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05.待つ者、追う者
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散り散りになった生徒達は、逃げ足の早いゴブリンを一目散に追いかけていく。
ゴブリンの数は80弱。それが校内に隠れたり、悪戯を仕掛けたりしていると思うと、気が遠くなりそうだ。
慎也と彰は、散らばった人のより少ない方へ駆けて行った。
二人は事前に隠れそうな場所をリサーチしており、そこを集中的に探す。
早速あちこちで、大きな音や叫び声が響いてくる。
ゴブリンの掘った落とし穴に落ちてしまったり、捕まえるために奇声をあげたり…チーム様々だ。
「慎也! あそこにおったで」
「ああ、見えた。彰はこっちから。俺は回り込む」
静かに息を合わせて、二人は移動する。慎也はより素早く動けるよう、風の魔力を纏った。
武器や所持品は認められておらず、ほぼ魔力と体力勝負なのが、更に難易度を高めている。
中庭の噴水の脇に、小さなベンチが並んでいるが、その後ろにゴブリンは隠れていた。
そっと気配を消しながら彰が近付く。
ある程度まで行ったところで、鬼が彰を見た。
彰は慎也に視線で合図を送る。
ゴブリンはすばしこい為、気付かれた場合、逃げ道を塞がなければ。
まず彰が急速に鬼に近付く。これはわざと鬼を逃す為だ。そして逃げるであろう方向ーー後ろは噴水、左右しか道はないーー左方向に“カマイタチ”。右方向へ彰が向かう。
カマイタチは慎也が出した魔術で、小さな風が圧縮して出来た空間。
そして、左前方に出来た逃げ道に向かう鬼を、慎也は飛び越えて、迎え撃った。
だが逃げ足の速いゴブリンは、即座に地面を蹴り、後方に一回転、さらに向きを変えて一回転。宙返りをして彰の頭に着地した。
「彰、頼む!」
言うのが速いか、ゴブリンは彰の手をすり抜けて、次は彰の背中にしがみつく。
手を伸ばすが、相手も捕まるまいと動くため、体勢が悪くて彰にはどうも出来ない。
慎也がそちらに向かうと、ゴブリンが目を合わせてニヤリと笑った。
「馬鹿にしやがって…!」
頭に血が上るような思いをどうにか押し込め、風を纏った足で駆ける。
「やっぱ一筋縄ではいかないか」
慎也もまた、冷淡な笑みを浮かべた。
ゴブリンの数は80弱。それが校内に隠れたり、悪戯を仕掛けたりしていると思うと、気が遠くなりそうだ。
慎也と彰は、散らばった人のより少ない方へ駆けて行った。
二人は事前に隠れそうな場所をリサーチしており、そこを集中的に探す。
早速あちこちで、大きな音や叫び声が響いてくる。
ゴブリンの掘った落とし穴に落ちてしまったり、捕まえるために奇声をあげたり…チーム様々だ。
「慎也! あそこにおったで」
「ああ、見えた。彰はこっちから。俺は回り込む」
静かに息を合わせて、二人は移動する。慎也はより素早く動けるよう、風の魔力を纏った。
武器や所持品は認められておらず、ほぼ魔力と体力勝負なのが、更に難易度を高めている。
中庭の噴水の脇に、小さなベンチが並んでいるが、その後ろにゴブリンは隠れていた。
そっと気配を消しながら彰が近付く。
ある程度まで行ったところで、鬼が彰を見た。
彰は慎也に視線で合図を送る。
ゴブリンはすばしこい為、気付かれた場合、逃げ道を塞がなければ。
まず彰が急速に鬼に近付く。これはわざと鬼を逃す為だ。そして逃げるであろう方向ーー後ろは噴水、左右しか道はないーー左方向に“カマイタチ”。右方向へ彰が向かう。
カマイタチは慎也が出した魔術で、小さな風が圧縮して出来た空間。
そして、左前方に出来た逃げ道に向かう鬼を、慎也は飛び越えて、迎え撃った。
だが逃げ足の速いゴブリンは、即座に地面を蹴り、後方に一回転、さらに向きを変えて一回転。宙返りをして彰の頭に着地した。
「彰、頼む!」
言うのが速いか、ゴブリンは彰の手をすり抜けて、次は彰の背中にしがみつく。
手を伸ばすが、相手も捕まるまいと動くため、体勢が悪くて彰にはどうも出来ない。
慎也がそちらに向かうと、ゴブリンが目を合わせてニヤリと笑った。
「馬鹿にしやがって…!」
頭に血が上るような思いをどうにか押し込め、風を纏った足で駆ける。
「やっぱ一筋縄ではいかないか」
慎也もまた、冷淡な笑みを浮かべた。
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