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02 潜入捜査
27 Vesta (落とし穴)
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ピカピカの役員室だ。その人の背景には俺たちの住む街が透過壁の向こうに広がっている。広いデスクと大きなモニタの端末。二人の男の人が部屋の隅に控えている。彼らはヒューマン? レプリカント? 警備員みたいに見える。
「あなたがヴェスタね。あなたのような方が来てくれて光栄だわ」
「こちらこそ、光栄です。イレプリカ」
「レプリカント人権保護局の子が仲間になるなんて、掘り出し物ね」
「はい。できるだけ人権保護局にある色んな情報をお渡しします」
「どうしてレプリカント解放戦線に入ったの?」
作り話と本当のことを混ぜこぜにしながら話す。嘘ついている部分を忘れないようにしなくちゃ。嘘って難しい。話しながら部屋の中を見回す。デスクの上に立派なネームプレートが置かれている。キャリコ・トルーディ。間違いない。
「それで、ReLFの大切なことをレプリカント人権保護局と連邦捜査局で捜査しているの?」
「そうです。あの……あなたのこと、かなり捜査が進んでいます」
「そうなの? そう言えば昼間もどっちかからコールが来たわね。おかしなコールだった。CEOからメールが来ていたんだったわ。ちょっと待って」
昼間のコール。たぶんバルだ。
「……あら。私のレプリカントからも連絡が来ていたわ。自宅にも行ったみたい」
「あなたがイレプリカだとほとんど特定されているんです。AAAの役員の、キャリコ・トルーディさん。でもまだ確定的な証拠が見つかっていないのであなたを逮捕できない」
「何ですって? ヴェスタ、もう一度言ってみて」
キャリコがデスクから顔を上げた。
「トルーディさんがイレプリカだということはほとんど捜査済みになっているんです。証拠探しの段階まで来てしまっている。俺がレプリカント人権保護局に戻ったら……」
「その子を拘束して」
はっと振り返ると、男たちがすぐ近くまで来ていた。何か口を滑らせた? まずい!
「DEX……」
4本の腕が俺を掴んで口を塞ぐ。とてもじゃないけど抵抗できない。パスコードの呪文も間に合わなかった。
「度胸は大したものだわ。プログラムを書き換えたはずなのにどうやったの? まさかヒューマン? 教えてあげるわ、捜査官さん。私の作ったプログラムを入れるとね、私のことを口外できないようになるの。『大事な情報』とやらが私に関することで残念だったわね」
男の手に思いっきり噛み付く。一瞬手が離れる。
「DEXM コール・パスコード!」
ぴたりと部屋の中の俺以外が動きを止める。今しかない! 部屋の外に逃げなきゃ。ドアの前に走り込んだけど、さっきは自動で開いたドアが開かない。
「開いて!」
指でこじ開けようとしてもびくともしない。鍵が掛かっているの? 時間はそんなにない……。
「残念ね。ReLFのメンバーと話すときはロックを掛けるのよ」
甘かった。
どうしようもない。また男たちが俺を囲んで、今度は後ろ手に手錠をかける。万事休す。
ばれると思わなかった。プログラムが書き換えられたふりをしていれば、レプリカント人権保護局に戻してもらえると思っていた。こんなことで……。
「大人しくなったわね。かわいい捜査官さん。捜査が進んでるのは本当なんでしょう? ありがとうね、情報をくれて。さて、どうしようかな。レプリカントなのよね。人権もあるんでしょうね。無ければ殺して捨てればいいけど、人権ありなのは面倒だわ」
今、なんて? まさか……。
「……もしかして、これまでも人権のないレプリカントたちのこと、殺したの?」
「そんなに頻繁にはしないわよ。処理が面倒でしょう」
「ブレンダン・コーツさんは? 今どこにいるの?」
「ああ。あの弁護士もどきさんね。彼は自分のことヒューマンだと思ってたの。書類のことは全部やってくれたけど、訴えるって言うから埋めたわ。彼は人権がないから問題にはならない。発覚したところで器物損壊」
「あなただってレプリカントでしょう?」
「違うわよ。私はヒューマンよ。でもあなたたちにもヒューマンと同じように生きてほしいと思ってる。ReLFの活動が広がってレプリカントたちが自分の街でも作れば、きっとレプリカントに対する意識は変わる。だからお金も出したしヒューマンに逆らうプログラムも作った」
「あなたには逆らわないプログラムでしょう? それは、何が違うの? ヒューマンに逆らわないようにプログラムするのと何が違うの? 相手があなたになっただけだ! レプリカントを解放なんかしてない! ヒューマンやオーナーじゃなくて、あなたが支配するようになっただけ!
人権のないレプリカントだから殺すなんて、レプリカントのことを一番馬鹿にしてるのはあなただ。あなただってレプリカントなのに……」
キャリコは軽く首を横に振った。
「黙らせて。殺してしまっても構わないわ。遺体さえ見つからなければ何とでも言い逃れできる」
すぐに男の手が後ろから俺の首にかかる。噛み付くこともできない。暴れようとしても、手は後ろで繋がれている。足をもう一人の男が掴む。苦しい……。息が……。ブレンダンも、こうして殺されたの? だんだん頭が膨らむような変な感じになって、何もかもよくわからなくなってきた。シュンと軽い音がして、ドアが開く。いきなり俺から手が離れて、床に放り出された。
え?
「キャリコ・トルーディ、連続爆破強盗事件に関与した疑いで逮捕する」
聞き覚えのある声。何人かの足音。ぐいと誰かが俺を抱き起こし、軽く頬を叩いた。
「おい、跳ねっ返り」
ぐらぐらしていた目の焦点がいきなり合った。
「バル!!」
思わず身を寄せると、バルは一瞬ぎゅっと俺を抱きしめて髪をくしゃくしゃと撫でてくれた。バルの背中越しに、連邦捜査局の制服の人が何人かとディーが来ているのがわかった。さっきキャリコの逮捕を宣言していたのはザムザだった。手錠を外してもらう。
「と、あと……公務執行妨害と暴行と誘拐と監禁かな。大丈夫か? ヴェスタ」
「ザムザ!」
「お前、意外と無茶するんだなあ」
ザムザが連れてきた連邦捜査局の人たちがキャリコたちを捕縛して連れて行く。良かった。終わった………。
「屋上でエア・ランナーが待ってる。ディーも返さないといけない。立てるか?」
「嘘だろう! バルトロイ、もう少し付き合ってくれよ!」
「いやだ」
バルは両手を合わせてお願いスタイルのザムザを無視して、俺の手を取りぱっと部屋を出てしまった。慌ててディーも追いかけてくる。
3人で屋上にいくと、エアランナーがちゃんと待っていた。初めて乗ることになる。今日土曜だよね? いいのかな?
「はは。やっと乗ってくれたね、ヴェスタ」
操縦席にはアラスターがいて手を振る。
「エア・ランナーってそんな普通に乗るものなの?」
「そうだよ」
バルがあくびをしながら言った。
「違うよ! 緊急性が高くて必要がある時だけだよ!」
「緊急だっただろうが」
アラスターが笑いながら離陸した。街を見下ろす。きれい。
「乗ってみたかったんだ。すごい!」
「保護局に帰る? 家に帰る?」
「家がいいけど、ディーを返さないとなあ」
「人を置き物みたいに言うなよ~! ひどいよバル」
バルが眠そうにもう一度欠伸をした。しばらく空からの景色にみとれていて、ふと振り返るとバルはもう眠っていた。
「バル……」
「寝せてやって、ヴェスタ。バルはここのところ、日中はディーと仕事して夜は君の仕事の調査してほとんど泊まり込みだったんだ」
「……え」
「そりゃそうだろ、体が二つあるわけじゃなし」
「そんな……」
全然そんなこと言わなかったから。気がつかなかった……。
「君がきてバルはだいぶ丸くなったよ。バルが来たばっかりのころなんて見た目通り鼻っ柱が強くてね。みんなに避けられてたんだ。ちゃんと付き合ってみりゃ、いい奴なんだけど。まあ今でもきかないけどね。これからもバルをよろしくね。みんな君たちコンビを応援してんだ」
「そうだよヴェスタ。俺も心から! 君たちを応援してる! バルのやり方について行けるのは君だけだ! 謹んでバルのバディを降ろさせてもらうよ」
ディーは笑いながら言った。
「ありがとう」
俺たちをヒューマンじゃないからってこき下ろす人たちもいるけど、こうして応援してくれる人たちもいるんだ。なんだか嬉しくなる。ディーのはちょっと違うような気はするけど。
アラスターが考え深げに続けた。
「あのバルがバディを庇って入院なんて夢にも思わなかったね。そういう存在ができるのはバルにとって良かったと思う」
「どうして?」
「なんだろうな。うまくは言えないんだけど、これまではずっとバルはなんとなく一人だったんだよ。もちろん、ハイブリッドなことを色々言われたりもしたし、本人も突っ張ってたところがあったと思う。誰かの痛みを自分が被ろうとは思ってなかったんじゃないかな。俺には関係ないよ、みたいなね。……でも」
そうできる相手ができて、バルは一人じゃなくなった感じがするなあ、とアラスターは言った。たぶんヴェスタがバディじゃなくなって、一番がっかりしてたのはバルだよ。
そうかなあ。
「そうだったらいいな」
「そうじゃなかったらこんなに必死にサポートしないだろ。今日だってオンコールでもないのにいいから出せって言われたんだよ。帰ったら遡り申請だ。局長に怒られるぞ」
「そっか…」
「君も疲れただろ。せっかくだから景色でも見て。アラスター・エアラインの空の旅をお楽しみください……俺が言ったことバルに言わないでね」
「あなたがヴェスタね。あなたのような方が来てくれて光栄だわ」
「こちらこそ、光栄です。イレプリカ」
「レプリカント人権保護局の子が仲間になるなんて、掘り出し物ね」
「はい。できるだけ人権保護局にある色んな情報をお渡しします」
「どうしてレプリカント解放戦線に入ったの?」
作り話と本当のことを混ぜこぜにしながら話す。嘘ついている部分を忘れないようにしなくちゃ。嘘って難しい。話しながら部屋の中を見回す。デスクの上に立派なネームプレートが置かれている。キャリコ・トルーディ。間違いない。
「それで、ReLFの大切なことをレプリカント人権保護局と連邦捜査局で捜査しているの?」
「そうです。あの……あなたのこと、かなり捜査が進んでいます」
「そうなの? そう言えば昼間もどっちかからコールが来たわね。おかしなコールだった。CEOからメールが来ていたんだったわ。ちょっと待って」
昼間のコール。たぶんバルだ。
「……あら。私のレプリカントからも連絡が来ていたわ。自宅にも行ったみたい」
「あなたがイレプリカだとほとんど特定されているんです。AAAの役員の、キャリコ・トルーディさん。でもまだ確定的な証拠が見つかっていないのであなたを逮捕できない」
「何ですって? ヴェスタ、もう一度言ってみて」
キャリコがデスクから顔を上げた。
「トルーディさんがイレプリカだということはほとんど捜査済みになっているんです。証拠探しの段階まで来てしまっている。俺がレプリカント人権保護局に戻ったら……」
「その子を拘束して」
はっと振り返ると、男たちがすぐ近くまで来ていた。何か口を滑らせた? まずい!
「DEX……」
4本の腕が俺を掴んで口を塞ぐ。とてもじゃないけど抵抗できない。パスコードの呪文も間に合わなかった。
「度胸は大したものだわ。プログラムを書き換えたはずなのにどうやったの? まさかヒューマン? 教えてあげるわ、捜査官さん。私の作ったプログラムを入れるとね、私のことを口外できないようになるの。『大事な情報』とやらが私に関することで残念だったわね」
男の手に思いっきり噛み付く。一瞬手が離れる。
「DEXM コール・パスコード!」
ぴたりと部屋の中の俺以外が動きを止める。今しかない! 部屋の外に逃げなきゃ。ドアの前に走り込んだけど、さっきは自動で開いたドアが開かない。
「開いて!」
指でこじ開けようとしてもびくともしない。鍵が掛かっているの? 時間はそんなにない……。
「残念ね。ReLFのメンバーと話すときはロックを掛けるのよ」
甘かった。
どうしようもない。また男たちが俺を囲んで、今度は後ろ手に手錠をかける。万事休す。
ばれると思わなかった。プログラムが書き換えられたふりをしていれば、レプリカント人権保護局に戻してもらえると思っていた。こんなことで……。
「大人しくなったわね。かわいい捜査官さん。捜査が進んでるのは本当なんでしょう? ありがとうね、情報をくれて。さて、どうしようかな。レプリカントなのよね。人権もあるんでしょうね。無ければ殺して捨てればいいけど、人権ありなのは面倒だわ」
今、なんて? まさか……。
「……もしかして、これまでも人権のないレプリカントたちのこと、殺したの?」
「そんなに頻繁にはしないわよ。処理が面倒でしょう」
「ブレンダン・コーツさんは? 今どこにいるの?」
「ああ。あの弁護士もどきさんね。彼は自分のことヒューマンだと思ってたの。書類のことは全部やってくれたけど、訴えるって言うから埋めたわ。彼は人権がないから問題にはならない。発覚したところで器物損壊」
「あなただってレプリカントでしょう?」
「違うわよ。私はヒューマンよ。でもあなたたちにもヒューマンと同じように生きてほしいと思ってる。ReLFの活動が広がってレプリカントたちが自分の街でも作れば、きっとレプリカントに対する意識は変わる。だからお金も出したしヒューマンに逆らうプログラムも作った」
「あなたには逆らわないプログラムでしょう? それは、何が違うの? ヒューマンに逆らわないようにプログラムするのと何が違うの? 相手があなたになっただけだ! レプリカントを解放なんかしてない! ヒューマンやオーナーじゃなくて、あなたが支配するようになっただけ!
人権のないレプリカントだから殺すなんて、レプリカントのことを一番馬鹿にしてるのはあなただ。あなただってレプリカントなのに……」
キャリコは軽く首を横に振った。
「黙らせて。殺してしまっても構わないわ。遺体さえ見つからなければ何とでも言い逃れできる」
すぐに男の手が後ろから俺の首にかかる。噛み付くこともできない。暴れようとしても、手は後ろで繋がれている。足をもう一人の男が掴む。苦しい……。息が……。ブレンダンも、こうして殺されたの? だんだん頭が膨らむような変な感じになって、何もかもよくわからなくなってきた。シュンと軽い音がして、ドアが開く。いきなり俺から手が離れて、床に放り出された。
え?
「キャリコ・トルーディ、連続爆破強盗事件に関与した疑いで逮捕する」
聞き覚えのある声。何人かの足音。ぐいと誰かが俺を抱き起こし、軽く頬を叩いた。
「おい、跳ねっ返り」
ぐらぐらしていた目の焦点がいきなり合った。
「バル!!」
思わず身を寄せると、バルは一瞬ぎゅっと俺を抱きしめて髪をくしゃくしゃと撫でてくれた。バルの背中越しに、連邦捜査局の制服の人が何人かとディーが来ているのがわかった。さっきキャリコの逮捕を宣言していたのはザムザだった。手錠を外してもらう。
「と、あと……公務執行妨害と暴行と誘拐と監禁かな。大丈夫か? ヴェスタ」
「ザムザ!」
「お前、意外と無茶するんだなあ」
ザムザが連れてきた連邦捜査局の人たちがキャリコたちを捕縛して連れて行く。良かった。終わった………。
「屋上でエア・ランナーが待ってる。ディーも返さないといけない。立てるか?」
「嘘だろう! バルトロイ、もう少し付き合ってくれよ!」
「いやだ」
バルは両手を合わせてお願いスタイルのザムザを無視して、俺の手を取りぱっと部屋を出てしまった。慌ててディーも追いかけてくる。
3人で屋上にいくと、エアランナーがちゃんと待っていた。初めて乗ることになる。今日土曜だよね? いいのかな?
「はは。やっと乗ってくれたね、ヴェスタ」
操縦席にはアラスターがいて手を振る。
「エア・ランナーってそんな普通に乗るものなの?」
「そうだよ」
バルがあくびをしながら言った。
「違うよ! 緊急性が高くて必要がある時だけだよ!」
「緊急だっただろうが」
アラスターが笑いながら離陸した。街を見下ろす。きれい。
「乗ってみたかったんだ。すごい!」
「保護局に帰る? 家に帰る?」
「家がいいけど、ディーを返さないとなあ」
「人を置き物みたいに言うなよ~! ひどいよバル」
バルが眠そうにもう一度欠伸をした。しばらく空からの景色にみとれていて、ふと振り返るとバルはもう眠っていた。
「バル……」
「寝せてやって、ヴェスタ。バルはここのところ、日中はディーと仕事して夜は君の仕事の調査してほとんど泊まり込みだったんだ」
「……え」
「そりゃそうだろ、体が二つあるわけじゃなし」
「そんな……」
全然そんなこと言わなかったから。気がつかなかった……。
「君がきてバルはだいぶ丸くなったよ。バルが来たばっかりのころなんて見た目通り鼻っ柱が強くてね。みんなに避けられてたんだ。ちゃんと付き合ってみりゃ、いい奴なんだけど。まあ今でもきかないけどね。これからもバルをよろしくね。みんな君たちコンビを応援してんだ」
「そうだよヴェスタ。俺も心から! 君たちを応援してる! バルのやり方について行けるのは君だけだ! 謹んでバルのバディを降ろさせてもらうよ」
ディーは笑いながら言った。
「ありがとう」
俺たちをヒューマンじゃないからってこき下ろす人たちもいるけど、こうして応援してくれる人たちもいるんだ。なんだか嬉しくなる。ディーのはちょっと違うような気はするけど。
アラスターが考え深げに続けた。
「あのバルがバディを庇って入院なんて夢にも思わなかったね。そういう存在ができるのはバルにとって良かったと思う」
「どうして?」
「なんだろうな。うまくは言えないんだけど、これまではずっとバルはなんとなく一人だったんだよ。もちろん、ハイブリッドなことを色々言われたりもしたし、本人も突っ張ってたところがあったと思う。誰かの痛みを自分が被ろうとは思ってなかったんじゃないかな。俺には関係ないよ、みたいなね。……でも」
そうできる相手ができて、バルは一人じゃなくなった感じがするなあ、とアラスターは言った。たぶんヴェスタがバディじゃなくなって、一番がっかりしてたのはバルだよ。
そうかなあ。
「そうだったらいいな」
「そうじゃなかったらこんなに必死にサポートしないだろ。今日だってオンコールでもないのにいいから出せって言われたんだよ。帰ったら遡り申請だ。局長に怒られるぞ」
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