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06.夜の帳が下りる町 1
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「千里さん、今のは?」
「ああ、あと何人か聞いて確証を得たいけど、この町の住民は深夜頃“意識がはっきりしない瞬間がある”という可能性が出てきた」
また二人は歩きながら、千里が自分の考えを話す。
「“何か異常は?”と聞いた時は何も出てこないのに、“こういう事があったか?”と聞かれると、否定出来ないんだよ。
それは、視界が暗くなるというインパクトの強い事実に、意識が引っ張られてるからだ」
「たったそれだけで…千里さん、スゴイなあ!」
キラキラと目を輝かせて、錦はずいっと千里に近付いた。
圧倒されて視線を外す千里だったが、悪い気はしないらしい。
「ま、まあ、白虎に負けてられねえし」
千里にとっては“白虎”の名前を出したのは照れ隠しのようなものだったけれど、僅かに錦の表情が変化した。
「その…白虎さんって、何者なんだ? 噂によると、ギルドからの襲名だとかって話だけど」
やはり、人の口に戸は立てられぬという事か、周り回って一般の耳にも届いているようだ。
「ん~、まあ、俺も始めは反対したけど。一緒に行動してると、目立たないところで力を見せ付けられるんだよな」
「目立たないところ?」
「ああ、あいつは地位や名声とかに興味がないんだよ」
行動を共にすれば分かるさ。と、千里は根拠のない言葉で締めくくった。
まだ錦は半信半疑だ。WGに所属している期間の長い千里がそう言うのだから、間違いはないのだろうが…と思いを巡らせる。
「考えるより、感じろって言葉があるだろ。
それより、もう少し聞き込みを続けよう。やっと何かが見えてきたんだ」
そう言って、千里は錦の肩を叩いてニッと笑った。
「…っくし。…はあ、花粉症かな」
その頃白虎は、町のはずれで森の周辺を捜査していた。
突然のくしゃみに鼻をすすりながら、辺りを見渡す。
「術式が成されている様子もない…」
複数、それも町の住民全員という大人数に術をかけるとすれば、町全体に陣を張っている可能性があると踏んでいた。
だが、町に入るときも違和感がなかったように、町の境界線を調べても、その形跡は見当たらない。
「ああ、あと何人か聞いて確証を得たいけど、この町の住民は深夜頃“意識がはっきりしない瞬間がある”という可能性が出てきた」
また二人は歩きながら、千里が自分の考えを話す。
「“何か異常は?”と聞いた時は何も出てこないのに、“こういう事があったか?”と聞かれると、否定出来ないんだよ。
それは、視界が暗くなるというインパクトの強い事実に、意識が引っ張られてるからだ」
「たったそれだけで…千里さん、スゴイなあ!」
キラキラと目を輝かせて、錦はずいっと千里に近付いた。
圧倒されて視線を外す千里だったが、悪い気はしないらしい。
「ま、まあ、白虎に負けてられねえし」
千里にとっては“白虎”の名前を出したのは照れ隠しのようなものだったけれど、僅かに錦の表情が変化した。
「その…白虎さんって、何者なんだ? 噂によると、ギルドからの襲名だとかって話だけど」
やはり、人の口に戸は立てられぬという事か、周り回って一般の耳にも届いているようだ。
「ん~、まあ、俺も始めは反対したけど。一緒に行動してると、目立たないところで力を見せ付けられるんだよな」
「目立たないところ?」
「ああ、あいつは地位や名声とかに興味がないんだよ」
行動を共にすれば分かるさ。と、千里は根拠のない言葉で締めくくった。
まだ錦は半信半疑だ。WGに所属している期間の長い千里がそう言うのだから、間違いはないのだろうが…と思いを巡らせる。
「考えるより、感じろって言葉があるだろ。
それより、もう少し聞き込みを続けよう。やっと何かが見えてきたんだ」
そう言って、千里は錦の肩を叩いてニッと笑った。
「…っくし。…はあ、花粉症かな」
その頃白虎は、町のはずれで森の周辺を捜査していた。
突然のくしゃみに鼻をすすりながら、辺りを見渡す。
「術式が成されている様子もない…」
複数、それも町の住民全員という大人数に術をかけるとすれば、町全体に陣を張っている可能性があると踏んでいた。
だが、町に入るときも違和感がなかったように、町の境界線を調べても、その形跡は見当たらない。
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