助けた少女と共に暗黒龍を倒す話

藤助18

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第三話 

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「あれ、おかしいな...」



既に町に着いている程歩いたが一向に見えてこない。



地図を確認してもわからない。



こんなことになるなら、路銀をケチらず馬車を使うべきだったかなぁ



せっかくの旅だからと言って馬車代をケチった分で道中楽しもうと思ったのが間違いだったのか。



後悔するも、アルグレンは今までの観光と美食を思い出していた。



後ろを振り向く。



ミランはただ黙々とついてきている。



「少し方角を確認したいから、休んでもいいかな?」と聞くと彼女はうなずいた。



ーーー



アルグレンは座り込み地図を眺める。



うんうんとうなりながら辿ってきたと思われるルートを指でなぞっていると



「迷ったの?」とミランが今日初めて話しかけてきた。



少し驚いていると、少女は隣に座り一緒に地図を確認し始める。



「私、この町に行ったことあるわ。」



「ほんとに!」



「うん。でも私たちは多分今ここにいる。」



そういって少女は町とは違う点を細い指で示す。



「きっと分かれ道でまちがえたのね」



そういってミランは立ち上がり、伸びをする。



体をそらしたときに外套越しに乳房のラインがはっきりとみえる。



んぅと色っぽい声を出して伸びをした後できょろきょろと周囲を確認し始める。



アルグレンは彼女より年上であるのにと迷ったことを恥じた。



「でも、この先に村があるはずよ」とミランは言った。



ーーー



二人は来た道を戻らず、そのまま村へ行くことにした。



どうやらミラン曰く遠回りにはなるが来た道を戻るよりはそのまま進んだ方がいいという。



「今朝は怒ってるのかと思った」



アルグレンは川辺で裸を見たことを切り出してみる。



「別に。ただ朝が苦手なのよ」



「それに、あなたにみられるのは悪い気はしなかったわ」



えっと声が上ずり驚く。



「だって私の恩人だもの。だから私、あなたが好きよ」



急な告白に、アルグレンは声が出せなくなる。



顔全体が熱くなる。



ごくりと生唾を飲み込み並ぶ彼女を見つめる。



ミランも急に無言になったことをいぶかしがり、アルグレンのほうを見たので二人は見つめあう。



しかし告白をしたというのに、ミランはアルグレンほどの動揺はしていない。



アルグレンはどう返事をしたらよいのかしどろもどろに、なっていると



「顔が真っ赤だわ。もしかして告白されたのは初めてかしら?」とミランはいたずらっぽく笑った。



からかわれてる。



さっきのも告白ではなく、人間として好き。親しい人。



つまり僕を異性として好きという意味ではないということか!



「な、何を!別にどうとも思ってないし!故郷で僕は美少年として評判だったんだ。別にこれくらいでは…」



彼女に張り合うように見栄を張る。年上の男としての余裕を取り戻そうとする。



しかし傍から見てアルグレンの様子は面白い。



へーとにやにやしながらミランは笑い、うろたえる様子を見て楽しんでいる。



告白という出来事のせいか、3つ年上の従姉との苦い思い出がよみがえった。



婚約することになった彼女に好きだと伝え、駆け落ちしてほしいと言って断られた14の時の思い出が。



「か、からかうな」



と言って早歩きで彼女の先を行って話を終わりにした。



「私、本気なのに…」



ミランは線が細く、緑がかった青髪のアルグレンの背中をみてぼそりといった。
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