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瀬川一華
20××年9月1日9:30
しおりを挟む京香のお父さんが学校に来て、私のクラスメイトの何人かを順番に1人ずつ呼び出した。帰ってきた人たちは、顔色が悪いように見えた。
「瀬川一華さんだね」
「はい」
机の上に何枚かの写真を出された。
「これ…どうしてこれを」
その写真は私が陸、宙、丸山とキスをしている写真や一緒にいる写真だった。
「この写真どうして持ってるの」
「そんなことどうでもいいだろう。この写真をばら撒かれたくなかったら、素直に本当のことを言え」
「私は何も知らないんです。」
下を向きながら小声でそう言った。
「わかった。じゃあ…」
「寂しかったんです」
無意識に言葉を発していた。
「私の家はシングルマザーで母は仕事ばかりで頼れる人もいなくて…」
「京香のことで知っていることはないのか?私が知りたいのは、京香に関してのことだけだ。関係ないならもういい。」
「はい…」
そのまま部屋を出た。
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