助けた少女と共に暗黒龍を倒す話

藤助18

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第二十一話

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「くしゅん!・・・っくしゅん!」



薄着のまま外で寝たせいでくしゃみが止まらなくなったミランは震えながら、布か藁がありそうな無人の小屋を探していた。



町育ちのミランにとって、畑の土と堆肥の香りが臭くてたまらない。



ひたひたと夜道を歩いていると遠くに明かりが見える。



その明かりはゆっくりと動いている。そこに照らされる人物は・・・。



「あ」と声が出てしまった。



すぐに両手で口を塞ぎこんでしゃがみ込む。



じっとそのままの姿勢で、まさかまさかと恐怖する。



ドロリと脂汗が額から出てきて、胃がキリキリと、尻がジンジンと痛みだす。



あの体格、そして顔についていた傷。



忘れられようがない。



このまま逃げ出したいが、もしばれたらどうしよう。



このままじっとしていたら、いつかはばれるだろう。



どうしよう。



ーーー



見回り中の元山賊頭は不審な一声が聞こえた。



夜行性の鳥の声ではなく、あという明確な人の声。



それも高い声だったので、男ではない。



大男た声へ向けて歩き出した。



もしかして流れ着いた子供が野菜を盗みに来たのかもしれない。



悪いことをしてきた大男だが、助けてくれたシャルル村長の恩義を返すべく警戒しながら声の方へ向かった。



数分ほどミランはばれてないばれてないと心の中で祈っていた。



汗が止まらず、胃がおえっとしてきている。



脚の震えが止まらない。



だが無常にも足音が遠くから近づいてくる。



ばれたと思いミランは走り出した。



しかし向こうも気が付いたようで待てっと大声が後ろから聞こえた。



大男も逃げ出し始めた人影がこちらに気付き逃げ出し始めたので追いかける。



しかし向こうは身軽だが、こっちはたいまつを片手なのでなかなか距離は縮まらない。



逃走する人影は動揺しているのか、自ら袋小路入ろうとするように村の方へ駆け出している。



たいまつを投げ捨てて大男は全力で追う。



距離が縮むにつれ元山賊頭は人影が少女だと分かる。声の通りだった。



「まてっ」と片手を伸ばして背中の服を掴もうとするも一度はするっと空を掴んだが二度目でがっちりつかむ。



捕まり少女が前へ転んだので山賊頭もつられるように手をついて倒れる。



二人はぜぇぜぇと息をたてる。ミランは泣いている。



「はぁ・・・ようやくつかまえたぜ」



その顔を見ると、大男もあっと声を出した。



次の瞬間、絶叫が周囲にこだました。



更に大男は声を上げられないようにミランの口を塞ぐ。



山賊頭はむぐむぐと右手にこそばゆさを感じながら、もう一度少女の眼を見る。



眼で潤うその両目は赤く、流れるようにうねった黒髪は間違いなくあの時の少女であった。



がぶっと手のひらの肉を強くかまれ思わず右手をはなす。



「てめぇ・・・」



ほほをバチンとはたく。



彼女の顔に大きな赤い手形が映る。



それでもミランは叫び続ける。



思わぬ邂逅に大男は不思議な縁を感じながらも黙れと言ってからもう一度はたいた。



すると泣きながらも少しおとなしくなったので、髪を掴んでもう一度顔を見る。



「おめぇ、あんときのガキか?」



ふるふると首を振って



「ち、違いますっ!」と目を背けながらミランは答える。



「こっちを見ろ!俺の眼をみろっ!!」



と柔らかい両頬を噛まれた右手でむにゅとつかみ顔をこちらに強引に向けさせる。



間違いなくあの時の貴族の少女であった。



「おい。お前俺のこと覚えているよな?」



うんとミランはうなづく。



「おめぇ確かミランダとかいったな?」



黙るので、ほほから手を離すとはいと答えた。



山賊は耳元で容赦なく怒鳴る。



「今から俺の言うことをもう一度聞け!!!いいな!?」



はいぃとミランは返事をした。



大男はにやりと笑い、それを見たミランはぞくりと背筋が凍った。



ーーー



「むごっ・・・ ごっぽっ」



「おい、噛むなよ。わかってるよな?」



大男は戻る前にミランを犯すことにした。



髪を強く握り、逃げられないようにする。



プチプチと数本の髪が強い握力で抜ける痛みに耐えながら、泣きながらミランは頬張る。



どうしてこいつがここにいるの?神様お願い助けて・・・



「あーそうそう。うまくなったじゃねぇか・・・」



睾丸がゆっくりとせりあがっていく。



その裏側はミランの口から溢れた唾液でたっぷりと濡れており、大男の長く太いチリチリの陰毛が潤いで一つの束になる。



下腹部から竿の上に生えている毛がミランの鼻をくすぐり、何日も洗っていないであろう味に戦慄する。



山賊はスパートをかけ始め、ミランをもののように前後に腕で降る。



ぶちぶちとさらに髪が引っ張られ頭皮に鋭い激痛が走る。



いたい、痛いよぉ



腕の動きに逆らうと痛いので腕の速度に合わせてミランも前後に顔を振る。



慣性でよだれがまき散らされる。



最高速になり、脳が震えるせいでグラグラと気持ち悪くなり始めてきたところで急に制止すると



ミランは性器の先をゴクリと飲み込んでしまう。



「うっ」



「っ?!」



精液がミランの喉奥に放たれる。



精液が逆流して鼻から溢れ、気管にも入ってしまったようで、たまらずミランは大男の太ももを数回たたいて離してくれるように合図する。



「ごぽぅ・・げほっ・・!!!げほっ・・・っ」



ヒーヒーと肩で呼吸しながら口からどろどろと吐き出す。



地面に両手をついて頭を下げる様子。



収奪の象徴である役人、ひいては搾取するしか能がない貴族どもの怨恨。



その恨みを貴族の娘であるミランで発散している。



直接の恨みはないが同じ貴族。



山賊頭は人生で最大の幸福を享受した。



呼吸が整い始めたミランの頭髪を再び強くつかみ、村へ歩いた。



ーーー



深夜にしては外が少し騒がしい。



外に出てみるとファリナは村の中央に人が数人集まっているのを遠目で見た。



人知れずこっそりと盗み聞きしていると会話が入ってきた。



「ほう。この少女は・・・確か連れの・・よし、君よくやった。私にあとは任せなさい。」



「はぁ。」



少女?もしやとファリナは不安に駆られていると、ローブを着た人影が急に会話に乱入した。



「あなたさまは?!もしやミランダ公女ではありませんか?」



駆け寄ったローブの老人はミランダ公女と呼ばれたミラの前にしゃがみ込んだ。



「ミランダ公女?すみません、彼女は以前、この村を訪れた・・・」



ローブの老人は村長に向かって諭すように言う。



「このお方は黒の国の三大貴族に一つである、ノアル家の末娘ですぞ!!」



それを聞いて村長はたじろぎながら



「ま、まさかそんな・・・」



「・・・うそ」



ファリナも驚く。



ミラがノアル家の・・?



ファリナはミランを助けるべく走る。



「なっ・・・?きさま何やつ?!」と反応した老人はファリナに気付き袖から魔術書を取り出す。



魔術書から、黒い炎がファリナへ向けて放たれる。



剣戟が炎を切り裂き、神々しい光が周囲を照らす。



ファリナ以外の全員が目をつむる。



「なぜきさまがそれを持っているのだ!?」



目をつむりながら老人は叫ぶ。



ミランダ公女、そしてファリナが持つ神器。



驚きのまま、ファリナは虚空を一閃するとそれが衝撃波としてローブの老人の腕を切断した。



老人が痛みに絶叫し、大男は一目散に逃げだす。残された村長も駆け出すも後ろから剣戟が背中を矢のように突き刺さる。



老人は痛みに耐えながら切り裂かれた腕と一緒に落ちた魔導書を拾おうとするが、誰かに取り上げられる。



見上げるとミランだった。



「あなた。邪教徒なのね。」



ミランは時折城を訪れる不気味な邪教徒達を思い出した。



「いったい何がどうなっているのだ・・・?」



神器と黒の国の公女が・・・なぜ?



老人は意識を失った。



「ミランダ様・・・・あなた様は本当にあのノアル家のお姫様なのですか?」



恐る恐るファリナは魔術書を胸に抱えるミランに尋ねる。



「そうよ」



ファリナはミランにむけて平伏した。



「ど、どうか命だけは!!お、お許しください!!こ、これあげますからどうか命だけはっ!!」



平伏した姿勢のまま、奉じるように両手で神器を持ちあげた。



今まで行った無礼。極刑である。



いくら神器を持っているファリナといえど、ノアル家が持つ軍隊にはかなわない。



ミランはあっけにとられながらも



「命は助けてあげるわ。その代わり私の騎士になりなさい。」



と堂々としたふるまいを見せ、ファリナは涙を流しながらはいと答えた。
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