スリーサムトーキング

みつきりほ

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第2回「まだ始まったばかり」

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とある大学に在学している3人、翔太・隼人・太一は「ラジオサークル」というサークルを作り(ほぼ太一が勝手に作った)、それから2日たった。今日受ける授業が終わった3人は、ラジオサークルの拠点となる教室に集まっていた。

「じゃあ、サークル始めるか。」

3人が教室に着き、荷物を机の上におろしてる時に太一はそう言った。

「始めると言っても、今から何するんだよ。」

翔太はそう言った。

「え?ラジオとるんじゃないの?」

隼人はそう言った。

「とるにしても、どうやってとるとかあるだろ?それに、太一が作家するって言ったんだから、台本書き終わってないととれないし。」

翔太がそう言ったのを聞いて、隼人は

「あー確かに!」

と言った。

「いやー、2人ともその前に報告しないといけないことがありましてですね。」

太一は目を泳がせながらそう言った。

「何?すっごく嫌な予感するんだけど。」

翔太はそう言った。

「昨日学生課の人に呼ばれたから何かなーと思って学生課に行ったら、学生課の人に『サークルのことなんだけど、主将する人と副主将する人と会計する人決めて、この紙提出してくれないかな?』と言わると同時に、この紙渡されまして…。」

太一はそう言いながら、ファイルから紙を取り出した。その紙には、主将・副主将・会計をする人の学籍番号・学部・学科・学年・組・名前を書く欄があった。

「つまり、これを決めなきゃいけないってことね。」

翔太はそう言った。

「うん。でも、みんなこれやりたくないでしょ?」

太一がそう言うと、翔太と隼人は口を揃えて

「「うん。」」

と言った。

「だよね…。」
「ていうか、お前が主将やれよ。サークル作るって決めたのお前だろ。」

翔太がそう言うと、太一は

「そういうの僕向いてないと思うんだよねー。めんどくさいし。」

と言った。

「やっぱり、こういうのは翔太が合ってるんじゃない?」

隼人はそう言った。

「いいね!」

太一はそう言った。

「何が『いいね!』だよ。俺嫌だよ。そもそも、このサークルもやりたくてやってるわけじゃないし。」

翔太はそう言った。

「えええーっ!?そうなの!?」

隼人は驚いて、そう大声で言った。

「ずっと言ってるだろ、嫌だって。」
「てっきり、嫌だったけど楽しみになってきてるのかと。」
「なんでだよ。嫌だよ。」
「えー、絶対楽しいよ。」
「なんでお前はそんなに楽しみなの…?」

翔太と隼人がそう話してる間、太一が何か紙に書き、

「よし、これでOK!」

と言った。

「は?何が?」

翔太はそう言った。

「これで、主将は決まりだね。」

太一はそう言って、2人に紙を見せた。主将の名前欄に『古賀翔太』とペンで書かれていた。

「おい!お前、これペンで書いてるから消せねえじゃねーか!」

翔太はそう言った。

「わー、おめでとう!翔太。」

隼人はそう言った。

「最悪だよ!」

翔太は隼人に向かってそう言った。

「まあまあ。」

と言う太一に対して、翔太は

「お前…!絶対許さない。」

と言った。

「よく考えてみてよ翔太くん。多分、このまま話してても、結局翔太くんが主将になってたと思うよ。」

太一はそう言った。

「…まあ、なんとなくそんな気もするけど!」
「はい、諦めて主将の残りの欄のところ書いて。」

太一はそう言って、翔太にペンを渡した。

「で次は副主将なんだけど、隼人やりたくないよね?」

太一はそう言った。

「うん。無理だと思う。」 

隼人はそう言った。

「だよね。だからさ、ここはジャンケンで決めよう。」
「え、主将もジャンケンでよかったじゃん!」

太一の言葉を聞いて、翔太はそう言った。

「主将はしっかりしてる人じゃないと。この中で1番しっかりしてるの翔太だし、やっぱり主将は翔太だよ。」

太一はそう言った。

「納得できないんだけど。」

翔太はそう言った。
そうして、太一と隼人はジャンケンをし太一がパー、隼人がグーを出して隼人が副主将になったのだった。

「あー副主将か…。」

隼人は紙にペンで名前などを書きながらそう呟いた。

「ということは、太一が会計ってことか。いいのか?会計きっと大変だぞ。」

翔太はニヤニヤしながらそう言った。太一は嫌な顔することなく、

「あー大丈夫。会計は僕やらないから。」

と言った。

「は?どういうこと?」

翔太がそう言ったのと同時に、教室のドアが勢いよく開いた。

「依藤太一!!」

ドアを開けて入ってきたポニーテールの女性は大声でそう言った。

「あ、ちょうどいいところに来てくれた。」
「何が『ちょうどいいところに』よ!何なの!急にここに呼び出して!」
「メールに書いた通りだよ。来てくれたってことは、ラジオサークルに入って会計してくれるってことかな?」
「違うに決まってるでしょ!断りに来たの!断りに!!」
「あ、あのー。太一、どちら様ですか?」

太一と女性が話してるところに、翔太はそう言った。

「ああ、ごめん。この人は…」
「急に入り込んで大声出しちゃってごめんなさい。私は経済学部1年の徳富とくとみ光希みつきと言います。よろしくお願いします。」

光希は、太一が言おうとしたことを遮ってそう言って、お辞儀をした。

「徳富、2人とも同級生だよ。」

太一は光希にそう言った。

「え、そうなの?」
「はい。俺は文学部1年の古賀翔太です。で、こいつは同じ文学部1年の福元隼人。」

翔太は光希に隼人が誰かわかるように、隼人の方に手を向けて、そう言った。

「あ、えっと、よろしくお願いします。」

隼人はそう言った。

「よろしくね。」
「てことで徳富、これから会計よろしくね。」

太一はそう言って、ペンで何か紙に書き始めた。

「ちょっと!言ったでしょ。断りに来たって。」
「太一、それ、何書いてるんだ?」

翔太は嫌な予感がして、そう言った。

「え?何って、徳富の名前に決まってるでしょ?」

太一はそう言って、他の3人に見えるように紙の会計の欄に書いた「徳富光希」という字を見せた。

「何やってるのよ!」

光希はそう言った。

「徳富サークル入ってなかったよね?なら大丈夫だよ。」
「何が大丈夫よ!」
「わかります、その気持ち。俺もこんな感じでここにいるので。」

翔太は光希にそう言った。

「本当こういうとこあるのよね、依藤は。…わかった、このサークルの会計するわ。何度無理って言ったって、依藤はどんな手を使っても会計にしようとするだろうし。」

光希は諦めてそう言った。

「徳富は別にたまにでいいからな、来るの。じゃないと、隼人くんがラジオ収録中喋れなくなるだろうし。」

太一はそう言った。

「え、私に何かあるの?」
「あー、隼人は人見知りでして。多分今緊張してるんだと思います。」
「そう。それで喋れず、翔太くんだけ喋ってるという状況にならないようにさ。」
「なるほどね。」

光希はそう言った。

「え!あの、別に気を遣ってもらわなくても…!僕が人見知り克服すればいい話なので…。」

隼人はそう言った。

「いいのよ、そんなに遠慮しなくて。そもそも、毎回行きたいと思ってなかったから福元君がそう言う必要はないわ。あ、私たち同級生なんでしょ?福元君も古賀君もタメ口でいいよ。」

光希はそう言った。隼人は頷き、翔太は

「うん、わかった。よろしく。」

と言った。

「さて、それじゃあこれから僕らで『ラジオサークル』やってこー!」

太一はそう言った。

「あ、太一質問なんだけどラジオってどうやってとるの?」
「…考えてなかった。」
「「は!?」」

翔太と光希にそう言われ、太一は笑った。

「「笑い事じゃないわ!」」

…ラジオサークルはなかなか進まなそうだ。


第2回終わり。次回の更新をお楽しみに!
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