107 / 122
第百話 作戦開始!!
しおりを挟む斉藤達はマザーサルビアが率いる盗賊団を捕まえる為に山の麓へと来ている
海斗「今更なんだけどクシアとホーリアーはいないんだな」
エナ「クシアと聖龍さんは王国の方で王女様の面倒を見ているの」
海斗「レオナ王女だったか?病気か何かだったか?」
斉藤「いえ 元々は元気だったそうですが数年程前から原因不明の病で弱ってしまったそうなのです」
海斗「そうなのか……だからクシアとホーリアーで面倒見てるって事か」
斉藤「そうなりますね、それにこれだけの人数がいれば問題ないと思いますので安心してて下さいとは伝えてきました」
海斗「斉藤さんがそう思うなら大丈夫だね」
斉藤「ありがとうございます、ですが油断はしないで下さいよ」
海斗「うん、頑張るよ」
エナ「海斗と斉藤さんの負担が大きいけど頑張って、私達も速く終わらせるようにするから」
海斗「大丈夫だよ、信じてるから」
エナ「うん」
そうしてしばらく経って全員が立ち止まって作戦の再確認を行う
斉藤「皆さん準備は良いですね?」
斉藤の声に全員が頷いて深く深呼吸をする
斉藤「それでは作戦開始です!!」
掛け声と同時に全員が真剣な表情となり目標の地点に向かって走りだして作戦が始まった
斉藤「福田君とタチ君はここを真っ直ぐ進んでください」
海斗「確か広間のような場所があるんだよね?」
斉藤「そうです、私達も準備して待機してますので合図は福田君がお願いします」
海斗「了解、タチ!!着いてこい」
タチ「分かってるよ」
海斗とタチの二人は先行して山を登っていく
海斗「恐らく向こうも気がついてるはずだ」
タチ「何人か偵察してたのは俺でも分かるよ」
海斗「そうか」
すると二人は平たい場所へと辿り着き目の前には扉があってアジトへの入り口があるのだがその目の前には見覚えのある獣人がいたのであった
フォクス「侵入してきた人がいるって聞いたけどまさかお前だったか」
海斗「お前は…………」
タチ「? 知ってるのか?」
海斗「まーな 確かお前はナグマだったな?」
以前会ったことのある獣人で名前は覚えていたのだが誰がどの名前かまでは覚えていなかった
フォクス「ちげーよ俺はフォクスだ!! それであんたはここに何の用だ?それにチビの獣人を連れて説得にでも来たのか?」
タチ「誰がチビだ!!」
海斗「お前ら誘拐犯の親玉に会わせろ そうすれば痛い目に合わずにすむ こちらの要求はそれだけだ」
フォクス「……その気はないと言ったら?」
海斗「力ずくで捕まえる」
タチ「そうするしかないよな……」
フォクス「お前ら人間は信用できない みんなあいつらを追っ払うんだ!!」
海斗「そうか……許せよ」
海斗「全員突撃ー!!」
海斗は深く深呼吸をして大声で叫ぶと周りにいた全員が飛び出す
フォクス「こんなにたくさんいたのか!?」
海斗「たったの二人で突っ込んでくると思っていたのか?」
フォクス「チッ……母さんの所に行かせるわけには……」
ナグマ「大丈夫だ タイガがいるから何とかなる」
フォクス「そうだな それに俺らでも何とかできるさ」
タチ「タイガ……俺は あいつに」
海斗「…………エナ サルビアの捕獲は任せたよ」
エナ「うん……海斗もしっかり持ち堪えてね」
海斗「大丈夫、心配しないで」
工藤「頼んだよ」
フォクス達は石を投擲して攻撃してくるが海斗はそれらを弾き飛ばしその隙をついてエナ達は中の方へと入って行ったのである
フォクス「入られてしまったけど ここの作りは複雑なんだぜ」
ナグマ「一生彷徨い続ける事になるだろうし帰り道が分からなくなって死んじゃうかもよ」
海斗「さーそれはどうかな? 俺達はお前らを足止めしなきゃいけないからな」
タチ「…………そうだよな」
斉藤「私達が相手ですよ!!」
斉藤は呪文を唱えて大量の魔物を召喚する
海斗「なんだ? クラゲとスライムか?」
青色で触手を持って宙にユラユラと浮いているクラゲのような魔物と偵察で使った時と違って人の腰あたりまでに大きくなったらスライムを半分ずつ召喚して獣人達に圧をかける
斉藤「そうです、獣人達をこれで拘束します」
海斗「抜けられたりはしないの?」
斉藤「フフフ、いくら力が強くても柔らかいものには敵いませんよ……多分」
タチ「ウネウネしてて変な感じだけど取り敢えずあんたがその変な生き物で捕まえるって事で良かったよな?」
斉藤「変なのというのは一言余計ですがその通りです、ボディガードお願いします」
海斗「そういう事だ、分かったか?タチ」
タチ「分かってるよ 間違えて俺を捕まえないでくれよ」
斉藤「勿論です」
フォクス「くそ 何なんだこれは」
獣人は得体の知れない物に翻弄されてしまい海斗とタチも上手く隙をついて獣人を追い込んでいき次々と斉藤のクラゲやスライムに捕獲させていくのだが……
「嫌ーー!!」
「離して!!」
斉藤も複数の魔物を操作して捕まえているのだが海斗は何か異変を感じ取る
海斗「……おい斉藤さんよ、さっきから気になってんだけど獣人の女の子ばっかりあれで拘束してないか?」
斉藤「はっ!? 何を言ってるのですか 私は決して女の子が拘束されてるのを見たい訳ではないですからね?」
海斗「そうですか……(早く捕まんねーかなこの人)」
斉藤「信用してませんね……福田君だって私と一緒に色々と……」
海斗「ちょっと待ってくれ 今は関係ないだろ」
タチ「あんたそれ浮気じゃないのか?流石の俺も浮気が罪になる事はしってるぞ」
海斗「ややこしくなるな……一応お前も金を盗んでるからな?」
タチ「……まあ犯罪者チームって事で仲良くいこうぜ」
斉藤「なっ!?一緒にしないで下さい!!」
海斗「フッ……犯罪者トリオか」
斉藤「三馬鹿トリオみたいに言わないで…………すみませんやっぱり何でもありません」
海斗「謝らないで斉藤さん 少し懐かしいって思ったからさ……」
斉藤「そうですか……」
タチ「?」
海斗「取り敢えず集中するぞ」
タチ「お おう」
色々と思うところはあるが海斗は懐かしむような素振りを見せており斉藤は事情を知っているのか口を滑らせてしまった事を謝っている
何も知らないタチは疑問を抱くのだが海斗に指示を受けて集中する事に決めて獣人を作戦通りに捕獲していき目に入る者は全員捕まえる事に成功する
海斗「随分と時間が経ったけどまだなのか?」
タチ「さー」
斉藤「分かりません……迷ってしまったのでしょうか?」
タチ「途中でやられたんじゃないのですか?」
斉藤「…………そんな事はないと信じたいですが」
海斗「ここにいる奴らのほとんどは斉藤さんが拘束してるから突入してもいいんじゃない?」
斉藤「そうしたいのですが……すみませんが道は覚えきれてないのです」
海斗「そんだけ複雑って事か…………タチは鼻が効くんだったな?」
タチ「まーそれなりには」
海斗「俺と斉藤さん以外の誰かの匂いは覚えてるか?」
斉藤「成る程、獣人のタチ君に匂いをたどってもらうという事ですね」
タチ「えーと……アリスちゃんの匂いなら覚えてる」
海斗「そうか、辿れるか?」
タチ「うん……」
フォクス「クソ お前らを行かせるわけには」
海斗「そこで大人しくしてるんだ、タチ頼むぞ」
タチ「おうよ(タイガはいないか……)」
タチを頼りにして3人は進んでいく、中の作りはかなり複雑になっており無数に道が別れている為初めて見た海斗は迷ってしまうのも納得したのである
海斗「これは……迷うのは仕方ないんじゃないか?」
斉藤「ですから上野君と寺山君にお願いしたのですよ」
海斗「単細胞には厳しいな……それに」
複雑な道を行く中で敵である獣人を何人か見かけるのだがその獣人はあまりにも幼く怯えている者もいればこちらに興味を示している者と様々である
海斗「敵意はほとんど感じない」
斉藤「そうですね……人間を嫌っていて攻撃してくるものだと思ってたのですが」
海斗「幼すぎる……コイツらが悪い奴には思えない」
斉藤「私もそう思います……だからこそ確かめないといけないのです」
タチ「匂いが強くなってきた……段々と近づいていると思う」
斉藤「頼みます」
2人はタチを信じてひたすらに進んでいく、そして大きな広間に辿り着くと先に先行していたエナ達の後ろ姿が目に入る
海斗「エナ達だ 流石だなタチ」
タチ「タイガ……」
褒めてもらったタチだがエナ達の前にいる獣人を見つけて真剣な表情で見つめている
海斗「確かあいつはここのリーダーだったはずだ」
タチ「タイガを知ってるのか?」
海斗「一瞬だけな、あいつと会いたかったのか?」
タチ「ああ そうだよ あいつには色々と言いたい事があるんだ」
斉藤「…………行きましょう」
近づいて行き声をかけるとエナ達は驚いた表情でこちらを振り返る
エナ「海斗!?どうしてここに?」
海斗「ある程度拘束して動けなくしたから突入したんだ ここがサルビアって奴のいる部屋?」
エナ「うん、映像で見た部屋と一緒だし間違いないと思う」
海斗「そう……それであいつはどうしたの?」
エナ「あの子はここのリーダーだよ 覚えてる?」
海斗「覚えてる 何もしてこなかったの?」
エナ「それが……母さんに会いたいならここで待ってろって」
海斗「?」
しかし座っているタイガに対してタチが声を大きくして話しかける
タチ「タイガ!! こんな事をしてどういうつもりなんだ」
タイガ「誰かと思えば タチか、何の用だ?」
タチ「お前に言いたいことがたくさんあるんだ」
タイガ「何だ?説得でもしに来たのか?」
タチ「あぁそうだよ 今俺たちの国が大変な事になっているというのに何でお前がこんな事をしてるんだ」
タイガ「お前に話した所で何も変わらん」
タチ「レオスもレオナも苦しんでるだぞ!!」
斉藤「タチ君!?王子と王女と知り合いなのですか!?」
この言葉に何人かは驚いた表情でタチを見つめている、衝撃の事実ではあるのと同時にタチとタイガの関係性の謎が深まったのである
0
あなたにおすすめの小説
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる