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06.夜の帳が下りる町 1
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「そうか…ありがとうございます。では、夜またお邪魔します」
そうしてひとしきりお礼を言い、カフェ ハーバルを後にする。
これといって具体的な策もまだなかった。
「白虎さん、呪いっていうのは?」
「ああ、ひとつの可能性だったんだけど、呪いをかけるには複雑な術式も必要なんだ。
例えば誰かを恨んだり、痛めつけてやりたいとか、そういう強い気持ちが呪いになる」
ある程度冷静になったらしい白虎も、漸く頭を働かせる。
先程の自分の案を、自ら否定した。
「“周りが見えなくなる”なんて、強い念の割に合わないということか」
千里も納得したように話す。だが大きく可能性が絞られたわけではない。
「とにかく、町を調べてみよう。小さな手掛かりでもいいから、何か掴まないとな」
白虎の提案で、二手に分かれて調査に出掛けた。
千里と錦は聞き込みに、白虎は町の周辺の捜査にそれぞれ向かう。
「じゃあ、2時間後にあの中央にある教会の時計塔で落ち合おう。目立つし、丁度いい」
集合場所は、鐘付きの時計塔の下だ。
二手に別れた後、千里と錦は石畳みの住宅を歩いては、道行く住民に声を掛けていた。
「サラさんと同様、視界異常 以外に異変を感じた人はいないか…」
「みんな、深夜頃に就寝するようになってるみたいだしね」
何も見えない中、魔術を使ったり家の外に出たりすると危険だと、サラが言っていたように皆が徹底しているようだ。
「何かトリガーがある筈なんだよな…」
千里は視線を斜め下に向けて少し考えた後、思い付いたように顔を上げた。
「よし、聞き方を変えよう」
そして、また近くの町民に声を掛ける。
「この町の異変について調査をしています。深夜、視界が暗くなる前に小さな音か、どうぶつの鳴き声など聞いた覚えはありませんか?」
「音、ねえ…。聞こえた気もするけど、はっきり覚えてないねえ」
ふくよかな女性は考えながら、そう答えた。
その回答に、千里はふっと笑みをこぼす。
「では“うろ覚えではあるけど、音が聞こえた気がした”んですね?」
「うん、確かに、そう言われれば、何かを聞いた気がするよ」
確信ではないが、何かが変わった。
そうしてひとしきりお礼を言い、カフェ ハーバルを後にする。
これといって具体的な策もまだなかった。
「白虎さん、呪いっていうのは?」
「ああ、ひとつの可能性だったんだけど、呪いをかけるには複雑な術式も必要なんだ。
例えば誰かを恨んだり、痛めつけてやりたいとか、そういう強い気持ちが呪いになる」
ある程度冷静になったらしい白虎も、漸く頭を働かせる。
先程の自分の案を、自ら否定した。
「“周りが見えなくなる”なんて、強い念の割に合わないということか」
千里も納得したように話す。だが大きく可能性が絞られたわけではない。
「とにかく、町を調べてみよう。小さな手掛かりでもいいから、何か掴まないとな」
白虎の提案で、二手に分かれて調査に出掛けた。
千里と錦は聞き込みに、白虎は町の周辺の捜査にそれぞれ向かう。
「じゃあ、2時間後にあの中央にある教会の時計塔で落ち合おう。目立つし、丁度いい」
集合場所は、鐘付きの時計塔の下だ。
二手に別れた後、千里と錦は石畳みの住宅を歩いては、道行く住民に声を掛けていた。
「サラさんと同様、視界異常 以外に異変を感じた人はいないか…」
「みんな、深夜頃に就寝するようになってるみたいだしね」
何も見えない中、魔術を使ったり家の外に出たりすると危険だと、サラが言っていたように皆が徹底しているようだ。
「何かトリガーがある筈なんだよな…」
千里は視線を斜め下に向けて少し考えた後、思い付いたように顔を上げた。
「よし、聞き方を変えよう」
そして、また近くの町民に声を掛ける。
「この町の異変について調査をしています。深夜、視界が暗くなる前に小さな音か、どうぶつの鳴き声など聞いた覚えはありませんか?」
「音、ねえ…。聞こえた気もするけど、はっきり覚えてないねえ」
ふくよかな女性は考えながら、そう答えた。
その回答に、千里はふっと笑みをこぼす。
「では“うろ覚えではあるけど、音が聞こえた気がした”んですね?」
「うん、確かに、そう言われれば、何かを聞いた気がするよ」
確信ではないが、何かが変わった。
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