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二十五話 翻弄
しおりを挟む「カイトくんは、八年間どこに行ってたの?」
「国中を回って…魔獣と人間の調停をしていました」
「調停?偉いなお前」
八年ぶりに会うカイトくんは外見もだけど、中身も成熟していて、なんなドキドキした。
僕は身体が歳を取らないし、そのせいか性格も引っ張られて幼いままだと自覚がある。
「おっきくなったね…カイトくん」
「ふふ、ノアさんまたそれですか?身長はそんなに伸びてないと思うんですけど」
微笑むカイトくんにきゅん、と胸が痛む。
な、なんだこれ…
八年前まではもう随分大きくなっていたとはいえ、まだ子供、という感じが大きかった。
でも今は…なんか、すごくカイトくんが大人に見える…
(あ、そっか…)
カイトくんは僕が死んだ歳を越したんだ。
カイトくんは僕が経験できなかった、そしてこれからも経験することのできない、18歳以降の世界を知っているんだ。
「ノアさん…?」
「へ!?な、なに…?」
「いや、ぼーっとしてたので…どうかしましたか?」
「いや、なんでも…」
だめだ、そう思うとカイトくんがすごく大人に見える。
昔は自分の方が大人で、そういう余裕があったのに…
「あなたは相変わらず可愛らしいですね」
大人の余裕を醸し出すカイトくんに僕の胸はバクバクと音を立てた。
「…ノア、顔真っ赤」
呆れたようにユリが言った。
頬に手を当てると、尋常じゃないぐらい熱かった。
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