彼の前には10センチほどの火の弾があった。
「火の弾よっ!怪しい彼のものを貫けっ!」
「一ノ型・改、水流斬。これを発動しておけば大丈夫でしょう・・・ヒッ!?」
フェブアーがいつものように水属性が付与された斬撃を放ったが、完全に無効化される。
火の弾は俺たちの頭上を通り越して背後の岩へと着弾。
火の粉を巻き上げて激しく炎上し、風の下手にいる俺たちに煙が襲い掛かってきた。
「ゲホゲホ・・・まさか煙目当てか。一旦撤収!」
「それを俺が見逃すとでも?氷の槍よ、目の前にいる襲撃者を貫いてしまえ!」
指示を出したエーリル将軍を氷の槍が襲う。
彼女は冷静に槍を見極め、最大限に巨大化したときを見計らって火魔法を叩きこんだ。
氷の槍は吹き飛んで村に着弾する。
覇気を失った村人たちが耕していた畑に刺さり、地面が氷点下の世界に変化していく。
一瞬で耕すのが不可能な氷の大地になってしまった。
「おいおい、氷の魔法を暴発させて畑を凍らせるなんて何を考えているんだ?」
「いや・・・これは外から飛んで・・・」
言い終わらないうちにマーハイは村人の男をブーツを履いた足で蹴飛ばした。
男は呻き声を上げて地面に蹲る。
俺たちは地獄絵図のような光景を呆気に取られながら見つめるのだった。
これから1つ目の村に行くらしく、王都中の人たちが戦勝を祝ってくれるのというのだ。
だから、(対外的には)大将になっている俺が目立つことになるというわけである。
「それにしてもあなたは堂々としているわね。さすがだわ」
「大将だからね。マイセスも今はこの国の最高権力者でしょ?胸を張りなよ」
「分かっているわよ。ああ・・・緊張で死にそう」
聞いたところによると、巫女姫マイセスは滅多に人前に姿を見せないことで有名らしい。
理由は、彼女がパレード用の馬車に乗ることを全力で拒否していたから。
なんでも、マイセスは極度の上がり症なんだとか。
1回だけ領地巡りの旅で演出の片棒を担いだが、本人は失神寸前だったという。
「でも、教皇になったら避けられない道・・・くっ!」
「え・・・。今の発言を生きている教皇様の前で言ったら、普通に反逆罪だよね?」
まさかの野心家だったのかよ。
何か勘違いをされていると気づいたマイセスは、慌てて弁解に走る。
「違うわ。私は次期教皇の座が確定しているのよ。あなたが王太子なのと同じようにね」
「何だ。普通にアウトな発言じゃんって思った」
どうやら皇太子だったらしく、それに少し安心している自分に気づく。
俺は、マイセスが権力にしがみつく野心家じゃなかったことに安堵しているのだろうか。
彼女は優しいから、きっといい教皇になるだろうな。
「それでは、見送り会を始めます。リレン様、マイセス様を乗せた馬車が出立される!」
「いざ、出立!」
もう3度目となる決めセリフをビシッと決めると、隣にいたマイセスが呆れた表情をした。
呆れられたのには納得がいかないが、緊張は少し解けたようだ。
「あなた、そのセリフ好きね。領地巡りの旅の時にもボーランと言っていたじゃない」
「誰か僕のこと呼んだ?」
「呼んでいないから、身に来ているみんなに手を振って。テンプレのボケは要らない」
2段になっている馬車の下段からボーランが顔を出したが、俺が軽くあしらう。
顔を歪めたボーランが馬車の中に顔を引っ込めたところで馬車がゆっくりと進みだした。
周りからの大歓声を受けて、前世で言う天皇のように笑顔でみんなに手を振り返す。
そんな時間が30分くらい続いた。
ちなみにマイセスは出発して早々、顔が青色を通り越して白色になっていたが。
王都の門を超えたところで、天皇モードはお開きとなった。
「全く・・・教皇様って凄かったのね。あれを毎回のように平然とした顔でこなすなんて!」
「確かに長かったね。出発するときもした気がするけどこんなに長くなかったよ」
額から流れる汗を拭いながらボヤく。
季節は春と夏の間と言った感じで、長時間の炎天下に晒されれば汗も出るというものだ。
さらに演出としてマントやら何やらを被せられていたから、余計に暑かった。
「さあ、このまま1つ目の村まで一直線だ」
「分かりました。護衛はカルスさんと僕、ベーラで大丈夫ですから心配なく」
御者席にはカルスとベーラが待機している。
騎士団長クラスの強さを持った人が3人もいるって、何気に凄い馬車じゃない?
「私たちも忘れないでくださいよ」
「だってあなたたちは王子専属の護衛じゃないですか。僕は皆さん全員の護衛です」
「グッ・・・それを言われると反論できないっ!」
悔しそうに唇を噛みしめるフェブアーの肩を掴み、エーリル将軍が強引に落ち着かせる。
そして地図を取り出した。
「場所と地形の確認をしますよ。まず私たちがさっきまでいた王都がここですね」
「ツバーナちゃんとナッチさん、それと獣人の少年が守っています」
エーリル将軍が地図の真ん中からやや東よりを指さし、フローリーが補足説明を入れた。
さすがに戦力が全員王都から出て行ってしまってはマズイ。
そのため、ツバーナとナッチさん、獣人の少年には王都の守護を任せたのだ。
ツバーナはエルフの王の娘、ナッチさんはウダハルの第1王女という肩書きがある。
彼女たちを敵に回そうという人は少ないだろう。
それに彼女だけでなく、護衛の黒龍騎士たちは王都に残っているため、兵力も十分。
悲観する必要は全く無い。
まあ、別動隊として黒龍騎士たちが選ばれたため、一定数は俺たちに同行しているが。
「1つ目の村はここです。デーガン側の参謀と呼ばれるマーハイという男が守っています」
「マーハイだと?そいつはウダハルの宮廷魔術師じゃないか?」
驚いたようにベーラが目を見開く。
この事象が意味することは、デーガン側はウダハルが援助しているということだ。
マイセス側にグラッザドが援助しているように。
さらに王子を送ったグラッザドに対し、彼らは宮廷魔術師を送り込むことで対処した。
ハッキリ言って頭がいい。
過去に、ブラウンドがすぐにクビになってマークが配備されたように代わりが多いのだ。
ゆえに使い捨ての駒としては十分過ぎる戦力だろう。
「でも近いですね。1刻もあれば着いてしまうのではないでしょうか」
「確かに。地図上では離れているかいないかという微妙な距離だもんね」
エーリル将軍が指したところは、王都から地図上で2cmくらい西にいったところだ。
縮尺が分からないので何とも言えないが、1刻どころか30分くらいで着いてしまいそう。
とにかく王都から近い。
「王都に一番近いので、何度も取り返そうとしましたが、強力な魔法攻撃が厄介です」
「宮廷魔術師だからな。攻撃の幅と強さは一級品だろう」
決して過小評価も過大評価もせず、真剣な表情で分析したフェブアーに全員が戦慄する。
彼女が強いと言うのであれば、それはもう人外ではないか?
こんな思いが俺たちの頭を渦巻く。
「もう着きますよ。ここからは歩いて行った方がいいので馬車を止めますね」
「お願い。頼んだよ」
俺の言葉に頷いたカルスは、馬車を近くにあった木の陰に隠して歩き始めた。
先に降りていた俺たちは村の様子を覗き込む。
「人々は食料を得るために働かされているみたいですね。表情に覇気がありません」
「あそこでのんびりしている男がマーハイだな」
騎士として対峙したことでもあるのか、ベーラが正確にマーハイなる男を指さす。
見ると、紫の髪をした15歳くらいの男が大木の下で涼んでいた。
彼のそばには杖が置かれており、いざというときには戦闘が出来るように準備している。
・・・攻撃できるなら先手を打ちたいが、隙が全く無い。
下手に攻撃して、こちらの存在がバレるのもマズいし奇襲はキレイさっぱり諦めるか。
そう思って踵を返したが、背後で魔法の気配を感じて振り向く。
いつの間にかマーハイが杖を構えており、彼の前には10センチほどの火の弾があった。
「火の弾よっ!怪しい彼のものを貫けっ!」
「一ノ型・改、水流斬。これを発動しておけば大丈夫でしょう・・・ヒッ!?」
フェブアーがいつものように水属性が付与された斬撃を放ったが、完全に無効化される。
火の弾は俺たちの頭上を通り越して背後の岩へと着弾。
火の粉を巻き上げて激しく炎上し、風の下手にいる俺たちに煙が襲い掛かってきた。
「ゲホゲホ・・・まさか煙目当てか。一旦撤収!」
「それを俺が見逃すとでも?氷の槍よ、目の前にいる襲撃者を貫いてしまえ!」
指示を出したエーリル将軍を氷の槍が襲う。
彼女は冷静に槍を見極め、最大限に巨大化したときを見計らって火魔法を叩きこんだ。
氷の槍は吹き飛んで村に着弾する。
覇気を失った村人たちが耕していた畑に刺さり、地面が氷点下の世界に変化していく。
一瞬で耕すのが不可能な氷の大地になってしまった。
「おいおい、氷の魔法を暴発させて畑を凍らせるなんて何を考えているんだ?」
「いや・・・これは外から飛んで・・・」
言い終わらないうちにマーハイは村人の男をブーツを履いた足で蹴飛ばした。
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