26 / 28
3章異世界鎌倉幕府編
第2回 転生者戦略会議
しおりを挟む
第2回 転生者戦略会議
ナノハは続けます。
「江戸幕府ほど鎌倉幕府は圧倒的じゃない。有力御家人に団結されて、
内乱は避けたい。それは魔王に利するだけ。人類で団結して防衛しないとダメ」
フリーダが続けます。
「私たちが目指すのは、武力による制圧じゃない。
経済とインフラによる明治政府型の中央集権化よ。刀を抜かずに、
彼らの特権を無価値なものに変えるのよ」
亜智が当然の疑問を口にした。
「そんなうまい手があるの?」
フリーダは宰相を呼びます。
「先手必勝。宰相、王権で全諸侯へ召集をかけて。
名目は『新体制の披露』。欠席は王権への挑戦と見なすと付け加えて」
宰相は恐る恐る答えた。
「……左様ですか。しかし、反発する者や、力比べを挑む者も出ましょう」
フリーダは伊織を見た。
「伊織、あなたの出番よ」
伊織は渋い顔をします。
「そんな理由で、私に斬れというのか?」
フリーダは首を振ります。
「いいえ、逆よ。親善の演武としての御前試合を行うの」
伊織はよくわからない、という顔をした。
「御前試合はしたことがない。いつも通りの試合なら行う。
互いに敬意を払い、正々堂々、礼に始まり、礼に終わる。それでいいなら」
フリーダは満足そうな表情をします。
諸侯の筆頭騎士を正面から、実力でも精神性でも敗北させたのだから。
ナノハが言います。
「伊織が『個』の武力を見せた次は、集団の『武』を見せつける。
私のチート、ディープブルーで」
ナノハが地図の前に座ると、ホログラムでチェスの駒が浮かびあがる。
「青は味方、赤は敵で表示される。誰かしらは手勢を連れてくるでしょ?
そうしたら、見えてますってよってなるの」
アルベルトが言います。
「それって、ゲームなら『神の視点』じゃん」
ナノハが冷徹に言います。
「私たちに協力するなら、ディープブルーの情報を提供したり、増援を送るよ」
フリーダがオラクルの方を見ます。
「武力の次はオラクル、あなたのチートの出番よ」
オラクルが驚きます。
「私のチートはランダムにニュースを受信するだけよ?」
フリーダが愉快そうに言います。
「この時代の情報伝達速度を考えたら、予言に見えるでしょ?
ニュースなら外れない。あなたの
(左右の色が違う)オッドアイも神秘的だし大丈夫よ」
フリーダが次はレギーナの方を見ます。
「神秘性を見せたら、リラックスしてもらいましょう。
懇親会名目で宴を開く。その会場の同調圧力を楽しそうに操作して」
レギーナがいたずらっぽく笑います。
「いいこと思いついた。王様の態度、
今もマジでムカついてんの。ちょっと正門デコってくるわ」
後のギャルゲートの誕生である。
フリーダが場をまとめる。
「最後は私が個別交渉にして諸侯連合は組ませない。
反対する意味がない提案をして、喜んでサインをして帰ってもらいましょう。
伊織は同席してくれるだけでいいわ」
そう、物理的な抵抗は無意味。
亜智が当然の疑問を口にした。
「サインさせるって、どうやって?」
フリーダが資料を提示する。
「鹿鳴館プロジェクトで先進性を示し、未来の権利書にサインをさせる。
まずは鹿鳴館プロジェクトの説明から。
スカイラウンジは王都の見張り塔にカウンターウェイト式エレベータを作る。
そこに豪華な社交場を作るの。
パサージュ・クヴェールは、王都のメインストリートに、ガラス張りのアーケードを作る。
見たこともない、雨に濡れない高級商店街。
未来の利権は、水力を利用した工業都市の建築を作り、そこに国営工廠を作る。
高低差を利用した運河輸送網、アクアラインで輸送。
物資を集積する巨大倉庫も作る。
国営農業会社も作る。これらの権利書にサインさせるの」
ナノハは続けます。
「江戸幕府ほど鎌倉幕府は圧倒的じゃない。有力御家人に団結されて、
内乱は避けたい。それは魔王に利するだけ。人類で団結して防衛しないとダメ」
フリーダが続けます。
「私たちが目指すのは、武力による制圧じゃない。
経済とインフラによる明治政府型の中央集権化よ。刀を抜かずに、
彼らの特権を無価値なものに変えるのよ」
亜智が当然の疑問を口にした。
「そんなうまい手があるの?」
フリーダは宰相を呼びます。
「先手必勝。宰相、王権で全諸侯へ召集をかけて。
名目は『新体制の披露』。欠席は王権への挑戦と見なすと付け加えて」
宰相は恐る恐る答えた。
「……左様ですか。しかし、反発する者や、力比べを挑む者も出ましょう」
フリーダは伊織を見た。
「伊織、あなたの出番よ」
伊織は渋い顔をします。
「そんな理由で、私に斬れというのか?」
フリーダは首を振ります。
「いいえ、逆よ。親善の演武としての御前試合を行うの」
伊織はよくわからない、という顔をした。
「御前試合はしたことがない。いつも通りの試合なら行う。
互いに敬意を払い、正々堂々、礼に始まり、礼に終わる。それでいいなら」
フリーダは満足そうな表情をします。
諸侯の筆頭騎士を正面から、実力でも精神性でも敗北させたのだから。
ナノハが言います。
「伊織が『個』の武力を見せた次は、集団の『武』を見せつける。
私のチート、ディープブルーで」
ナノハが地図の前に座ると、ホログラムでチェスの駒が浮かびあがる。
「青は味方、赤は敵で表示される。誰かしらは手勢を連れてくるでしょ?
そうしたら、見えてますってよってなるの」
アルベルトが言います。
「それって、ゲームなら『神の視点』じゃん」
ナノハが冷徹に言います。
「私たちに協力するなら、ディープブルーの情報を提供したり、増援を送るよ」
フリーダがオラクルの方を見ます。
「武力の次はオラクル、あなたのチートの出番よ」
オラクルが驚きます。
「私のチートはランダムにニュースを受信するだけよ?」
フリーダが愉快そうに言います。
「この時代の情報伝達速度を考えたら、予言に見えるでしょ?
ニュースなら外れない。あなたの
(左右の色が違う)オッドアイも神秘的だし大丈夫よ」
フリーダが次はレギーナの方を見ます。
「神秘性を見せたら、リラックスしてもらいましょう。
懇親会名目で宴を開く。その会場の同調圧力を楽しそうに操作して」
レギーナがいたずらっぽく笑います。
「いいこと思いついた。王様の態度、
今もマジでムカついてんの。ちょっと正門デコってくるわ」
後のギャルゲートの誕生である。
フリーダが場をまとめる。
「最後は私が個別交渉にして諸侯連合は組ませない。
反対する意味がない提案をして、喜んでサインをして帰ってもらいましょう。
伊織は同席してくれるだけでいいわ」
そう、物理的な抵抗は無意味。
亜智が当然の疑問を口にした。
「サインさせるって、どうやって?」
フリーダが資料を提示する。
「鹿鳴館プロジェクトで先進性を示し、未来の権利書にサインをさせる。
まずは鹿鳴館プロジェクトの説明から。
スカイラウンジは王都の見張り塔にカウンターウェイト式エレベータを作る。
そこに豪華な社交場を作るの。
パサージュ・クヴェールは、王都のメインストリートに、ガラス張りのアーケードを作る。
見たこともない、雨に濡れない高級商店街。
未来の利権は、水力を利用した工業都市の建築を作り、そこに国営工廠を作る。
高低差を利用した運河輸送網、アクアラインで輸送。
物資を集積する巨大倉庫も作る。
国営農業会社も作る。これらの権利書にサインさせるの」
0
あなたにおすすめの小説
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
國樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
追放令嬢と【神の農地】スキル持ちの俺、辺境の痩せ地を世界一の穀倉地帯に変えたら、いつの間にか建国してました。
黒崎隼人
ファンタジー
日本の農学研究者だった俺は、過労死の末、剣と魔法の異世界へ転生した。貧しい農家の三男アキトとして目覚めた俺には、前世の知識と、触れた土地を瞬時に世界一肥沃にするチートスキル【神の農地】が与えられていた!
「この力があれば、家族を、この村を救える!」
俺が奇跡の作物を育て始めた矢先、村に一人の少女がやってくる。彼女は王太子に婚約破棄され、「悪役令嬢」の汚名を着せられて追放された公爵令嬢セレスティーナ。全てを失い、絶望の淵に立つ彼女だったが、その瞳にはまだ気高い光が宿っていた。
「俺が、この土地を生まれ変わらせてみせます。あなたと共に」
孤独な元・悪役令嬢と、最強スキルを持つ転生農民。
二人の出会いが、辺境の痩せた土地を黄金の穀倉地帯へと変え、やがて一つの国を産み落とす奇跡の物語。
優しくて壮大な、逆転建国ファンタジー、ここに開幕!
【完結】婚約者?勘違いも程々にして下さいませ
リリス
恋愛
公爵令嬢ヤスミーンには侯爵家三男のエグモントと言う婚約者がいた。
先日不慮の事故によりヤスミーンの両親が他界し女公爵として相続を前にエグモントと結婚式を三ヶ月後に控え前倒しで共に住む事となる。
エグモントが公爵家へ引越しした当日何故か彼の隣で、彼の腕に絡みつく様に引っ付いている女が一匹?
「僕の幼馴染で従妹なんだ。身体も弱くて余り外にも出られないんだ。今度僕が公爵になるって言えばね、是が非とも住んでいる所を見てみたいって言うから連れてきたんだよ。いいよねヤスミーンは僕の妻で公爵夫人なのだもん。公爵夫人ともなれば心は海の様に広い人でなければいけないよ」
はて、そこでヤスミーンは思案する。
何時から私が公爵夫人でエグモンドが公爵なのだろうかと。
また病気がちと言う従妹はヤスミーンの許可も取らず堂々と公爵邸で好き勝手に暮らし始める。
最初の間ヤスミーンは静かにその様子を見守っていた。
するとある変化が……。
ゆるふわ設定ざまああり?です。
異世界ランドへようこそ
来栖とむ
ファンタジー
都内から車で1時間半。奥多摩の山中に突如現れた、話題の新名所――「奥多摩異世界ランド」。
中世ヨーロッパ風の街並みと、ダンジョンや魔王城を完全再現した異世界体験型レジャーパークだ。
26歳・無職の佐伯雄一は、ここで“冒険者A”のバイトを始める。
勇者を導くNPC役として、剣を振るい、魔物に襲われ、時にはイベントを盛り上げる毎日。
同僚には、美人なギルド受付のサーミャ、エルフの弓使いフラーラ、ポンコツ騎士メリーナなど、魅力的な“登場人物”が勢ぞろい。
――しかしある日、「魔王が逃げた」という衝撃の知らせが入る。
「体格が似てるから」という理由で、雄一は急遽、魔王役の代役を任されることに。
だが、演技を終えた後、案内された扉の先にあったのは……本物の異世界だった!
経営者は魔族、同僚はガチの魔物。
魔王城で始まる、まさかの「異世界勤務」生活!
やがて魔王の後継問題に巻き込まれ、スタンピードも発生(?)の裏で、フラーラとの恋が動き出す――。
笑えて、トキメいて、ちょっと泣ける。
現代×異世界×職場コメディ、開園!
【完結】悪役令嬢ですが、断罪した側が先に壊れました
あめとおと
恋愛
三日後、私は断罪される。
そう理解したうえで、悪役令嬢アリアンナは今日も王国のために働いていた。
平民出身のヒロインの「善意」、
王太子の「優しさ」、
そしてそれらが生み出す無数の歪み。
感情論で壊されていく現実を、誰にも知られず修正してきたのは――“悪役”と呼ばれる彼女だった。
やがて訪れる断罪。婚約破棄。国外追放。
それでも彼女は泣かず、縋らず、弁明もしない。
なぜなら、間違っていたつもりは一度もないから。
これは、
「断罪される側」が最後まで正しかった物語。
そして、悪役令嬢が舞台を降りた“その後”に始まる、静かで確かな人生の物語。
無属性魔法使いの下剋上~現代日本の知識を持つ魔導書と契約したら、俺だけが使える「科学魔法」で学園の英雄に成り上がりました~
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は今日から、俺の主(マスター)だ」――魔力を持たない“無能”と蔑まれる落ちこぼれ貴族、ユキナリ。彼が手にした一冊の古びた魔導書。そこに宿っていたのは、異世界日本の知識を持つ生意気な魂、カイだった!
「俺の知識とお前の魔力があれば、最強だって夢じゃない」
主従契約から始まる、二人の秘密の特訓。科学的知識で魔法の常識を覆し、落ちこぼれが天才たちに成り上がる! 無自覚に甘い主従関係と、胸がすくような下剋上劇が今、幕を開ける!
婚約破棄されたので、隠していた聖女の力で聖樹を咲かせてみました
Megumi
恋愛
偽聖女と蔑まれ、婚約破棄されたイザベラ。
「お前は地味で、暗くて、何の取り柄もない」
元婚約者である王子はそう言い放った。
十年間、寡黙な令嬢を演じ続けた彼女。
その沈黙には、理由があった。
その夜、王都を照らす奇跡の光。
枯れた聖樹が満開に咲き誇り、人々は囁いた。
「真の聖女が目覚めた」と——
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる