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プロローグ

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あの時から、私の世界が変わった。

こんな風にドキドキするのは初めて。

何か見えない巨大な魔力が私の中に

注ぎこまれているような感覚に襲われた。

やっぱり、私は魔女の血が流れているのだろうか。

犬のマロンが私を心配そうに、

せつない表情で見ている。


「マロン、私は大丈夫、この世界で生きていくわ。

本当の両親も探さないと…」


自分に何ができるかわからない。

でも、両親から受け継がれたこの魔力を

無駄にしてはいけない。


能力は磨かなければ、何の役にも立たない

ものになるのだから。

まず、魔女学校に入学しなければ!

その前にクリアしないといけない条件が

たくさんある。

私は熱い決意を胸にしまい込んで、

深く、息をはく。

私は入学資格と書かれた紙を手のひらに

握りしめ、魔女の森と書かれた不気味な

森の中に入って行く。

大丈夫、大丈夫と心に言い聞かせながら、

これから起こるであろう,自分の新しい世界に

胸をふくらませた。
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