323 / 592
第七章:鬼の棲む山の拒魔の村
第八十六話:コレヲミロ
しおりを挟む
狛の村に辿り着くと、そこには凄惨を極めた光景が広がっていた。
至る所に血がこびり付き、剣が転がっている。村の入り口の反対側からは煙が上がり、村全体を覆う生臭さと焦げ臭ささが鼻をつく。
そして、余りに強い念だったのだろうか、エリーが再び吐き気を催し始める。
二人がその光景に、思わず手を口に当て絶句していると、エリーが口を開く。
「村人は、一人もいない」
その言葉に、二人はなんとも言えない顔をする。ここでエリーが裏の言葉を言う意味は全く無い。すなわち、村人達は魔物になって生きているということではなく、文字通り全滅しているということだ。
二人のその複雑な表情は、彼らは全員死んでしまったのだという悲しみと、逆にもう彼らとは戦わなくても良いのだという安堵の入り混じった顔。後者を考えるのは悪いのだと分かっていても、仲間を斬ることの精神的負担は計り知れない。
そしてそれは、一太刀も入れられなかったエリーも、またよく分かっている。
リシンが全員を斬る場面を、走馬灯を通してまるでその場にいる様に体験しているのだ。
「皆は、どちらに?」
オリヴィアは、あくまで彼らが自国民であるのを認めて問う。彼らが望んで魔物になったのではない事くらい、この現場を見れば一目瞭然だ。
剣の中には、逆手に血の跡が残っているものもある。その者は、自ら命を絶ったのだろう。
そして、以前泊まったリシンの家の前には、大量の血溜まりが残っている。
彼らは最後の最後まで、抵抗し続けていたのだ。
生き残りがただ一人、リシンだけだったのも頷ける。
「奥。臨時の火葬場があるみたい」
「遺体の数を確認してきますわ。数が合い次第、リシンさんも連れてこないといけません」
「私も手伝うよ。エリーちゃんは休んでて良いから」
「ええ、そこで待っていて下さいな」
念の為、他に魔物化した村人が残っていないかを確認しつつ、放ってしまっているリシンを気遣う。
エリーの言葉を疑うわけではないが、もしも未だに苦しんでいる住人がいるのであれば目も当てられない。
エリーは二人の説得に素直に応じると、村に背を向け、目を閉じて座り込んだ。
これは、村を見たくないからではない。
村を守る為に、心のアンテナを広げる為だ。
五感で何かを感じ取っている間よりも、それらを閉じた時にその力は最大の効力を発揮する。
すると、先ずは怯え惑う動物達の声が聞こえる。次いで、遥か遠くから、英雄候補達が戦っている声が聞こえてくる。
大量のデーモンにドレイク。一国が滅びそうな程に大量の魔物達が、この山から解き放たれようとしている。
それを、全力で止めようとするディエゴ達。
そして、もう一つのぼんやりとした念が聞こえてくる
…………レイン。
そんな声が、風に乗って聞こえた気がした。
はっとして振り返っても、誰も居ない。
しかし、次に続くイメージは、もう少しはっきりとその力に届く。
……ちょうど、レインも、そんな風に、村に背を向けて、魔物を見ていた。
誰の声だか全く分からない、心の声なのかすらも定かではないイメージが、そんなことを言う。誰一人居ない筈の、しかし確実に届いたその念に、エリーはようやく安堵を覚える。
……やはり似ているな。戦え、小さな守護神。
そんな声を境に、苦しみ渦巻く狛の村の念は、ようやく晴れて行く。
――。
遺体の数は住人の数と一致し、その身元もイリスの力によって明らかになった。結局生き残りは一人もおらず、狛の村はこの日、完全に消滅した。
リシンはリンと共に並べて供養し、その遺体も、不完全だった火葬場の遺体と共に完全に火葬を終える。
一先ず簡易的に、オリヴィアが知っていた狛の村方式の慰霊の儀を済ますと、ようやく村の中を捜査する。
先ずは、村長であるリシンの家だ。
村でただ一人、魔物化して村を出てしまった唯一の人物。
狛の村では一般的な平屋建てのその家に入ってすぐ、玄関にそれは置かれていた。
一冊の古びた冊子。紙自体がそろそろ風化しようかと言うほどに年期の入ったそれが、木造の床の上に置かれている。
コレヲミロ
床には、乱雑にそう掘られていた。急いで書いたのか、普段の丁寧な字を書くリシンからは想像も付かない程に乱れた簡易文字。
その文字を見て、オリヴィアは涙を溜めながら言う。
「リシンさんは、本当に最後まで……」
そう言ってその冊子を手に取る。
すると、一枚のメモが、はらりと落ちてきた。
それを手に取ると、ペンでこう書かれている。相変わらずの簡易文字で、本当に、王都で書類にサインをする時などにはあり得ない程に歪んだ、掠れた文字だ。
ワレワレハ、ホロビルヨウダ
ヤクニタツカハワカラナイガ、イノチヲオトシタジュンヲシルス。
そして、それに名前が続いている。
最後の二人は、リン、リシンとなっている。
「これは……」
「ああ……」
それを見たオリヴィアとイリスは、直ぐに気付く。エリーも、ほんの一瞬だけ遅れて、息を漏らす。
それは、狛の村の実力者から順番に並んでいた。正確ではないが、実力者の若者、実力者の年配、そして平均的な若者、平均的な年配。
そういった順番だった。
魔物化してしまったらしい者には印が付いており、リシンとリンもそれに該当する。
それを見て、気付かないわけがなかった。
「もしかしたらリシンさんは王都に報告しに来た時点で、心当たりどころか……」
【魔物化を必死に抑えていた……】
オリヴィアの声に、イリスの心の声が一致する。
そう考えれば、不可侵とした理由は簡単だ。
強大な魔物が生まれればすぐさま察知する魔王討伐軍ならば、きっとこの件にほぼ片がついた所で乗り込んで来てくれる。
逆に不可侵としなければ、グレーズの騎士団は自殺者達の調査の為に遠征してきてくれることだろう。
きっと、リシンはそう読んだのだ。
この順を見るに、陰のマナを多く身体に宿した者から魔物になっている。
それならば、最初はリシンでなければおかしいはずだ。しかしあの男は、それを苦しい素振りすら見せないで、王都で報告を済ませ、村人全員の介錯を済ませた。
そして、自身に片を付ける前に、流石に力尽きてしまったのだろう。
それを見て、エリー、オリヴィア、イリスは三者三様の感想を抱いた。
エリーは、流石師匠の師匠だと尊敬の念を抱いた。僅か半年で抜かれてしまったのだとしても、それをずっと気にしていたのだとしても、最後の最後には見事に強者を演じ切ったリシンを、とても強いと感じていた。
オリヴィアは、後悔の念を抱いた。
救う道は無かったのだとしても、王女としてなのか、生き残る自分の手で彼らを楽にしてやりたかった。村を一つ滅ぼしたという罪を、被りたいとすら思っていた。
もちろん、そんなことを考えるオリヴィアだからこそ、リシン達は自分達で片を付けることにしたのだろうと分かっていても、そう思ってしまう。
イリスは、素直な敬意を抱いた。
戦士の国であるウアカリは、基本的には戦場での死を美徳とする。
彼らが戦ったのは、正にそんな内に潜む強大すぎる魔物だ。そんな魔物と戦いながら、リシンは死んだも同然の体で己の役割を完全にやり遂げた。
更に言えば、その強さ。
一対一では、確実に殺されていた。
【万能者】等と呼ばれ、今ではウアカリの首長にまでなった自分が、勝ち切れないどころか、オリヴィアが居なければ惨敗していた。
呪文等唱える暇すら無く、まるでかつての英雄レインを相手にしていたかのような、死へと誘う威圧感。
これが狛の村の、世界中で人外と呼ばれる者達が、殺すことを本質としている者達が本気で殺しにかかった時の強さなのかと、改めて驚いた。
ウアカリの戦士とは全く本質を別にするその男の中にある戦士に、イリスは素直な敬意を抱いていた。
……。
かつて師匠が言っていた言葉を、エリーは思い出す。
リシンは天才だ。
殺意を解禁した際の並外れた剣技は言うに及ばず、誰もが耐えられず絶望に浸っていた中、リシンだけは限界を遥かに超えて尚、人としての役割を貫いた。
自分にオリヴィアを斬れるだろうか。アリエルを斬れるだろうか。
恐らく無理だ。
師匠が死んだと聞いただけで逃げ出してしまった過去のある自分とは、大きく違う。
もちろん、重ねてきた年月も違うのだろうけれど……。
いつものお気楽な狛の村と違い、本物のそれを見て、師匠がリシンという男を認めていた理由を改めて認識した。
そして、エリーはそれを、素直に格好良いと思っていた。
至る所に血がこびり付き、剣が転がっている。村の入り口の反対側からは煙が上がり、村全体を覆う生臭さと焦げ臭ささが鼻をつく。
そして、余りに強い念だったのだろうか、エリーが再び吐き気を催し始める。
二人がその光景に、思わず手を口に当て絶句していると、エリーが口を開く。
「村人は、一人もいない」
その言葉に、二人はなんとも言えない顔をする。ここでエリーが裏の言葉を言う意味は全く無い。すなわち、村人達は魔物になって生きているということではなく、文字通り全滅しているということだ。
二人のその複雑な表情は、彼らは全員死んでしまったのだという悲しみと、逆にもう彼らとは戦わなくても良いのだという安堵の入り混じった顔。後者を考えるのは悪いのだと分かっていても、仲間を斬ることの精神的負担は計り知れない。
そしてそれは、一太刀も入れられなかったエリーも、またよく分かっている。
リシンが全員を斬る場面を、走馬灯を通してまるでその場にいる様に体験しているのだ。
「皆は、どちらに?」
オリヴィアは、あくまで彼らが自国民であるのを認めて問う。彼らが望んで魔物になったのではない事くらい、この現場を見れば一目瞭然だ。
剣の中には、逆手に血の跡が残っているものもある。その者は、自ら命を絶ったのだろう。
そして、以前泊まったリシンの家の前には、大量の血溜まりが残っている。
彼らは最後の最後まで、抵抗し続けていたのだ。
生き残りがただ一人、リシンだけだったのも頷ける。
「奥。臨時の火葬場があるみたい」
「遺体の数を確認してきますわ。数が合い次第、リシンさんも連れてこないといけません」
「私も手伝うよ。エリーちゃんは休んでて良いから」
「ええ、そこで待っていて下さいな」
念の為、他に魔物化した村人が残っていないかを確認しつつ、放ってしまっているリシンを気遣う。
エリーの言葉を疑うわけではないが、もしも未だに苦しんでいる住人がいるのであれば目も当てられない。
エリーは二人の説得に素直に応じると、村に背を向け、目を閉じて座り込んだ。
これは、村を見たくないからではない。
村を守る為に、心のアンテナを広げる為だ。
五感で何かを感じ取っている間よりも、それらを閉じた時にその力は最大の効力を発揮する。
すると、先ずは怯え惑う動物達の声が聞こえる。次いで、遥か遠くから、英雄候補達が戦っている声が聞こえてくる。
大量のデーモンにドレイク。一国が滅びそうな程に大量の魔物達が、この山から解き放たれようとしている。
それを、全力で止めようとするディエゴ達。
そして、もう一つのぼんやりとした念が聞こえてくる
…………レイン。
そんな声が、風に乗って聞こえた気がした。
はっとして振り返っても、誰も居ない。
しかし、次に続くイメージは、もう少しはっきりとその力に届く。
……ちょうど、レインも、そんな風に、村に背を向けて、魔物を見ていた。
誰の声だか全く分からない、心の声なのかすらも定かではないイメージが、そんなことを言う。誰一人居ない筈の、しかし確実に届いたその念に、エリーはようやく安堵を覚える。
……やはり似ているな。戦え、小さな守護神。
そんな声を境に、苦しみ渦巻く狛の村の念は、ようやく晴れて行く。
――。
遺体の数は住人の数と一致し、その身元もイリスの力によって明らかになった。結局生き残りは一人もおらず、狛の村はこの日、完全に消滅した。
リシンはリンと共に並べて供養し、その遺体も、不完全だった火葬場の遺体と共に完全に火葬を終える。
一先ず簡易的に、オリヴィアが知っていた狛の村方式の慰霊の儀を済ますと、ようやく村の中を捜査する。
先ずは、村長であるリシンの家だ。
村でただ一人、魔物化して村を出てしまった唯一の人物。
狛の村では一般的な平屋建てのその家に入ってすぐ、玄関にそれは置かれていた。
一冊の古びた冊子。紙自体がそろそろ風化しようかと言うほどに年期の入ったそれが、木造の床の上に置かれている。
コレヲミロ
床には、乱雑にそう掘られていた。急いで書いたのか、普段の丁寧な字を書くリシンからは想像も付かない程に乱れた簡易文字。
その文字を見て、オリヴィアは涙を溜めながら言う。
「リシンさんは、本当に最後まで……」
そう言ってその冊子を手に取る。
すると、一枚のメモが、はらりと落ちてきた。
それを手に取ると、ペンでこう書かれている。相変わらずの簡易文字で、本当に、王都で書類にサインをする時などにはあり得ない程に歪んだ、掠れた文字だ。
ワレワレハ、ホロビルヨウダ
ヤクニタツカハワカラナイガ、イノチヲオトシタジュンヲシルス。
そして、それに名前が続いている。
最後の二人は、リン、リシンとなっている。
「これは……」
「ああ……」
それを見たオリヴィアとイリスは、直ぐに気付く。エリーも、ほんの一瞬だけ遅れて、息を漏らす。
それは、狛の村の実力者から順番に並んでいた。正確ではないが、実力者の若者、実力者の年配、そして平均的な若者、平均的な年配。
そういった順番だった。
魔物化してしまったらしい者には印が付いており、リシンとリンもそれに該当する。
それを見て、気付かないわけがなかった。
「もしかしたらリシンさんは王都に報告しに来た時点で、心当たりどころか……」
【魔物化を必死に抑えていた……】
オリヴィアの声に、イリスの心の声が一致する。
そう考えれば、不可侵とした理由は簡単だ。
強大な魔物が生まれればすぐさま察知する魔王討伐軍ならば、きっとこの件にほぼ片がついた所で乗り込んで来てくれる。
逆に不可侵としなければ、グレーズの騎士団は自殺者達の調査の為に遠征してきてくれることだろう。
きっと、リシンはそう読んだのだ。
この順を見るに、陰のマナを多く身体に宿した者から魔物になっている。
それならば、最初はリシンでなければおかしいはずだ。しかしあの男は、それを苦しい素振りすら見せないで、王都で報告を済ませ、村人全員の介錯を済ませた。
そして、自身に片を付ける前に、流石に力尽きてしまったのだろう。
それを見て、エリー、オリヴィア、イリスは三者三様の感想を抱いた。
エリーは、流石師匠の師匠だと尊敬の念を抱いた。僅か半年で抜かれてしまったのだとしても、それをずっと気にしていたのだとしても、最後の最後には見事に強者を演じ切ったリシンを、とても強いと感じていた。
オリヴィアは、後悔の念を抱いた。
救う道は無かったのだとしても、王女としてなのか、生き残る自分の手で彼らを楽にしてやりたかった。村を一つ滅ぼしたという罪を、被りたいとすら思っていた。
もちろん、そんなことを考えるオリヴィアだからこそ、リシン達は自分達で片を付けることにしたのだろうと分かっていても、そう思ってしまう。
イリスは、素直な敬意を抱いた。
戦士の国であるウアカリは、基本的には戦場での死を美徳とする。
彼らが戦ったのは、正にそんな内に潜む強大すぎる魔物だ。そんな魔物と戦いながら、リシンは死んだも同然の体で己の役割を完全にやり遂げた。
更に言えば、その強さ。
一対一では、確実に殺されていた。
【万能者】等と呼ばれ、今ではウアカリの首長にまでなった自分が、勝ち切れないどころか、オリヴィアが居なければ惨敗していた。
呪文等唱える暇すら無く、まるでかつての英雄レインを相手にしていたかのような、死へと誘う威圧感。
これが狛の村の、世界中で人外と呼ばれる者達が、殺すことを本質としている者達が本気で殺しにかかった時の強さなのかと、改めて驚いた。
ウアカリの戦士とは全く本質を別にするその男の中にある戦士に、イリスは素直な敬意を抱いていた。
……。
かつて師匠が言っていた言葉を、エリーは思い出す。
リシンは天才だ。
殺意を解禁した際の並外れた剣技は言うに及ばず、誰もが耐えられず絶望に浸っていた中、リシンだけは限界を遥かに超えて尚、人としての役割を貫いた。
自分にオリヴィアを斬れるだろうか。アリエルを斬れるだろうか。
恐らく無理だ。
師匠が死んだと聞いただけで逃げ出してしまった過去のある自分とは、大きく違う。
もちろん、重ねてきた年月も違うのだろうけれど……。
いつものお気楽な狛の村と違い、本物のそれを見て、師匠がリシンという男を認めていた理由を改めて認識した。
そして、エリーはそれを、素直に格好良いと思っていた。
0
あなたにおすすめの小説
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
滅ぶ予定の魔王国ルミナ、実は全員が将軍級でした ~常識人の魔王アルト、血に飢えた国民に担がれて帝国を返り討ちにする~
雪野湯
ファンタジー
三百年続いた和平が終わり、魔族の小国ルミナは滅亡の時を迎えようとしていた。
人口五千、兵士百。相手は大陸最大の魔族帝国ヴォルガ。
魔王アルトは「降伏こそ最善」と覚悟していた――はずだった。
だが、民の反応は予想外だった。
「帝国ぶっ潰す!」「KO・RO・SE!!」
国民は全員、血に飢えた狂戦士。
老人も若者も、獣人もエルフもドワーフも、全員が将軍級の化け物揃いだったのだ!!
彼らの熱意を受け取り戦いを決断するアルトだが、いざ砦を攻めてみれば――帝国最強の五龍将すら一閃で両断。
帝国側は大混乱に陥り、ルミナの名は恐怖とともに広まっていく。
弱小国と侮られたルミナの反撃が、ここから始まる。
そしてアルトは知らない。
自分が率いる国が、世界最強の“狂戦士国家”だということを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる