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第九十四話 早バレ
しおりを挟む海斗「zzz…………」
エナ「海斗起きて!!朝だよー」
海斗「んん……おはよー」
朝日を浴びてエナの声を聞いた海斗は眠そうにしながらも目覚める
海斗「俺が一番最後かな?」
エナ「そうだよ 昨日はなんだかんだ言って疲れてたんじゃない?」
海斗「そうみたいだね(多分カンナになったせいだな)朝ご飯はもう作ってる?」
エナ「うん、一緒に食べよ」
全員で朝食を済ませると朝早くからビスト王国へ向けて出発し門を潜って国内へと入ったのである
クシア「普段通りにしていれば問題ないと思いますが気を付けて下さいね」
エナ「私も一緒に行きたいけど明日の事とかを話したりしないといけないから……いつも通りを心がけて」
工藤「海斗には今日の夕方に詳しく伝えるからそれまでゆっくりしてていいよ」
海斗「了解、気を付ける 夕方くらいになったら早めに帰るようにはするよ」
不安な部分もあるが海斗を信頼しているエナ達は別れを告げて王宮へと向かって行った
アリス「エナお姉ちゃん達行っちゃったね……」
海斗「夕方には会えるよ、今からどこに行こうか?」
アリス「せっかくなら海斗お兄ちゃん達の役に立ちたい」
海斗「そうかー、人攫いの場面を目撃でもしないとなー」
アリス「うーんと……それなら人通りが少ない場所に行ってみたら目撃できるかも」
海斗「人が多いと目立つからな、そうするか」
早朝ではあるがアリスと海斗は人通りの少なさそうな場所を歩く事に決める
海斗「それにしてもアリスよく思いついたな」
アリス「えへへ……頭を使って悪者を追い詰める絵本を読んでそれがカッコいいって思ってからそれを目指してるの」
海斗「良いじゃないか、もしアリスが頭良くなったら最強だな」
アリス「喧嘩は海斗お兄ちゃんが強いと思うなー」
海斗「実際は分からんな……(アリスとは余程の事がない限り本気で戦いたくはないな)」
他愛もない会話をしながら人気のない場所を中心にパトロールするが特に怪しい場所もなく時間が過ぎていきお昼の少し前の時間になる
アリス「海斗お兄ちゃん……お腹空いたー」
海斗「俺も丁度腹が減ったな お店はアリスが決めていいよ」
アリス「やったー」
海斗「肩車してやるから良さそうな店があったら言ってくれよ」
アリス「分かった!!」
そう言うとアリスは海斗の肩に乗って辺りを見回し始める
アリス「おおー 身長が大きくなったみたい」
海斗「良さそうなのはあったかい?(嬉しそうで良かった)」
辺りを見回しているアリスは良い感じの店を見つけたのか海斗の肩を叩く
アリス「海斗お兄ちゃん!!あの店に行ってみたい」
海斗「えーと あの緑色の看板のやつ?」
アリス「違うよ もっと奥の方にあるの」
海斗「あー あの大きな店か」
アリス「うん」
海斗「視力が良いなアリス それならあそこに行くか(あの店はエナと工藤と昨日行ったのだな)」
アリス「人がたくさんいそうだからきっとあのお店が美味しいと思うの」
海斗「行ってみれば分かるぜ(昨日と同じやつはあるかなー)」
アリスが行きたいと言った店はまさかの昨日海斗達が行った店と同じ場所だったのである
かなり距離が離れているが海斗は昨日のメニューを思い出しながらアリスを肩車してその店へと向かって行ったのである
アリス「良い匂いがするね」
海斗「そうだな(昨日の匂いよりもさらに良くなっているような気が……気のせいか?)」
疑問を抱きながら店の中へと入ると昨日とは違ってたくさんの獣人が店の中に入っており席はほとんど空いていない状態であった
アリス「わー 賑やかだねー」
海斗「そ……そうだな(昨日と全然違うやないか)」
昨日との違いに驚きつつも空いてる席を探すと幸いな事に一番端っこの二人用の席が空いておりそこに座る事にしたのである
アリス「これがメニューだね どれも美味しそう」
海斗「好きなだけ食べていいぞ」
アリス「ありがとう、でも×が何個か書いてあるけどこれは無いって事なの?」
海斗「そうだぞ それを頼んでもお店の人が困っちゃうから注文したら駄目だからな(とはいっても昨日×がついてたけど復活してるやつがあるからそれにしてみるか)」
海斗は迷う事なく注文を決める
アリスも同様に迷う事なくメニューを決めたのだが海斗と同じメニューであったのだ
近くにいた店員を呼ぶと昨日小銭を落とした女の子がオーダーを取りにきたので海斗は頭を下げて挨拶すると店員は笑顔で挨拶をする
店員「ご注文はいかがなさいますか?」
アリス「えっと このギガ盛りグランドブルステーキをお願いします」
海斗「おおー俺と同じじゃないか」
アリス「これが一番美味しそうだから」
店員「すみません こちらのメニューはかなり量が多いですがそちらの小さなお子様は大丈夫ですか?」
海斗「大丈夫ですよ この子はしっかりと食べれますから」
店員「かしこまりました、お時間かかりますがしばらくお待ち下さい」
店員は厨房へと入っていきメニューを伝える
お客が多い事もあってかかなりのかなり待たされてしまうが店員の子が2往復してとてつもなく大きな肉料理を持ってくる
店員「大変お待たせしました、こちらお熱くなってますのでお気を付けください」
海斗「……想像よりでかいな」
アリスは目を輝かせており今にも食べたそうにしている
店員「それではごゆっくりどうぞー」
海斗「おし、食うか」
海斗は覚悟をきめてナイフで肉を切って食べようとするがアリスが手を合わせている事に気がつく
アリス「感謝を込めていただきます!!」
海斗「そういえば獣人が肉を食べる時は動物に感謝して食べるって伝統があったな、流石アリス」
アリス「そうなんだ、これは私達ダイ……」
海斗「アリス!! それを言ったら駄目だ」
アリス「!? そうだったね ごめんなさい……」
アリスがダイナ族と言おうとしたことを察した海斗は途中で遮って話を止める
海斗「謝らなくていいよ アリスのおかげで自然の恵みに感謝するというのを改めて思い出せたよ」
アリス「当たり前じゃないからね……」
海斗「そうだな……だからこそ残さず綺麗に食べないとな」
アリス「うん、いただきます!!」
海斗「感謝を込めていただきます!!」
感謝の心を改めて思い出した海斗は手を合わせて笑顔で大量の肉をたいらげていき綺麗に食べ終える事ができたのである
海斗「ご馳走様でした」
アリス「ご馳走様でした」
礼儀正しく挨拶をした二人は席を立ってお会計をしようとすると席に座っていたとある人物に突然声をかけられる
レクス「おい お主」
海斗「あんたは昨日の」
アリス「……知り合いなの?」
昨日出会ったレクスという男に出会い驚いているとレクスが一言
レクス「外で待っておれ」
突然の事にさらに驚くが今日はパトロールとはいえ特にやる事もないので海斗はレクスの指示に従う事にし会計を済ませて外で待つ事にした
アリス「あの人誰だろう……」
海斗「昨日会った獣人さ たくさんの子供達と一緒に暮らしてるかな」
アリス「そうなんだ……」
海斗「アリスは何かを感じるのかい?」
レクスと会った時からアリスは何故かソワソワしており落ち着かない様子を見せている
アリス「……分からない」
そしてしばらく待っているとレクスが店から出てきたので声をかける
海斗「それであんたは俺に何か用があるのか?」
レクス「まーそんなところじゃな 暇ならワシについて来いそこの嬢ちゃんも一緒にじゃ」
海斗「まー暇と言えば暇だしな アリスもそれで良い?」
アリスは静かに頷いてレクスについていき海斗も後を追うようにしてついて行く
海斗「ここは昨日の場所じゃないか、子供達はどうしたんだ?」
昨日海斗がレクスと初めて出会った場所へと案内されたのだが昨日と違うのは貧しい子供達がいない事である
レクス「あの子達には昨日お前さんから貰ったお金でさっきの店におるのと遊んでくるように伝えとる」
海斗「どうりで子供が多かった訳か、それであんたは俺たちに何の用なんだ?」
レクス「まーそう焦るでない もう少し着いてきてくれぬか?」
レクスがそう言うと古い建物の扉へと入っていったのでアリスと海斗も覚悟を決めてその扉へと入る
扉の先は階段になっており地下へと続いていた
海斗(何なんだこの道は)
不思議に思いながらもひたすらに着いていきしばらく歩き続けると地下には広大な部屋が広がっていたのである
海斗「何だこれは……闘技場なのか?」
アリス「誰かいるよ」
広い部屋を見渡すと動いている人影がある、その人影は昨日海斗に盗みを働いてしまってタチという獣人である
海斗「お前は昨日の盗人か」
タチ「なっ!? 何でお前がここに」
レクス「よそ見禁止 おまいさんはそこで反省しとくのじゃ」
レクスに言われたタチはしょんぼりして何も言わなくなった
そしてタチは座禅をくんで集中し始めたので海斗は何をしているのか全く理解できていない
海斗(何してるんだ? まあいいか)
海斗「もう話してくれてもいいんじゃないか? 何で俺たちをこんなところに連れてきたのかを」
アリス「私たちに何かするつもりですか?」
海斗とアリスは警戒している様子を見せるがレクスは大声で笑っている
レクス「そんなに警戒しないでおくれ」
海斗「人の目にもつかない場所に連れてきといて無理な話だろ」
アリス「誘拐するのなら私はあなたを倒す」
レクス「はぁー……単刀直入に言う、ワシがお主らにピッタリな戦い方を教えてやろう」
海斗「何だと? 関わりが全くないのに変な事を言うやつだな」
アリス「……それに何でいきなり戦い方を教えようとするの?」
レクス「……お嬢ちゃん あんたダイナ族だろ?」
海斗「なっ!?」
アリス「…………そうです」
レクス「ならば分かっておるはずじゃ今の嬢ちゃんは実力を完全に引き出せておらぬ」
アリス(この人 もしかして……)
すぐに正体がバレてしまって海斗は焦ってアリスは素直に認めるとレクスが構えをとったのでアリスは察して戦闘態勢に入ったのであった
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