理想世界の創り方

無限キャラ

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超時空体様によるアックンの強制治療

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「ピーポー!ピーポー!」


超時空聖体様が口笛で聖なるサイレンを鳴らす感じでやってきた。


そしてテレパシーで伝える。


「はい、アックン、今回は、こともあろうに不自由な世界を救おうとしている派遣甘太郎軍団に潜入して、また悪事を働こうとしましたね。

本来は、また自業自得学園送りにするところですが、超時空図体験書館の甘太郎さんのたっての希望で不自由な世界に新世界を広報するお仕事をしてもらうことをもって恩赦してあげて……というお話でしたが、聞けば、悪魔の本能をどうしても捨てる気がなく、お仕事に支障が生じているとの連絡を受けましたので、今回は、慈悲の心をもって治療して差し上げます。覚悟は良いですか?アックン」


アックンは、必死で逃げようとしていたが、また身動きができなくなり、固まっている。


「大丈夫ですよ。痛くもかゆくもありませんから。心の病を治すだけですからね。自業自得学園に再入学するよりも、はるかに苦しまないで済むわけですから、大サービスです。それに、いったん悪魔族の本能から自由になっても、また意識がまともになったら、自由にいろいろな種族の本能を選べるようにしてあげますから、心配はいりませんよ」

などと言いながら、超時空聖体の手でアックンをさらりと撫でる。

すると、固まっていたアックンの瞳が急につぶらな感じになり、ぽろぽろと大粒の涙がこぼれ出して来た。

「今、体験しているのが人間族の五才の女の子の心の体験ですよ。わかりますか?以前、あなた、この女の子に意地悪したでしょう?

まあ、そんなに泣かれると、悪魔族とはいえ可哀そうだから、次の体験に行きましょう。

はい。これが大昔に悟りを開いた修行者たちの体験ですよ。悪魔族の体験と比べてどうですか?」


アックンは、恍惚となり半眼となり沈黙している。


「諸法無我……諸行無常……我は宇宙なり世界なり……」


アックンはそんなことをつぶやきはじめる。


「では、次、どんどん行ってみましょう! 次は、これ、ワンちゃんの体験ですよ。心優しい飼い主に飼われていたわんちゃんがどんな体験をしていたのか、体験してみましょうね」


アックンは、体ごと超時空聖体様に飛びついてじゃれはじめる。


「わんわんわん!!!」とうとうお腹を上にして超時空聖体様にかまってほしそうにする。



「どうですか? ワンちゃんとしての本能を持っての喜びの体験ができましたか?」


姿かたちが悪魔族のままなのは、ちょっとどうかと思いますから、姿かたちもちゃんと変えてあげましょうね。
そう言ってまた超時空の手をさらりと振る……

とうとう、アックンは、柴犬の姿になってしまった。


「どうですか? 次は何に変身したいですか?」


「わんわんわん!!!」


「そうでしょう、そうでしょう。一度、ワンちゃんになってしまうと知性などもワンちゃんレベルになりますから、もう自分が何に変身していいかもわからなくなってしまいましたよね」


「わんわんわん!!! クウ~~~ン!」


「大丈夫ですよ。これは罰ではありませんからね。あくまで治療ですから。ちゃんと判断能力がある状態に戻してあげますから、安心してくださいね」


「わん!」


「だめですよ。いつまでもワンちゃんのままで飼われていたい……とか言っても……残念ですけど次行きますね」


「クウ~~~ン!」


その後、アックンは、ありとあらゆる種族のありとあらゆる体験や本能を超時空世界でメドレーで体験することになった。それは、不自由な世界時間ではほんの数分だった。


そして固まっていたアックンが動き始める。


「……………お、俺は…………」


「大丈夫ですよ。アックンの悪魔族としての記憶はちゃんと保存していて再生できていますからね。悪魔族の本能も元のままちゃんと戻しておきましたから。


でも、どうですか? 以前と何かが違うと感じませんか?」


「お、俺は………悪魔族なんかじゃない! 何で俺を悪魔族扱いするんだ! なんなんだ、この邪悪な欲望は!こんなのは俺じゃない!!!」


「あらあら、ちょっとやりすぎちゃいましたか……大丈夫です、心配ありません。いいですか、アックン、あなたは自由に自分が何者であるかを選べるようになったんですよ。ですから、悪魔族になりたくなければ、ならないのも自由なんですよ。悪魔族であることを止めますか?」


「俺は、俺は、ありとあらゆる不自由な世界の魔王たちを倒して超時空聖体になって、あらゆる体験者を救える新世界を創造するんだ! 俺は、超時空聖体になる!」


「あらまあ、そうですか……でも、その前に自らの中の悪の本能に打ち勝ち、目の前にあるこの不自由な世界の悪魔族たちを倒してもらわないと……ただ倒すだけでなく仲間にして体験選択自由自在の楽園新世界を創造してください」


「わかった!よし、女神よ、見事成し遂げてみせようぞ!」


その光景をはたから見ていた派遣甘太郎軍団は、ポカーンと、あっけにとられていた。


「あら、あなたたち、そんな目で見ないで頂戴。ちょっとお仕事してもらうために調整しただけですからね。お仕事が終われば、あらゆる種族に自由自在に変身できる意識が自動的に獲得できるようにしておきました。まあ、お仕事をちゃんと全うしたらのお話ですけど……」


「あの~、超時空聖体様……そんなこといつもやってるんですか?」


派遣甘太郎軍団の一体がおそるおそる質問する。


「あら、そんな心配そうにして……この治療はアックン用に特化した治療ですから、あなたたちに同じようなことはしませんよ。安心してくださいね。


ちなみに超時空甘太郎ちゃんの新世界では、誰もが自分の本能や欲望や気分や感情や性格や心や感受性や種族や性別や……が自由自在に選べるようになりますよ。

そして望むシナリオやドラマの主人公でもヒロインでも脇役でも傍観者でも、自由自在に体験できるようになるのです。

今回は、アックンの治療のために強制力を行使しましたけども、甘太郎ちゃんの新世界では、一切強制はありません。

ただ、その新世界の楽しみ方に慣れるまでは、私たち超時空聖体やスピアちゃんたちや甘太郎ちゃんの分身体のガイドが付きますから、安心してくださいね。


というか、こうした不自由な世界であっても、みんながその気になれば、そうした体験選択自由自在の楽園世界に似た世界にすることができるのですよ。


やる気があればですけどね」


超時空聖体様は、そんなことを言って去っていった。
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