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ロールキャベツ
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黒猫は夫が土産に買ってきてくれたエプロンをつけて夕食作りに取り掛かった。まずは、キャベツ。外側は汚れているので二枚ほど剥がしてざっと流水で洗う。そして、ふんわりとラップに包むと電子レンジにそのまま入れた。加熱している間に玉ネギをみじん切り。小気味よい音を奏でながら刻んでいく。時おり滲んでくる涙に鼻をすすり、エプロンのポケットに入れたタオルで拭い、刻んでいく。
豚ひき肉をボウルに出して塩コショウをかけ、味を馴染ませるようにこねる。少しのパン粉に牛乳を浸した物、玉ねぎを肉に混ぜて更に捏ねた。
レンジが終了の音楽を奏でる。キャベツをレンジから取り出して、芯をくり抜く。そうする事で、柔らかくなったキャベツが綺麗に一枚ずつに剥がれてくれるのだ。とはいえ、レンジから出したてホヤホヤ、熱くないわけがない。アチチ! と騒いで通りすがりの風雅に呆れられながらも丁寧に一枚ずつに剥がし、少し冷ますように並べて置いた。まな板にふにゃふにゃのキャベツを置く。中に入れる肉ダネを適量入れて芯の方から巻いていく。両側を内側に折り畳んでくるりくるり。
ちょっとキツめに巻いていって、一番最後は巻いた中にキャベツのてっぺんを入れ込むのだが、それだけだと不安なのでパスタを二本差し入れる。これを見ていた風雅が同じように巻いていく。相当な気分屋でムラがあるが、やはり基本器用なのだろう、最初こそ緩く巻き上がったが最後にはきちんとしたロールキャベツになっていた。あやかりたい。
出来上がったロールキャベツを鍋に敷き詰め重ねていく。水とコンソメキューブ、短冊切りにしたベーコン、マッシュルーム、イチョウ切りした人参を入れる。コンソメ味が花鶏家流。そして、翌日まで残ればここにトマトの缶詰を入れて味を変えて愉悦に浸るのだ……! 火をつけてコトコトと煮込んでいく。パンとライス、どちらにしようかと考えたが一昨日風雅と出かけた時に食べたパングラタンを思い出してライスに決めた。
豚ひき肉をボウルに出して塩コショウをかけ、味を馴染ませるようにこねる。少しのパン粉に牛乳を浸した物、玉ねぎを肉に混ぜて更に捏ねた。
レンジが終了の音楽を奏でる。キャベツをレンジから取り出して、芯をくり抜く。そうする事で、柔らかくなったキャベツが綺麗に一枚ずつに剥がれてくれるのだ。とはいえ、レンジから出したてホヤホヤ、熱くないわけがない。アチチ! と騒いで通りすがりの風雅に呆れられながらも丁寧に一枚ずつに剥がし、少し冷ますように並べて置いた。まな板にふにゃふにゃのキャベツを置く。中に入れる肉ダネを適量入れて芯の方から巻いていく。両側を内側に折り畳んでくるりくるり。
ちょっとキツめに巻いていって、一番最後は巻いた中にキャベツのてっぺんを入れ込むのだが、それだけだと不安なのでパスタを二本差し入れる。これを見ていた風雅が同じように巻いていく。相当な気分屋でムラがあるが、やはり基本器用なのだろう、最初こそ緩く巻き上がったが最後にはきちんとしたロールキャベツになっていた。あやかりたい。
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