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第41話

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「随分仲良くなったんだなと思っていたら……早速そんな話をしていたのか。」
「中林さん、俺と同い年だったんですね。クールビューティーだと思ってたんですけど、全く違いました。あれがギャップ萌えって言うんですかね。俺は驚きましたけど。」
「それについてはわからないけど……。」


 フラっとして彼にもたれ掛かる。
 体が怠い。


「大丈夫?」
「……俺の凪さんだから、誰かに取られるの嫌だし、そもそも……友達だとか思われてたら、すごく腹が立つ……。友達って何?目の前でキスしてやろうかと思いますよね。ふふ。でも、俺思ったんですよ。発情期中じゃなくても、セックスできます。セックスできるし……俺、多分もうできるもん。自分がオメガになったこと、わかってるもん。」


 一気に話をすると、凪さんは困ったように眉を八の字にする。


「ベッド行こうか。熱が上がったんじゃないかな。」


 支離滅裂な事を言っているのはわかっている。
 思っている事と本当に伝えたい事が混ざって、上手く整理して話せない。


「……うぅ、俺、できるよ……?凪さん、俺ね、オメガになったけど、だから凪さんと会えたんだって、今は思ってる……。」


 そっと抱っこされ、床から足が浮く。
 彼の首に腕を回して、スリスリと肩に頬擦りした。


「頭痛い……凪さん、キスしたいです……」
「うん」


 ベッドに降ろされ、優しく頭を撫でられる。
 唇同士が触れて、凪さんを見上げると隣に寝転んでお腹をポンポンと軽く叩かれた。

 今熱がなかったら、体調が全快だったら、彼に襲い掛かりそう。
 そう思うくらい今の彼は俺の好きな表情をしている。

 でもどうやらやはり、このまま寝ろという事らしい。お腹を叩く規則的なゆったりとしたリズムのおかげで、簡単に眠たくなってしまう。


「おやすみ、真樹。明日ゆっくり話しようね。」
「……話」
「真樹がしたい事は、きっと俺もしたい事だから。」
「ふふっ、俺達、したい事も一緒なの……?」
「きっとね」


 眠い。目を開けていられなくてそっと閉じると、額に柔らかい感触がした。
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