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第11話 第2階層 獣人 その2
しおりを挟む「いける! このまま攻め続ければ倒せるぞっ!」
ハヤトはみんなを鼓舞する。
「我らの森よ。いまこそ力を与えたまえ! 回復魔法・生命の息吹!」
アイリーンは杖を地面につける。
ライオウ、ヒョウドル、アイリーンの足元が緑色に光る。
そこから色とりどりの花が咲き乱れた。
3人のライフが回復して100に戻る。
「ライフが全回復したっ! しかもアイリーンのマジックポイントは20しか減ってないっ!」
アイリーンのマジックポイントをハヤトは見つめる。
残りが80もある。
「まずはアイリーンを倒す! 一発必中!!」
ホノカはアイリーンに向かって矢を放つ。
「させるか!」
ヒョウドルは矢に飛びついて矢を撃ち落とす。
「ここから先には進ませぬ!」
アイリーンの前にライオウが立ち塞がる。
ヒョウドルもライオウの横に並ぶ。
「ヒョウドルは私たちよりも早い。あの二人を追い越すには魔法が必要ね……」
リンは『ロックスターの歴史』をペラペラとめくる。
「これね……具現化! 『世紀末』!!」
リンのマジックポイントが40になる。
古書が光りだす。
「悪魔の森の奥深く……」
本から現れた男はマイクを片手に語り始める。
金髪ツンツンヘアー。
真っ白に塗られた男の顔。
ライオウとヒョウドルを指さして、男はこう叫んだ。
「お前も蝋人形にしてやろうかっ!?」
突如、若い女の蝋人形が地面から湧き出る。
ライオウとヒョウドルの足や手にまとわりつく。
「邪魔だ、雑魚が! 離せっ!!」
ライオウは蝋人形に噛みついて破壊する。
ヒョウドルも蝋人形を次々と破壊する。
しかし、蝋人形はとめどなく地中からあふれ出してくる。
「今だっ!」
ハヤトはライオウとヒョウドルを飛び越える。
アイリーンは魔法を唱え始める。
「そうはさせないよっ! 一発必中!!」
ホノカの放った矢はアイリーンの杖にぶつかる。
魔法が中断する。
「せいっ!!」
ハヤトはアイリーンの腹に正拳突きを食らわせる。
「うっ!!」
アイリーンは吹き飛ぶ。
ライフが100から60になる。
「もう一発!」
ハヤトがアイリーンに飛び掛かろうとしたとき――
地面から木の根が現れ、ハヤトの足に絡みつく。
ニヤッと笑うアイリーン。
杖を地面につけている。
アイリーンのマジックポイントが80から70になる。
「しまったっ! 魔法を発動されたっ!!」
ハヤトは足に絡みつく木の根を引きちぎろうとする。
その間にアイリーンは次の魔法を唱える。
「一発命中!」
ホノカがアイリーンに向かって矢を放つ。
「させるかっ!」
ライオウは矢に向かって蝋人形を投げ飛ばす。
矢は蝋人形にあたりそのまま地面に落ちた。
「しまったっ!」
ホノカは叫ぶ。
アイリーンの杖の上には緑色の光の塊が出来上がっている。
「我らの森よ。侵入者に罰をっ!! 攻撃魔法・森の怒り!」
アイリーンはハヤトめがけて光の塊を打ち放つ。
ハヤトの足には木の根が絡みついている。
「くっ、間に合わないっ!」
よけるのを諦めて防御態勢に入るハヤト。
緑の光がハヤトを飲み込もうとした瞬間――
「私が盾になるわっ!!」
レナがハヤトの前に飛びだす。
レナは緑の光に飲み込まれる。
「きゃぁぁぁあ!! き、きもちぃぃぃいっ!!」
ダメージを受けながらレナが叫ぶ。
「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」
全員がハモる。
魔法が消え去ると、そこには傷だらけのレナが立っていた。
「ハァ……ハァハァ……やるわね。私にダメージを食らわせて、しかも『気持ちい!』なんて言わせるなんてっ!!」
レナは頬を紅潮させて熱い吐息漏らす。
ブラウスとスカートは全て破れ、ライフは70になっている。
「えっ!? 今、なんて言ったの!? 変な言葉が聞こえた気がしたわっ!」
アイリーンが戸惑う。
「こんな恐ろしい魔法を使っておいて、よくシラが切れるわねっ! 攻撃力が高いのに相手を気持ち良くさせる! また受けたいと思わせるっ!! 依存性の高い危険な魔法だわっ!!」
「ええっ!? そ……そんな効果、この魔法にはないハズだけれども……」
「嘘はやめなさい! この快感!! なんて恐ろしい魔法なのっ!!」
自分の体を抱きしめて武者震いするレナ。
「この子、なんか言い始めたっ!?」
「さあ、今の魔法をもう一発撃ってきなさい! 私は盾の騎士! 逃げも隠れもしないわ! その刺激と真っ向勝負するっ!!」
「この子、怖いっ!!」
アイリーンは後ずさる。
「隙ありっ!!」
レナはアイリーンに飛び掛かる。
深紅の盾でアイリーンを攻撃する。
「きゃあっ!」
レナの盾がアイリーンの杖を弾き飛ばす。
「しまった! 私の杖がっ!!」
杖を追いかけるアイリーン。
「これで終わりだ」
ハヤトはアイリーンに追いつき、首に手刀を打ち込む。
「あっ……」
アイリーンは目を閉じて倒れた。
ライフが0になり、煙となって消えてゆく。
「これでもう回復できないぞっ!」
ハヤトはライオウとヒョウドルを睨む。
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