推し活のススメ・夜光(1/6更新)

狂言巡

文字の大きさ
16 / 26

【番外編】戦闘中

しおりを挟む
「相手は武器を持っていないっ! このまま逮捕しろっ!」

 小隊の隊長らしき男の指示と共に、先頭を走っていた隊員の一人が、手錠を取り出した。そして清和の腕を掴み、手錠をかけようとする。

「くっだんね」

 しかし清和は、相手の力をそのまま利用して腕を取り、横に放り投げた。

「うわあぁぁ!」
「な……っ!」

 一瞬で地面に転がされた同僚に驚いたが、退院達は完全に怯む事なく、清和を取り押さえようとした。しかし、空を切るだけでバランスを崩した一部が一瞬動けなくなる。その隙を、清和は見逃さない。無防備な後ろの首に、踵を落とした。
 ガクンッ。
 隊員が言葉を発する間もなく、地面に崩れ落ちる。

「あらよっと」

 倒れた男の後ろに居た隊員が、警棒を清和に向かって突き出す。清和はそれを、躰を深く地面に落とす事で避け、素早く右足を出す。両手を握り合わせ、そのまま相手の鳩尾に肘をめり込ませた。

「……おぅっ!」

 隊員がまた一人、地面に突っ伏す。しかし、それでも隊員達の猛攻は止まらない。十数人体制の彼らに対し、相手は少年一人。明らかに、清和は不利な状況下にある。しかし当人は嬉しそうに、桃色の舌で唇を湿らせた。なかなか愛しの異父姉と合流出来ない鬱憤を晴らす時だ。

「……やっぱ、ストレス発散は躰を動かすのが一番、だっ!」

 清和は軽く地面を蹴って宙を跳ぶと、突っ込んでくる彼らの頭に着地。そして再度宙を跳び、またしても隊員の頭の上に着地する。嬉々として同じ事を他の隊員にも繰り返し、次々に倒れていく。一見ただ清和が隊員達の頭を行き来しているように見えるが、いくら清和が身軽といってもそれなりの重量はある。頭に足を置く直前、清和は重さを利用して足に力を込め、そのまま相手の頭に気絶する程の衝撃を与えていたのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

処理中です...