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第百九話 再会
しおりを挟む斉藤「工藤さん!!とにかく無事で良かったです」
海斗とエナが天雷に連れて行かれてしばらくして斉藤ともう一人が空を飛んで王宮に入って工藤に声をかけてくる
工藤「はい、斉藤さんこそ空を飛んで大丈夫なのですか?魔力がほとんどなかったんじゃ……」
薗田「多分神崎さんのおかげだと思う」
斉藤「薗田君の言うとおりで神崎さんに魔力を分けてもらいました」
斎藤の後ろにいるのは神崎と呼ばれる女子生徒であり薗田や天雷達と同じパーティを組んでいる人物だ
神崎「こちらも色々と大変だったみたいですね」
神崎はゆっくりと降り立つと落ち着いた口調で話しかける
工藤「はい……でも神崎さん達が来て頂いてとても心強いです」
薗田「大船にのったつもりでいてくれ……って言いたいところだけどそんな呑気な事は言ってられないみたいだな」
神崎「そうですね、福田君が無事だった事が何よりも良かったのですが色々と問題が起きてしまったのも事実ですから」
工藤「確認なのですけどさっきの話は本当なのですか?」
神崎「残念ながら事実です、この事は福田君とクシアさんには秘密にしたいのですが……二人がいないとこでゆっくりと話したいですね」
斉藤「…………それなら今日の夜はどうでしょうか?」
薗田「あいつだけ抜いてやるのは怪しく感じられないか?それに何故か知らないけど鈍感だったあいつは中々鋭くなってる感じがする」
神崎「薗田君と同意見です、私は王宮の福田君しか見てませんがかなりパワーアップしているのは感じ取れます」
斉藤「心配しないでください、福田君達は今までは森の方で寝泊まりしてもらっているので工藤さんが今日は王宮の方に来てもらえれば問題ないはずです」
薗田「えぇっ!?まじか」
神崎「そうなのですか……福田君は嫌がってる訳ではないのですよね?」
工藤「えぇーっと……キャンプみたいで結構楽しいですよ」
斉藤「特に問題も起きてないようで何よりです」
工藤「いきなり王宮に泊まるって言ったら怪しまれないかな?」
斉藤「疲れてる事を理由にしたらどうでしょうか?」
工藤「…………でも海斗とエナだって疲れてますし」
薗田(いつの間に呼び捨てに!?)
斉藤「気持ちは分かりますが……」
薗田「あいつなら大丈夫さ」
工藤「ですが……」
園田「同じパーティーメンバーを信じよう(こうでも言わないと工藤さんは……)」
神崎「園田君の言う通りです、あまり福田君と仲良くない私が言っても説得力がないかもしれませんが……」
工藤「いいえ、海斗とエナなら大丈夫です」
神崎「分かりました、話し合った事を鈴木さんには明日伝えましょう」
工藤「凛は遅れてくるのですか?」
神崎「はい、鈴木さんは王宮で少しだけ用事があるみたいだったので到着は明日か今日の夜中くらいになるそうです」
園田「確かジュエリーナ王国の人と話してたような気がする」
工藤「分かりました、気を付けて来るように伝えておきます」
勇者達が話している所にクシアが申し訳なさそうにしながら入ってくる
クシア「えーっと……園田さんお久しぶりです」
園田「クシアさん!!元気で良かったです!!色々と大変だったとは聞きました、ソルセリでの潜入に協力してくれていたのですよね?」
クシア「はい……しかし上手くいかずに足を引っ張る形になってしまいました」
園田「気にしないで下さい、皆生きてて無事だっただけで充分ですよ」
クシア「すみません、ありがとうございますこれからは少しでもお力になれるように頑張ります」
久しぶりに見た園田に対して気を遣った態度で接するが園田は生きている事が何よりも嬉しいようである
園田「頼りにしてます、でもあいつと一緒にいると大変だったのではないですか?」
クシア「そんな事は……なかったですよ」
園田「本当ですか?向こうに天雷さんがいるので一緒に話しましょうよ」
クシア「そうしたいところですが……」
園田「クシアさん疲れてるじゃないですか、僕にもそれくらいは分かります、なので向こうで休憩しましょう」
クシア「えぇと……」
園田「後の事は神崎さん達に任せて さぁ」
園田はクシアを海斗達とはなし休ませようとしているのだが言動の一つ一つがぎこちない
しかしクシアも疲れているのは事実でありアスフェアから聞いた【頼る】と言う言葉を思い出し他のことは神崎達に任せることにし園田と共に海斗とエナの元へと向かって行ったのだ
斎藤「クシアさんも向こうに行ったようですね」
神崎「ですね、丁度高橋君達が子供達を全員連れてこの国に入ったようです」
斎藤「分かるのですか!?」
神崎「まぁ……はい」
工藤「確か……何かを従えていたんですよね?」
神崎「従えているというよりも勝手についてきているというか」
斎藤「守護霊のような存在なのでしょうか?」
神崎「とにかく高橋君達にここに来るように伝えましたので早く話し合いましょう」
クシアと海斗は仲良く話しているが高橋や寺山達が王宮に入って来たことに気付くが天雷や園田との会話に夢中になりそちらに集中しているようである
神崎「と言うことを私達に告げられましたので斎藤さん達に共有しておきます」
こちらに来た神崎と高橋によって事情が詳しく説明されるが何人かは納得いっていない様子を見せている
高橋「ちょっと心苦しいかもしれないけどこれがベストなのかもしれないって……」
寺山「でもな……それだと海斗が」
工藤「…………」
神崎「だからこそ私達が成功させないといけないのです」
斎藤「承知しました、詳しく話すために福田君とクシアさんには上手いこと言っておきます」
寺山「上手いこと騙せるといいけど」
工藤「緊張感を持たせる為……って」
神崎達の方は暗い雰囲気なのに対して海斗達の方は色々な話で盛り上がっており天雷の明るく元気な声が響いていた
天雷「まじで!?めっちゃ可愛い それに引き換えあいつと来たら鈍感すぎでしょ」
エナ「ちょっと鈍いなーってはずっと思ってました」
天雷「大げさにやんないとあいつ気付かないよ絶対」
エナ「それも含めて好きです」
天雷「いいねー、将来いい嫁さんになるよ」
エナ「よ、嫁だなんて///それは話が飛躍し過ぎです」
天雷「かーわいい」
エナと天雷は2人で海斗との出会いなどの恋バナをしている一方で園田とクシアは海斗との苦労話をしている
園田「そんな事があったんですね、それで毎回補修の授業をやっていたと(クシアさんってこんな感じだったかな?)」
クシア「そうですよ!!知らない事多くて色々と大変だったんですから」
海斗「あはは……」
園田「ほとんど寝てたもんな、訓練がきつそうだったから仕方ないっちゃ仕方ないだろうけど」
海斗「それは言い訳だろー、園田達だって俺らと同じ事やってたんだし」
園田「お前……なんか変わった?」
海斗「んー そうか?」
園田「王宮の時と比べたら何かこう……」
クシア「いくつかは真面目に聞いてたみたいですが前と比べると真面目になったとは思いますよ」
海斗「まぁ……はい」
園田「はは、だって海斗はリリィ王女が担当してたのは……」
海斗「おーい!!園田余計な事言うんじゃない」
クシア「何か隠してますか?別に怒ったりしませんよ?(大目に見てあげましょうか)」
海斗「大丈夫大丈夫本当に気のせいだよ ははは……(補修はもうこりごりだ)」
園田(相当ヒヤヒヤしてるな)
余計な事を言おうとする園田に海斗は被せるようにして誤魔化す、何故ならリリィ王女の授業だけしっかりと聞いている事がバレてしまえば天使の逆鱗に触れてしまうと海斗が一番理解しているからである
二人の態度をみて色々と察した園田はわざと海斗が地雷を踏みそうな話題を提供し海斗の気を引き続けたのであった
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