Occupied レプリカント人権保護局

黒遠

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03 トライアル (3)Vesta & Baltroy

25 Vesta (失われた場所)

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 その日もまたレッダしかいないバルの部屋に荷物を運び込んだ。レッダに操られたカートがそれを受け取る。

 あれから、バルの家に居づらくなった。アラスターが俺のブリングの場所を探知するんじゃないかなって思ってしまって、せっかくレッダがコーヒーを出してくれても、味わうこともできず飲んで出る。

 アラスターだってそんなに暇じゃないんだから、心配しすぎだとは思う。

「はあ……」

 つらい。

「お部屋には行かないんですか」
「だってまた眠っちゃったらさ……」
「私が起こせるといいんですが」
「できるの?」
「設定によります。バルはクリーニング以外の干渉を不可にしているので」

 バルらしい。バルにはそういうところがある。誰にも不可侵の何かを持っている。自分の気持ちもほとんど話さない。
 話しにくいわけじゃないし、ボードゲームをしてる時は子供みたいだし、ユーモラスなくらいの屁理屈も聞いていて楽しいのに、何かがぴったりと閉じられている。

「じゃあ仕方ないな」
「バルにお願いしてみては? あなたが頼めばいいと言う可能性があります」
「いいんだ。バルは」

 バルには。









 
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