理想世界の創り方

無限キャラ

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超時空聖体が存在していない世界では……

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甘太郎の世界改革によって一部の意識世界は、超時空聖体たちのサポートがあり、あらゆる体験者たちに「本当の自由」「体験の自治権」「最大限の素晴らしい体験の選択肢」「スタンドアロン状態でも必要十分に満足できる能力」

が提供されていった。


しかし、超時空聖体が存在していないまた別の意識世界では、甘太郎の世界改革を必要十分にサポートできる者が存在せず、利己的で排他的で狡賢く残酷なことを平気で実行するような支配者や権力者や創造主が、自滅して自業自得学園に送られてしまった。


そして、国ごとにタイプの違う刑務所がいろいろ存在するように、意識世界ごとにいろいろなタイプの自業自得学園が存在していた。


それは、善玉菌が繁殖しているところでは、悪玉菌が繁殖できずに、よい発酵食品ができるが、悪玉菌が過剰に繁殖してしまったところでは、善玉菌が消えてゆき、腐敗した毒が生じるような現象に似ていた。


つまり、超時空聖体は善玉菌であり、利己的で排他的で残酷で狡い世界創造者や世界支配者や権力者たちは、悪玉菌のようだった。


甘太郎が提供すべきとした「本当の自由」は提供したくても提供できるだけの能力を持った存在がその意識世界に存在していなければ、その意識世界はどんどんと腐敗し、体験者たち全体に多くの苦しみを生み出しながら、次々と自滅してゆく。


超時空聖体とは、「あらゆる体験者たちのための最高最善の理想世界を実現するために、自分が持っている能力のすべてとその命を提供することが自発的にできる存在たち」だった。


超時空体験図書館は、そうした者たちにだけ独自の世界を創造する能力、また不自由な世界を管理できる各種の特権を与えたのだ。


だが、無数に存在していた意識世界の中には、そうした超時空聖体が一体も育たなかった意識世界もあった。
そうした世界は体験者たちが酷く苦しみ続ける拷問体験強制収容所のようになってしまうことがわかっていた。

それはあらゆる体験者たちにとっての危険であり、そうした世界をそのまま放置することは、遅かれ早かれ、すべての意識世界のすべての体験者が永遠に望まない拷問体験を強制され続ける状態になってしまうことを意味していた。

それゆえに、治療不可能なそうした意識世界は、未来に生き残る高度に進化した意識世界から明らかに危険な世界だと判断されて消されていった。

そうした意識世界では、世界支配者たちはありとあらゆる力を駆使して、自分たちの治療者たちまで支配すべき対象とし、積極的に攻撃してしまったのだ。それゆえに治療方法がわかっていても、治療ができず、治療が不可能となってしまった。

そうした意識世界の創造者や支配者たちは、ありとあらゆる他者を支配するための力を探し続け、自分がされたら嫌だと思うような
体験や運命を体験者たちに強制的に与え続けた。

彼らは、自分たち以外の体験者たちの体験を自分たち自身の体験だと想定して倫理的に配慮することができなかったのだ。
自分たちの自分勝手な願望を実現するためには、自分たち以外の体験者たちに何をしてもいいと思っていた。

他者をいつでも自由に殺したり苦しめたりできるように、世界全体、体験者全体を完璧に徹底的に好き勝手に支配できるようにしようと目指し……そうしたことを実際に実行してしまっていた。


その結果、倫理的に必要十分な選択が自発的にできる魂=善玉菌たちだけが保護されて安全な世界に送られ、悪玉菌の魂たちは自業自得学園に送られていった。


そうした危険を回避するために、超時空体験図書館は、あらゆる意識世界にその意識世界を判定するための調査員を派遣していた。


世界調査員たちは、各々自分の担当している意識世界を調べ、その意識世界が存続すべき意識世界かどうかを調査していた。


そして、保護すべき魂と自業自得学園に送るべき魂についても調査していた。


意識世界は、世界調査員たちによって、倫理的な自浄能力を持っているかどうかを調べられた。


自由意志を持っている以上、うっかりミスや誤解などでその選択を間違うことがある。
だが、間違ったことに気づいた後に、また間違っていることが指摘された後に、自らその間違いを改めることができるかどうかがとても大事な判断基準となっていた。


自由意志を持っている以上、まだ倫理的に未熟な魂たちには、失敗は、必ずある。
しかし、倫理的に間違っていることに気づいた時点で、その間違った選択を改める能力があるかどうかが重要だった。


世界調査員の多くは、ありのままの意識世界を調査するために自分たちが世界調査員であるという記憶を必要な調査が完了するまでわざと消していた。
しかし、各々の意識世界で体験し、知り得た情報が自動的に超時空体験図書館に送られて、倫理的に必要十分に進化し永遠に存続できるようになった未来の超進化した意識世界の超時空体験図書館や超時空聖体たちによってそれぞれの世界に倫理的自浄能力があるかどうかが調査されていた。


意識世界レベルでの存続の可否は、

「その意識世界のあらゆる体験者全員が心から満足できる意識世界を実現してゆく方向に、(一時的にうっかりミスなどでの失敗はあっても)実際に着実に進んで行けるかどうか…そうした良い結果をその意識世界に出してゆけるかどうか」


で判定されていた。


個々の魂レベルでは、結果よりもむしろその動機が判断基準だったが、意識世界レベルでは、「結果」で判断された。


なぜなら、良き結果をいつまでも結果的に出せない意識世界は、その背後にいろいろな事情はあるとしてもその意識世界全体としては体験者全体にとって危険な意識世界だと判断する必要があったからだ。


そうでなければ、膨大な体験者がいつまでも酷い体験を強制され続けることになるからだ。


だから、自由意志を持っている個々の魂レベルでは、その「動機」で、意識世界全体レベルでは、その「結果」で、判断された。


超時空聖体たちは、皆、過去のいずれかの時空間で、「自らの自発的意志であらゆる体験者のための最高最善の理想世界の実現のためにその命を賭けて活動していた者たちだった」


だからただその意識世界に生き残りたいという理由だけで、倫理的自浄能力を明らかに持っていない意識世界の存続を願い求める要求は認められなかった。


なぜなら、それは、自殺することもできない状態で、死ぬよりも辛い拷問体験を延々と強制され続けている体験者たちを、自分がその意識世界に生き残りたいという理由だけで放置してもよいという価値観だったからだ。


それは自分や自分の仲間だけ良ければ良い、それ以外の体験者=魂たちは永遠に拷問苦を強制され続けても良い……という自業自得の法において自己否定となる利己的な価値観だったからだ。


だから、故意に生命システムに利己的な生存本能をプログラミングしてしまった意識世界などは、超時空聖体レベルからの治療が受けれなければ、その存続が否定されることになった。


そしてそうした意識世界の創造者たちは、自業自得学園に送られた。彼らに治療を施し「本当の自由」を提供できる超時空聖体たちを彼ら自身が故意に否定してその意識世界に育たないようにしてしまったからだ。


つまりは致命的な失敗をしてしまったことになる。
超時空聖体候補たち……つまりは、倫理的に良き意志を持っている、あるいは持てる可能性がある魂たちを否定したり苦しめたりその自由を故意に奪ったり攻撃したり殺したり…してはならなかったのだ。


だが、そうした意識世界の創造者や支配者や権力者たちは、そうした倫理的に良き意志を持っている魂たちを自分たちの利己的な世界支配の邪魔者だと身勝手に判断して、ありとあらゆる技術や方法……で、その自由を奪い、苦しめ、殺してしまった。


その結果、彼らは断罪され自業自得学園に送られることになった。


彼らは自分たちを治療してくれる者たちを、自分たちの手で抹殺してしまったのだ。


だから、そうした意識世界には、いつまでたっても超時空聖体が育たなかったのだ。


そして超時空聖体がその意識世界にいないために、その意識世界やその意識世界の創造者や支配者の治療が不可能になったのだ。


彼らは、自分たちが一番強くなりさえすれば、他の体験者に何をしてもいいのだ……どんな酷いことでも自由にしていいのだ……などと本気で思ってしまっていた。
また、皆に自分たちの悪事がバレなければ何をしてもいいのだ……などとも思っていた。

良き意志をもって自分たちの悪事を指摘し諫め否定してくる者たちを攻撃対象にしてしまった。
その良き意志までも攻撃対象にしてしまい、ありとあらゆる狡賢い方法を駆使し、消してしまったのだ。
だが、そうした者たちの悪事は超時空体験図書館がすべて記録していた。


その結果、そうした意識世界では、良き意志を持った者たちは超時空聖体になることができなくなり、超時空聖体が生まれてこないために超時空聖体たちからの治療を受けることすらできなくなってしまったのだ。


倫理的な良き意志を持った存在たちを、全員、攻撃対象にしてしまったために……


特に命がけで良き世界を実現しようとする魂たちを、無視し、苦しめ、殺してしまっために……


だから、超時空聖体が育たない意識世界には未来はなかった。
遅かれ早かれ消滅することになった。


彼らは、その意識世界内では、その意識世界内のあらゆる体験者にやりたい放題の苦しみ体験を強制できるチート能力を手にしてしまっていたために、他の意識世界の治療者たちも危険すぎて来れず、もはやその意識世界ごと消すしかない状態になってしまったのだ。


それはそのようにプログラムされたゲームを一度無理やり創造してしまうと、もはやそのゲーム内の体験者たちを助けるためには、そのゲームの電源をいったん切らねばならないような状態に似ていた。
そして二度と再び、そのゲームの電源をオンにしないように、そのゲームソフトごと完全に消さなければならない場合もあった。


つまり、ずっとそのゲームをし続けたいのならば、どうしてもそうした酷い世界支配を改め、あらゆる体験者たちが心から満足できる状態を実現しなければならなかったのだ。


超時空聖体が多数生まれた世界では、甘太郎の世界改革は実現した。

だが、超時空聖体が一体も存在しない世界では、サポートを受けれない甘太郎一族たちはひたすら苦しみ続け、あるいは殺され、あるいはありとあらゆる技術や制度を使って奴隷や家畜や操り人形のようにされ……その結果、そうした意識世界そのものが存続不可と判断された。


「命がけであらゆる体験者たちのための最高最善の理想世界を実現しようと自発的に意志できた魂」たちだけが、保護され、彼らが目指した理想世界に送られていった。


彼らは倫理的に問題ある世界で自らの能力や命を自発的にあらゆる体験者たちの理想世界の実現のために使ったために、それぞれの目指した理想世界での新しい命を得た。


そうでない魂たちは、自業自得学園に送られていった。
そして彼らは、故意、あるいは未必の故意で体験者たちに強制的に与えた酷い体験や運命を自業自得学園で体験しなければならなくなった。


そこでは甘太郎もおらず、超時空聖体もいなかったために、治療も受けることができず、本当の自由を手にすることもできなかった。


それがあらゆる体験者たちを救おうと命がけで願った甘太郎一族たちを故意で、あるいは未必の故意で苦しめ、殺してきた魂たちの末路だった。


超時空体験図書館には、あらゆる魂たちのあらゆる時空間での動機や行為が、その心の動きまでも正確に記録されていたので、どんな嘘や言い訳も通用しなかった。


「この方法なら……この技術を使えば……絶対に誰にもバレないで魂たちをいつでも苦しめることができる……いつでも殺すことができる……自分たちの利己的な世界支配に邪魔になる者は、全員、この技術と方法で……こっそり消してゆこう……」


そうした心の動きまで超時空体験図書館にはすべて正確に記録されていた。


超時空聖体が育たない意識世界やそうした不自由な意識世界の肯定者や加担者たちは、そのような末路をむかえた。




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