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甘太郎一族からのアドバイス
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まだあらゆる体験者を救いたいと願う良き意志を消されていなかった甘太郎一族たちは、せっせとアドバイスを考えはじめた。
超時空図書館住まいの甘太郎の世界改革が参考にされた。
そこには、
★あらゆる体験者に「本当の自由」を提供すること
=あらゆる体験者に自分の本能や欲望や気分や感情や価値観やその他一切……の内的体験状態の強制や束縛から完全に自由な状態を提供すること
★あらゆる体験者に「体験の自治権」を提供すること
=あらゆる体験者が自分自身の体験を自分の意志だけで自由に選び楽しみ続けれる状態、世界を提供すること
(倫理的なモラルを守る限り、自治権や独立権を提供することもこの体験の自治権の提供に含まれる)
★あらゆる体験者に「最大限の素晴らしい体験の選択肢」を提供すること
=他の体験者の体験の自治権を否定しない範囲で、この体験は良い、この体験は悪い……などとせずに、体験者たちに望まれる体験を最大限に提供できるようにし、さらに皆が自由に素晴らしい体験をさらに増やし創造し続けれる状態、世界を提供すること
★「あらゆる体験者にスタンドアロン状態でも必要十分に満足できる能力を提供すること」
=相互依存、他者依存しなければ必要十分に満足できない仕組みと諸行無常の法則から自動的に生じてしまう愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦……などの苦しみの発生を回避する目的で、あらゆる体験者に自分の意志だけで自分を必要十分に満足させれる能力を提供すること
などと記されていた。
「じゃあ、具体的にどうすれば不自由な世界でこれらの条件を満たせるようになるか、みんなで考えてみよう!」
甘太郎一族の一体が、他の甘太郎たちに呼びかける。
「まずは不自由な世界の経済システムを完全に改める必要があるね」と言う者がある。
「どういう風に改めるの?」女性タイプの甘太郎が質問する。
「そもそも経済システムの目的が倫理的にちゃんと設定されていないからダメなんだよ」
「じゃあ、どんな目的を設定すればいいの?」
「それはだね……当然、あらゆる体験者にとって最高最善の理想世界を実現するための経済システムにしなきゃならないに決まってるじゃないか」
いろいろな甘太郎たちが、口々にいろいろな意見を交わしあう。
たまに超時空聖体たちや超時空体験図書館が、議論が妙な方向に行かないように意見したりもしている。
「でも、あらゆる体験者にとっての最高最善の理想世界を実現するための経済システムって言っても、不自由な世界の支配者たちやその部下たちはわかんないんじゃないかしら?」
「知性は高いんだから、理解できるはずだよ」
「いや、理解できていても悪いことをしてしまう連中なんだから、誤解がないように徹底的に具体的に言ってやらないとそんな抽象的な言葉なんてその言葉の意味を勝手に捻じ曲げて解釈して、絶対おかしなことをしはじめるに決まってるよ」
「それもそうね、じゃあ徹底的に具体的にどうすればいいの?」
「それはだね……そうだなあ……そもそも経済の目的がお金儲けではダメなんだよ。また他の体験者を搾取したり、支配するため……みたいな目的でもダメなんだよ」
「それはまあ、そうでしょうけど……そんなあれはダメ、これもダメみたいなことを言っても具体的にどうすればいいのかわからないでしょう?」
「だからさあ、とにかくみんなが安全に気持ちよく楽しく暮らしてゆけるようにするための経済システムじゃなきゃいけないんだよ」
「具体的には?」
「だから、そうだなあ……みんながゆとりをもって気持ちよく完全に自給自足できるようにしてあげるといいんじゃないかな」
「あら、それなら目的としてわかりやすいかもしれないわね」
「だろ? 不自由な世界の人間族たちは、みんな生活のために仕方なくお仕事をしているけど、ゆとりをもって気持ちよく完全に誰もが自給自足できるようにできれば、仕方なく嫌々悪い支配者たちが命じる倫理的におかしなお仕事なんて誰もしなくてもよくなるんだから」
「それはそうね、でもそれなら、そのゆとりをもって気持ちよく完全自給自足できるようにするために必要な道具やアイテム群を開発しないといけないわね」
「開発っていっても、すでに必要な技術はほとんどあるんじゃないかな……だって、今あるみんなが生活のために使っているいろいろな大規模なアイテム群を個人用に小型化してしまえばいいだけなんだから。
自給自足するための土地だって誰も利用していない荒れ果てた土地が山ほどあるんだから。
ただ、いろんな変な法律とかを悪い支配者たちが身勝手に決めていて個人での自給自足がわざとできないようにされてしまっているだけなんじゃないかな?
不自由な世界に生まれた体験者たちに、その世界に生まれたというだけでその生得権としてゆとりをもって気持ちよく完全完全自給自足できる必要十分な土地や家やアイテム類を提供すればいいだけなんじゃないか?」
「それはいい考えかもしれないわねえ……
そもそも新しく子供を産む前に、そうした準備をしておけばいいわね。そのための経済システムに変えればいいってことかしら?」
「うん、不自由な世界の政治や経済システムの目指すべき目的を断固そう決めれば実現できるはずだよ」
「そうねえ、一部の支配欲を満たすことを最優先にしている支配者たちばかりが世界の富やお金を独占している状態は、そうした世界改革ができれば改まるかもしれないわねえ」
「そうなんだよねえ……じゃあ、その支配欲を満たすことを最優先にしている支配者たちを自業自得学園送りにしてもらおうか……」
「いきなりそれはちょっと残酷なんじゃない?」
「いや、当然、説得はするけど、説得してもどうしても反省して改めない悪い支配者は、教育的な意味で自業自得の体験をすることも必要なんじゃないかな」
「別にいいじゃない、支配者の地位から降りてもらって、皆と一緒に気持ちよく自給自足して楽しんでもらったら……」
「でもさあ……不自由な世界で拷問されたり殺されてしまった元甘太郎たちが……許さない……絶対許さない……と言い続けているんだよ……」
「そうねえ、悪いことや酷いことを確信犯でやりまくっても無罪放免となるという前例を作ると、ノーリスクならばと、他の魂たちも我も我もと悪いことや酷いことをしはじめちゃうかもしれないわねえ……」
「でしょ? 超時空聖体たちは、どう説得しても反省しない場合は、自業自得の教育体験も必要だと……そうした意見みたいなんだよ」
そんな対話の中、
「でも可哀そうでちゅ!」 まだかなり幼い甘太郎がそんなことを言う。
「あなたは、まだ生まれたばかりなんだから、酷い体験がどんなものだかも理解できていないでしょう? 実際に酷い目にあうとまた意見も変わるのよ」
超時空聖体の一体がそんなことを言う。
「じゃあ、その酷い体験を味わわせてくだちゃい!いろんな体験を試してみたいのでちゅ!」
かなり幼い甘太郎にそんなことを言われて、超時空聖体は苦笑している。
「馬鹿ねえ、この子は不自由な世界の肉体と呼ばれる拷問体験強制装置に入れられてしまったら大変なことになるのがわかってないんだから」
「だって望む体験は最大限に提供すること……って目指すべき目標っていうのに書いてありまちゅよ!」
「あー、わかりました、わかりましたよ。じゃあ、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ体験させてあげましょう。でも、拷問体験の程度は1000分の一くらいに薄めますからね」
「嫌だよ、嫌だよ、ちゃんとありのままの拷問体験がしてみたいんでちゅよ!」
「いけません、そんなことをすれば、ほら、あそこで許さない……絶対許さない……と呪いの声を上げ続けている可哀そうな元甘太郎ちゃんたちみたいになりますから」
「えー!酷いでちゅよ!」
そんな問答がなされていたが、その超時空聖体がその超時空的能力を使ってそのかなり幼い甘太郎に1000分の一にしたという不自由な世界の拷問体験を一分間だけ体験させてあげると、
「ビエーン!!!」と泣き叫びながら幼い甘太郎は、その拷問世界から戻ってきた。
「どうでしたか?楽しめましたか?満足しましたか?」
超時空聖体は幼い甘太郎に問う。
すると幼い甘太郎は、
「ひどいでちゅよ!こんな体験、めちゃくちゃでちゅよ! なんて残酷なことするんでちゅか!許せないでちゅ……絶対、許せないでちゅ……」
「でしょう? だから止めておきなさいって言ったのに……」
「これが1000分の一の拷問体験なんでちゅか?ひどすぎまちゅ!」
「いいえ、念のために100万分の一にしておきましたけど……」
「ひゃ、ひゃくぶんのいち……ダメでちゅ!そんな酷い拷問世界は存在させちゃダメでちゅ!ダメ絶対でちゅ!!!」
こうしてその幼い甘太郎は、拷問体験をわざと与えているという不自由な世界の支配者たちを無罪放免にして助けてあげようという意見を引っ込めてしまった。
「拷問体験なんて与えることは、絶対に許しまちぇん!」
拷問体験の強制行為を絶対許さない派がこうしたまた一体増えてしまった。
「だいたい、あんたも不自由な世界の支配者も、酷い拷問体験を味わってないから、そのままでいいとか、許すべきだとか…そんな無責任で甘いことが言えるのよ!」
拷問体験絶対許さない派の元甘太郎女史が、甘太郎たちの話し合いに割り込んできて、そんなことを言い放つ。
「でも彼らは病気みたいなものだと理解できないでしょうか?」
別の甘太郎がそんなことを言う。
「まあ、実際、病気なんだけど……病気なら病院に入る必要があるでしょう? でも奴らは絶対に病院に入ろうとしないからダメなのよ。病院のベットではなくて支配者の安楽椅子にずっと座っていたいって断固言い続けているわけよ。そんな反省もまったくしない奴らを許して野放しにしてたらあらゆる意識世界を内包しているこの大意識世界全体だってついには丸ごと危険になるくらいわかるでしょう?」
許さない派の元甘太郎女史がそんなことを言う。
拷問被害者たちにそう言われてしまうとへたに助けると、悪い支配者たちを助けたことで発生するであろう酷い未来の自業自得の責任まで全部背負うことになるので、とうとう許さない派の意見が通ってしまった。
「せめて反省して超時空図書館住まいの甘太郎様の世界改革を全面的に応援するようにでもなれば、あたしたちも何が何でも許さないという意見は引っ込めてもいいと思ってるんだけど、奴らはまったく反省してないし、甘太郎一族の世界改革の提案も無視して妨害までしているんだから、そんな状態で許せるわけないでしょう?
どうしても奴らを許すべきだって言うのなら、あたしたちが体験した拷問体験だけでも全部味わってからそうした主張をしないさよ!」
許さない派の甘太郎女史は、そんな感じでさらにダメ押しの追撃でまくしたてる。
「まあまあ、みなさん、いろいろな思いはあるでしょうけど、目指すべき目標は、とにかくあらゆる体験者にとっての最高最善の理想世界を実現することなんですから、そこを目指してお話しましょうね」
などと超時空聖体が話し合いの方向を目標実現に引き戻そうとする。
「だからあ……そのために奴らには自業自得の体験を味わってもらって反省してもらわないといけないんでしょう!
説得でなんとかしようとか言ってるのもいるけど、説得なんて今まであたしたちは何万回も、いいえ、もう数えきれないくらいしてきたんですからね!その結果、とんでもない拷問をされてとうとう殺されちゃったんですからね!」
拷問体験を味わったこともなく何とか説得すればいいんだと主張していた他の甘太郎たちは、そう言われると、しゅんとなってしまった。
「とにかくですね、超時空聖体様のアドバイスに従って、不自由な世界を自由な世界に改革する具体的な方法について皆で考えましょうよ!」
「だからあ……その具体的な方法ってのが不自由な世界のダメ支配者たち全員を自業自得学園に送ることなんだってば!」
「でも反省して私たちの世界改革に協力してくれたら許してもいいんでしょう?」許したい派がそんなことを言う。
「何を甘いことを言ってるのよ! 今まであたしたちがさんざん説得してもちっとも反省しないで逆にもっと酷い世界支配システムを実現化してしまっているのよ。無理に決まってるじゃないの!
あたしの旦那は、奴らの回避不可能な電磁波兵器で拷問されてとうとう殺されちゃったのよ!あたしの旦那の体験を追体験してからそうした甘いことを言えるなら言えばいいわよ。あたしは少し口先で反省して少し世界改革に協力するくらいじゃ、絶対許さないわ……全身全霊で命がけで本気で反省して全面的に協力するくらいじゃないと許さない、だって絶対許すべきじゃないもの!!!
少なくとも支配者の地位からは自発的に降りてもらわなきゃ、許さないわ!!!
超時空聖体様たちの奴隷に喜んでなるくらいじゃなきゃ許さないわ!!!」
「じゃあ不自由な世界の支配者たちが本気で全身全霊で反省して全面的にあたしたちの世界改革に協力すれば許してもいいわけよね」
「…………でも、そんな甘いことを言っていたら、絶対奴らはとんでもなく狡いことを考えて利己的で狡い策略とかを立ててそれを実行してくるわよ……
だって今までずっとそうした選択ばかりしてきたんだから……超時空体験図書館で真実を知ってあたしたちはその狡さや残酷さに卒倒してしまったんだから……あなたたちも、ちゃんと奴らの今までしてきたことを超時空体験図書館で確認しておくべきよ」
そんなことを言われた甘太郎たちは、それぞれ意識を飛ばして超時空体験図書館にある不自由な世界の支配者たちの支配行為の真実を検索して調べ始めた。
その結果……その場にいた許したい派の甘太郎たちの半数以上が精神的ダメージを受けて病院送りとなって入院してしまった。
「ほーら、だから言わんこっちゃない……」
絶対許さない派の甘太郎女史が勝ち誇ったようにそんなことを言う。
「あなたたちの気持ちは十分伝わりました……あなたも癒しの病院に入りなさい……」
超時空聖体の一体がキラリと涙を見せながらそう言って、その絶対許さない派の元甘太郎女史を優しく超時空聖体たちが運営する癒しの病院に運んでいった。
超時空聖体たちの運営する癒しの病院では、超時空聖体や老賢者たちの計らいで、ありとあらゆる望む体験が自由自在に楽しめるのだ。そして心から楽しみながら魂として倫理的にも健康体になってゆけるようにプログラムされていた……
そして別の超時空聖体が言う。
「さて、みなさん、今までの話し合いでもうかなりご理解できたかと思いますが、不自由な世界の世界改革は一筋縄ではゆきません。
不自由な世界の支配者たちの選択次第によっては最悪、不自由な世界ごと運営禁止、存続禁止になる可能性がございます。
ですから、確かに不自由な世界の世界改革は推進すべきことですが、最悪なケースに備えて、避難世界としての新意識世界の設計や創造の準備も同時に進めてください。
不自由な世界の存続の可否がどうなるかは、不自由な世界にいる体験者たち全体の意志に応じてまだどうなるかわかりませんから、どちらに転んでも後悔しないように……賢明に対処する準備をしてください。
そもそも甘太郎さんの世界改革に本気で協力してくれる魂が不自由な世界の体験者たちにほとんどいない場合には、不自由な世界は存続不可となる可能性がございます。
いろいろな思いがあるとは思いますが、備えあれば憂いなし、どちらの場合にも悔いのないように備えていってください」
「それって、最悪、不自由な世界ごと完全に消してしまうということなんですか?」
「はい。最悪そうなる可能性があります」
「じゃあ、不自由な世界の体験者たちはその場合、どうなるんですか?」
「それは、それぞれの体験者=魂たちの自由意志の選択に応じて、それぞれがその自由意志で肯定した世界に転生することになります」
「じゃあ、不自由な世界の残酷な支配者たちは、また別の同じような不自由な世界に転生して同じように残酷な世界支配を続けてしまうんじゃないんですか?」
「いいえ、そうはなりません。自業自得の世界に転生するということになるので、同じような世界ではあっても、その世界での被支配者として転生することになります」
「じゃあ、あらゆる体験者にとって最高最善の理想世界を目指していた者たちはどうなるんですか?」
「それは、それぞれの体験者の目指すあらゆる体験者にとっての最高最善の理想世界に転生することになります」
「それぞれの体験者が目指す……とは、みんな同じ理想世界に転生するわけではないのですか?」
「はい。それぞれがそれぞれの目指す理想世界に転生するという意味は、皆が同じ理想世界に転生するという意味ではありません。
中には他の体験者たちとラブラブ関係の世界が最高最善と思う体験者もいるでしょうし、中には誰もがスタンドアロンの唯我独尊状態で満足できる世界を最高最善の理想世界だと思う体験者もいるでしょうし、その他のタイプの理想世界もいろいろあるわけなので、それぞれの願う理想世界にそれぞれ転生することになります」
「それって安全な世界なんですか?」
「それはそれぞれの願う世界がどんな世界かによって安全かどうかも決まるのです」
「なんだかそれって危険な選択みたいで怖いんですけど……」
「ですから、こうして皆で皆にとっての最高最善の理想世界を一緒に考えてお勉強しているのですよ」
「なるほど……じゃあ、不自由な世界の支配者たちもこのお勉強会に参加させてあげるといいのではないでしょうか?」
「そうですね、そうできたらなんと素晴らしいことなんでしょう……ですが、残念ながら不自由な世界の支配者たちのほとんどはお誘いしてもこうしたお勉強会に真面目に参加しようとしません。
参加したとしても、自己中心的で利己的で残酷な世界支配ばかりをなんとしてでも実現しようということばかりしか考えていませんので、自業自得の体験でも与えないと、ちっともお勉強会にならないのです」
「そうなんだ~、超時空聖体様たちも大変ですね」
「ありがとう。そうやって他者に暖かい思いやりの心を持てるあなたたちが大意識世界全体をあらゆる体験者たちにとっての最高最善の楽園にするための唯一の希望なのですよ」
他の超時空聖体たちは、うんうんとその超時空聖体の言葉にうなづいた。
超時空図書館住まいの甘太郎の世界改革が参考にされた。
そこには、
★あらゆる体験者に「本当の自由」を提供すること
=あらゆる体験者に自分の本能や欲望や気分や感情や価値観やその他一切……の内的体験状態の強制や束縛から完全に自由な状態を提供すること
★あらゆる体験者に「体験の自治権」を提供すること
=あらゆる体験者が自分自身の体験を自分の意志だけで自由に選び楽しみ続けれる状態、世界を提供すること
(倫理的なモラルを守る限り、自治権や独立権を提供することもこの体験の自治権の提供に含まれる)
★あらゆる体験者に「最大限の素晴らしい体験の選択肢」を提供すること
=他の体験者の体験の自治権を否定しない範囲で、この体験は良い、この体験は悪い……などとせずに、体験者たちに望まれる体験を最大限に提供できるようにし、さらに皆が自由に素晴らしい体験をさらに増やし創造し続けれる状態、世界を提供すること
★「あらゆる体験者にスタンドアロン状態でも必要十分に満足できる能力を提供すること」
=相互依存、他者依存しなければ必要十分に満足できない仕組みと諸行無常の法則から自動的に生じてしまう愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦……などの苦しみの発生を回避する目的で、あらゆる体験者に自分の意志だけで自分を必要十分に満足させれる能力を提供すること
などと記されていた。
「じゃあ、具体的にどうすれば不自由な世界でこれらの条件を満たせるようになるか、みんなで考えてみよう!」
甘太郎一族の一体が、他の甘太郎たちに呼びかける。
「まずは不自由な世界の経済システムを完全に改める必要があるね」と言う者がある。
「どういう風に改めるの?」女性タイプの甘太郎が質問する。
「そもそも経済システムの目的が倫理的にちゃんと設定されていないからダメなんだよ」
「じゃあ、どんな目的を設定すればいいの?」
「それはだね……当然、あらゆる体験者にとって最高最善の理想世界を実現するための経済システムにしなきゃならないに決まってるじゃないか」
いろいろな甘太郎たちが、口々にいろいろな意見を交わしあう。
たまに超時空聖体たちや超時空体験図書館が、議論が妙な方向に行かないように意見したりもしている。
「でも、あらゆる体験者にとっての最高最善の理想世界を実現するための経済システムって言っても、不自由な世界の支配者たちやその部下たちはわかんないんじゃないかしら?」
「知性は高いんだから、理解できるはずだよ」
「いや、理解できていても悪いことをしてしまう連中なんだから、誤解がないように徹底的に具体的に言ってやらないとそんな抽象的な言葉なんてその言葉の意味を勝手に捻じ曲げて解釈して、絶対おかしなことをしはじめるに決まってるよ」
「それもそうね、じゃあ徹底的に具体的にどうすればいいの?」
「それはだね……そうだなあ……そもそも経済の目的がお金儲けではダメなんだよ。また他の体験者を搾取したり、支配するため……みたいな目的でもダメなんだよ」
「それはまあ、そうでしょうけど……そんなあれはダメ、これもダメみたいなことを言っても具体的にどうすればいいのかわからないでしょう?」
「だからさあ、とにかくみんなが安全に気持ちよく楽しく暮らしてゆけるようにするための経済システムじゃなきゃいけないんだよ」
「具体的には?」
「だから、そうだなあ……みんながゆとりをもって気持ちよく完全に自給自足できるようにしてあげるといいんじゃないかな」
「あら、それなら目的としてわかりやすいかもしれないわね」
「だろ? 不自由な世界の人間族たちは、みんな生活のために仕方なくお仕事をしているけど、ゆとりをもって気持ちよく完全に誰もが自給自足できるようにできれば、仕方なく嫌々悪い支配者たちが命じる倫理的におかしなお仕事なんて誰もしなくてもよくなるんだから」
「それはそうね、でもそれなら、そのゆとりをもって気持ちよく完全自給自足できるようにするために必要な道具やアイテム群を開発しないといけないわね」
「開発っていっても、すでに必要な技術はほとんどあるんじゃないかな……だって、今あるみんなが生活のために使っているいろいろな大規模なアイテム群を個人用に小型化してしまえばいいだけなんだから。
自給自足するための土地だって誰も利用していない荒れ果てた土地が山ほどあるんだから。
ただ、いろんな変な法律とかを悪い支配者たちが身勝手に決めていて個人での自給自足がわざとできないようにされてしまっているだけなんじゃないかな?
不自由な世界に生まれた体験者たちに、その世界に生まれたというだけでその生得権としてゆとりをもって気持ちよく完全完全自給自足できる必要十分な土地や家やアイテム類を提供すればいいだけなんじゃないか?」
「それはいい考えかもしれないわねえ……
そもそも新しく子供を産む前に、そうした準備をしておけばいいわね。そのための経済システムに変えればいいってことかしら?」
「うん、不自由な世界の政治や経済システムの目指すべき目的を断固そう決めれば実現できるはずだよ」
「そうねえ、一部の支配欲を満たすことを最優先にしている支配者たちばかりが世界の富やお金を独占している状態は、そうした世界改革ができれば改まるかもしれないわねえ」
「そうなんだよねえ……じゃあ、その支配欲を満たすことを最優先にしている支配者たちを自業自得学園送りにしてもらおうか……」
「いきなりそれはちょっと残酷なんじゃない?」
「いや、当然、説得はするけど、説得してもどうしても反省して改めない悪い支配者は、教育的な意味で自業自得の体験をすることも必要なんじゃないかな」
「別にいいじゃない、支配者の地位から降りてもらって、皆と一緒に気持ちよく自給自足して楽しんでもらったら……」
「でもさあ……不自由な世界で拷問されたり殺されてしまった元甘太郎たちが……許さない……絶対許さない……と言い続けているんだよ……」
「そうねえ、悪いことや酷いことを確信犯でやりまくっても無罪放免となるという前例を作ると、ノーリスクならばと、他の魂たちも我も我もと悪いことや酷いことをしはじめちゃうかもしれないわねえ……」
「でしょ? 超時空聖体たちは、どう説得しても反省しない場合は、自業自得の教育体験も必要だと……そうした意見みたいなんだよ」
そんな対話の中、
「でも可哀そうでちゅ!」 まだかなり幼い甘太郎がそんなことを言う。
「あなたは、まだ生まれたばかりなんだから、酷い体験がどんなものだかも理解できていないでしょう? 実際に酷い目にあうとまた意見も変わるのよ」
超時空聖体の一体がそんなことを言う。
「じゃあ、その酷い体験を味わわせてくだちゃい!いろんな体験を試してみたいのでちゅ!」
かなり幼い甘太郎にそんなことを言われて、超時空聖体は苦笑している。
「馬鹿ねえ、この子は不自由な世界の肉体と呼ばれる拷問体験強制装置に入れられてしまったら大変なことになるのがわかってないんだから」
「だって望む体験は最大限に提供すること……って目指すべき目標っていうのに書いてありまちゅよ!」
「あー、わかりました、わかりましたよ。じゃあ、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ体験させてあげましょう。でも、拷問体験の程度は1000分の一くらいに薄めますからね」
「嫌だよ、嫌だよ、ちゃんとありのままの拷問体験がしてみたいんでちゅよ!」
「いけません、そんなことをすれば、ほら、あそこで許さない……絶対許さない……と呪いの声を上げ続けている可哀そうな元甘太郎ちゃんたちみたいになりますから」
「えー!酷いでちゅよ!」
そんな問答がなされていたが、その超時空聖体がその超時空的能力を使ってそのかなり幼い甘太郎に1000分の一にしたという不自由な世界の拷問体験を一分間だけ体験させてあげると、
「ビエーン!!!」と泣き叫びながら幼い甘太郎は、その拷問世界から戻ってきた。
「どうでしたか?楽しめましたか?満足しましたか?」
超時空聖体は幼い甘太郎に問う。
すると幼い甘太郎は、
「ひどいでちゅよ!こんな体験、めちゃくちゃでちゅよ! なんて残酷なことするんでちゅか!許せないでちゅ……絶対、許せないでちゅ……」
「でしょう? だから止めておきなさいって言ったのに……」
「これが1000分の一の拷問体験なんでちゅか?ひどすぎまちゅ!」
「いいえ、念のために100万分の一にしておきましたけど……」
「ひゃ、ひゃくぶんのいち……ダメでちゅ!そんな酷い拷問世界は存在させちゃダメでちゅ!ダメ絶対でちゅ!!!」
こうしてその幼い甘太郎は、拷問体験をわざと与えているという不自由な世界の支配者たちを無罪放免にして助けてあげようという意見を引っ込めてしまった。
「拷問体験なんて与えることは、絶対に許しまちぇん!」
拷問体験の強制行為を絶対許さない派がこうしたまた一体増えてしまった。
「だいたい、あんたも不自由な世界の支配者も、酷い拷問体験を味わってないから、そのままでいいとか、許すべきだとか…そんな無責任で甘いことが言えるのよ!」
拷問体験絶対許さない派の元甘太郎女史が、甘太郎たちの話し合いに割り込んできて、そんなことを言い放つ。
「でも彼らは病気みたいなものだと理解できないでしょうか?」
別の甘太郎がそんなことを言う。
「まあ、実際、病気なんだけど……病気なら病院に入る必要があるでしょう? でも奴らは絶対に病院に入ろうとしないからダメなのよ。病院のベットではなくて支配者の安楽椅子にずっと座っていたいって断固言い続けているわけよ。そんな反省もまったくしない奴らを許して野放しにしてたらあらゆる意識世界を内包しているこの大意識世界全体だってついには丸ごと危険になるくらいわかるでしょう?」
許さない派の元甘太郎女史がそんなことを言う。
拷問被害者たちにそう言われてしまうとへたに助けると、悪い支配者たちを助けたことで発生するであろう酷い未来の自業自得の責任まで全部背負うことになるので、とうとう許さない派の意見が通ってしまった。
「せめて反省して超時空図書館住まいの甘太郎様の世界改革を全面的に応援するようにでもなれば、あたしたちも何が何でも許さないという意見は引っ込めてもいいと思ってるんだけど、奴らはまったく反省してないし、甘太郎一族の世界改革の提案も無視して妨害までしているんだから、そんな状態で許せるわけないでしょう?
どうしても奴らを許すべきだって言うのなら、あたしたちが体験した拷問体験だけでも全部味わってからそうした主張をしないさよ!」
許さない派の甘太郎女史は、そんな感じでさらにダメ押しの追撃でまくしたてる。
「まあまあ、みなさん、いろいろな思いはあるでしょうけど、目指すべき目標は、とにかくあらゆる体験者にとっての最高最善の理想世界を実現することなんですから、そこを目指してお話しましょうね」
などと超時空聖体が話し合いの方向を目標実現に引き戻そうとする。
「だからあ……そのために奴らには自業自得の体験を味わってもらって反省してもらわないといけないんでしょう!
説得でなんとかしようとか言ってるのもいるけど、説得なんて今まであたしたちは何万回も、いいえ、もう数えきれないくらいしてきたんですからね!その結果、とんでもない拷問をされてとうとう殺されちゃったんですからね!」
拷問体験を味わったこともなく何とか説得すればいいんだと主張していた他の甘太郎たちは、そう言われると、しゅんとなってしまった。
「とにかくですね、超時空聖体様のアドバイスに従って、不自由な世界を自由な世界に改革する具体的な方法について皆で考えましょうよ!」
「だからあ……その具体的な方法ってのが不自由な世界のダメ支配者たち全員を自業自得学園に送ることなんだってば!」
「でも反省して私たちの世界改革に協力してくれたら許してもいいんでしょう?」許したい派がそんなことを言う。
「何を甘いことを言ってるのよ! 今まであたしたちがさんざん説得してもちっとも反省しないで逆にもっと酷い世界支配システムを実現化してしまっているのよ。無理に決まってるじゃないの!
あたしの旦那は、奴らの回避不可能な電磁波兵器で拷問されてとうとう殺されちゃったのよ!あたしの旦那の体験を追体験してからそうした甘いことを言えるなら言えばいいわよ。あたしは少し口先で反省して少し世界改革に協力するくらいじゃ、絶対許さないわ……全身全霊で命がけで本気で反省して全面的に協力するくらいじゃないと許さない、だって絶対許すべきじゃないもの!!!
少なくとも支配者の地位からは自発的に降りてもらわなきゃ、許さないわ!!!
超時空聖体様たちの奴隷に喜んでなるくらいじゃなきゃ許さないわ!!!」
「じゃあ不自由な世界の支配者たちが本気で全身全霊で反省して全面的にあたしたちの世界改革に協力すれば許してもいいわけよね」
「…………でも、そんな甘いことを言っていたら、絶対奴らはとんでもなく狡いことを考えて利己的で狡い策略とかを立ててそれを実行してくるわよ……
だって今までずっとそうした選択ばかりしてきたんだから……超時空体験図書館で真実を知ってあたしたちはその狡さや残酷さに卒倒してしまったんだから……あなたたちも、ちゃんと奴らの今までしてきたことを超時空体験図書館で確認しておくべきよ」
そんなことを言われた甘太郎たちは、それぞれ意識を飛ばして超時空体験図書館にある不自由な世界の支配者たちの支配行為の真実を検索して調べ始めた。
その結果……その場にいた許したい派の甘太郎たちの半数以上が精神的ダメージを受けて病院送りとなって入院してしまった。
「ほーら、だから言わんこっちゃない……」
絶対許さない派の甘太郎女史が勝ち誇ったようにそんなことを言う。
「あなたたちの気持ちは十分伝わりました……あなたも癒しの病院に入りなさい……」
超時空聖体の一体がキラリと涙を見せながらそう言って、その絶対許さない派の元甘太郎女史を優しく超時空聖体たちが運営する癒しの病院に運んでいった。
超時空聖体たちの運営する癒しの病院では、超時空聖体や老賢者たちの計らいで、ありとあらゆる望む体験が自由自在に楽しめるのだ。そして心から楽しみながら魂として倫理的にも健康体になってゆけるようにプログラムされていた……
そして別の超時空聖体が言う。
「さて、みなさん、今までの話し合いでもうかなりご理解できたかと思いますが、不自由な世界の世界改革は一筋縄ではゆきません。
不自由な世界の支配者たちの選択次第によっては最悪、不自由な世界ごと運営禁止、存続禁止になる可能性がございます。
ですから、確かに不自由な世界の世界改革は推進すべきことですが、最悪なケースに備えて、避難世界としての新意識世界の設計や創造の準備も同時に進めてください。
不自由な世界の存続の可否がどうなるかは、不自由な世界にいる体験者たち全体の意志に応じてまだどうなるかわかりませんから、どちらに転んでも後悔しないように……賢明に対処する準備をしてください。
そもそも甘太郎さんの世界改革に本気で協力してくれる魂が不自由な世界の体験者たちにほとんどいない場合には、不自由な世界は存続不可となる可能性がございます。
いろいろな思いがあるとは思いますが、備えあれば憂いなし、どちらの場合にも悔いのないように備えていってください」
「それって、最悪、不自由な世界ごと完全に消してしまうということなんですか?」
「はい。最悪そうなる可能性があります」
「じゃあ、不自由な世界の体験者たちはその場合、どうなるんですか?」
「それは、それぞれの体験者=魂たちの自由意志の選択に応じて、それぞれがその自由意志で肯定した世界に転生することになります」
「じゃあ、不自由な世界の残酷な支配者たちは、また別の同じような不自由な世界に転生して同じように残酷な世界支配を続けてしまうんじゃないんですか?」
「いいえ、そうはなりません。自業自得の世界に転生するということになるので、同じような世界ではあっても、その世界での被支配者として転生することになります」
「じゃあ、あらゆる体験者にとって最高最善の理想世界を目指していた者たちはどうなるんですか?」
「それは、それぞれの体験者の目指すあらゆる体験者にとっての最高最善の理想世界に転生することになります」
「それぞれの体験者が目指す……とは、みんな同じ理想世界に転生するわけではないのですか?」
「はい。それぞれがそれぞれの目指す理想世界に転生するという意味は、皆が同じ理想世界に転生するという意味ではありません。
中には他の体験者たちとラブラブ関係の世界が最高最善と思う体験者もいるでしょうし、中には誰もがスタンドアロンの唯我独尊状態で満足できる世界を最高最善の理想世界だと思う体験者もいるでしょうし、その他のタイプの理想世界もいろいろあるわけなので、それぞれの願う理想世界にそれぞれ転生することになります」
「それって安全な世界なんですか?」
「それはそれぞれの願う世界がどんな世界かによって安全かどうかも決まるのです」
「なんだかそれって危険な選択みたいで怖いんですけど……」
「ですから、こうして皆で皆にとっての最高最善の理想世界を一緒に考えてお勉強しているのですよ」
「なるほど……じゃあ、不自由な世界の支配者たちもこのお勉強会に参加させてあげるといいのではないでしょうか?」
「そうですね、そうできたらなんと素晴らしいことなんでしょう……ですが、残念ながら不自由な世界の支配者たちのほとんどはお誘いしてもこうしたお勉強会に真面目に参加しようとしません。
参加したとしても、自己中心的で利己的で残酷な世界支配ばかりをなんとしてでも実現しようということばかりしか考えていませんので、自業自得の体験でも与えないと、ちっともお勉強会にならないのです」
「そうなんだ~、超時空聖体様たちも大変ですね」
「ありがとう。そうやって他者に暖かい思いやりの心を持てるあなたたちが大意識世界全体をあらゆる体験者たちにとっての最高最善の楽園にするための唯一の希望なのですよ」
他の超時空聖体たちは、うんうんとその超時空聖体の言葉にうなづいた。
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