大魔法使いに生まれ変わったので森に引きこもります

かとらり。

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二十九話 気になる事がある

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「ん…」

 ちゅんちゅんという鳥の囀りで僕は目を覚ました。

「おはようございます」

 目を開けると視界いっぱいに微笑むカイトくんがいて、

「ま、まぶしいよ…」

 あまりのイケメンさに目が眩んだ。

「腰は大丈夫ですか…?ごめんなさい、昨日は無理させちゃって…」
「ううん、大丈夫…」

 眠い目を擦りながら僕は起きあがろうとした。
 でも、カイトくんの腕が僕に巻き付いてそれを阻止する。

「ちょっと、朝ごはん食べないとでしょ」
「いいんです、昨日ノアさんの魔力食べたし…」
「…そういえば」

 昨日カイトくん、森にいたせいで魔物化したって言ってたけど…
 それって割と一大事じゃない?

 しかも魔力をエネルギーにできるなんて、ほとんど魔物じゃん。

「…カイトくん」
「……なんかすごく嫌な予感がします」

 僕は自分に巻きつくカイトくんの腕を掴んだ。

「研究室、行こっか?」
「っいやです!もっとベッドでいちゃいちゃしたいです」
「行こ?」

 僕はカイトくんの体を研究すべく、無理矢理研究室にカイトくんを連れて行った。

 カイトくんは悔しそうに、「ノアさん負けないようにもっと魔力鍛えよ…」と呟いていた。

 多分一生かかっても無理だよ?
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