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陰と陽の鬼⓵
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「うーん」
床に座り込んで腕を組みながらこれ見よがしに唸ってみても、もちろん話しかけてくれる相手はいない。
一人部屋で教材と向き合っているのだから当然だ。
床一面に広げられた教材。
リュックに入っていたものを全て並べてある。
国語の教科書を手に取り数ページ捲ってみたが、面白みのない話が書かれているだけだった。
やはり何も思い出せないか。
まぁ、こんなことで記憶が戻ったら悩んだりはしないだろう。
どうやら自分がいじめを苦に自殺したことはわかったが、それ以外はさっぱりだ。
メイとの話がきっかけで思い出せたように、こうして学校関係のものに触れればそれが引き金になって記憶が刺激されたりしだいだろうかと考えてみたがそんなに甘くはないらしい。
ーーそもそも、思い出す必要があるんだろうか。
自殺を選ぶくらい追い詰められていたのだとしたら、相当ひどい目に遭っていたのだろう。
あの断片からでも悪戯程度の可愛いものではなかった。
ーーまぁ、いじめに可愛いも可愛くないもないけど。
どんないじめであれ、やる方は遊び感覚でも、やられる方は傷つくだろう。
ーー俺もきっと辛かったんだ。
ーーでも電車に身投げはなー。
ーー自分のことながらもっと周りの迷惑を考えてほしかった。
人身事故なんて多くの人の迷惑になっただろうし、陽太の両親には多額の賠償金の請求があったかもしれない。
もしも過去の自分に会うことができるなら、もっと他人に迷惑にならない方法を選ぶよう助言したい。
自殺しないことにこしたことはないけれど。
おかげで自分は鬼になったし、記憶をなくしてしまっているのだし。
過去の自分に文句を言っても仕方がないが、文句も言いたくなってしまうような状況だ。
さて、どうしたものか。
やはり、ここは一度人間の世界に行ってみようか。
首から下げたお守りを見ながら考える。
これは鬼人街と人間の世界を行き来するのに必要な通行手形らしかった。
帰ってきた時にリャオに渡されたものだ。
どうやら今日の用事というのが、陽太のためにこの通行手形の発行と諸々の手続きで役所に行っていたらしい。
この通行手形があれば鳥居のある所からなら何時でも人間の世界に行くことができるし帰ることができると教えてもらった。
高校名はわかっているし、スマホを使えば学校に行くことぐらいはできるだろう。
ーー明日行ってみるか……。
ーーいや、でもなー。
やりたいことはあれど、やらなくてはいけないこともある。
目下の最重要問題は金だ。
当面の金銭面は気にしなくていいとリャオは言ってくれた。
その言葉通り、通行手形を渡されると同時に数万円を握らされた。
生活に必要なものや欲しいものがあればここから賄うようにとのことだった。
「足りなくなったら言ってください。話を聞いたうえで増額などの判断をしますので」
さらりとそんなことを言えるリャオの資産が気になる。
だってここは家賃はいらない、食事も無料、服は最初に用意してもらったもの以外は自分で買い足すことになるが、その金だって先ほどのように支給された金だ。
ここまで陽太の努力も金も何も動いていない。
衣食住だけじゃない、金まで面倒を見てもらっている。
しかも、会ったばかりの他人にだ。
ここまでくると多少の恐怖すら感じる。
だめだ。
たぶん、鬼としても人間としてもこのままではだめな気がする。
「バイトするか……」
ドアが吹っ飛んだ。
目の前を部屋のドアが勢いよく横切り、轟音とともに壁に当たり床に倒れた。
「……」
「よう新人!」
急なことに思考が追い付かず固まっていると、元気な声が聞こえてきた。
声のした方を見ると、同年代くらいの少年が腰に手を当てて立っている。
小柄で前髪が少し長い。
髪の間から覗く耳にはシルバーのピアスが光っている。
ーー土足。
歯を見せて笑っている少年にまず思ったことはそれだった。
「俺はウー。よろしく!」
「ど、どうも」
手を差し出され反射的に握り返す。
陽太の反応に少年ーーウーは満足そうに笑う。
「よっしゃ! じゃあ行こうぜ!」
「い、行くってどこに?」
握った手をそのまま引かれ、無理やり立ち上がらされ引っ張られる。
「人間の世界に決まってるだろ。お前、人間から鬼になったクチだろ? リャオさんから聞いたぞ」
「それと人間の世界に行くことに何の関係が?」
「鬼に転生したからにはやることはひとつだろ。大丈夫だって、俺がきっちり教えるからさ」
「何を……?」
「何ってーーあっ、名前なんだっけ?」
「陽太」
「ヨータな。ヨータ、ヨータ。それ本名?」
「たぶん」
「ふーん、まだ人間の名前なんだな。まぁ、昨日来たばっかりだったらそんなもんか。早く新しい名前が決まるといいな」
「いや、あの……えっ?」
話が見えない。
ぐいぐいくるウーについていけない。
「ちょっと! 何やってんの!?」
引かれるままウーについていけば、今度はドアのなくなった出入口の前に女の人が立っていた。
セミロングの髪で前髪は上げている。
前髪を押さえるように角が左右に伸びており、カチューシャのように見える。
ウーとは反対に高身長だ。
ーー増えた。
目の前の惨状に驚いているらしく、無残な出入口と陽太たちを交互に見比べている女の人にウーがひらりと手を振った。
「マオマオ、こいつヨータだって。こいつも一緒に連れて行こうぜ」
「連れて行こうぜって……。その子昨日来たばかりでしょ? それにーー」
「元人間だって。リャオさんも言ってたし本人にも確認したから大丈夫大丈夫」
「元人間ならまぁ……、でも、うーん」
額を押さえながら悩むマオマオの手も取り、二人を引っ張るウーの足取りに迷いはない。
「ヨータはいいの? 私たちに着いてきて。ウーに無理やり連れていかれてるんでしょ?」
「まぁ、そうなるな」
「この子これって決めたら突っ走るタイプだからさ、こうなったらなかなか止められないのよね。なんか、ごめんね」
確かに間近でこんな会話がされているのに、ウーは振り返る気配すらない。
誕生日プレゼントを開ける前の子供のような笑顔を浮かべているだけだ。
何がそんなに楽しいのだろう。
「通行手形は貰った?」
「うん」
「だったら、行く分には問題ないか。予定がないならこのまま一緒に行こうか。どうせ元人間組にはもれなくお声がけがあるし、今のうちに予備知識があっても損にはならないでしょ」
諦めたのか、マオマオは陽太を連れていくことにしたらしい。
よろしく、と空いている手を差し出されたので、これまた反射的に握り返す。
「安心しなって。ちゃんと私たちでサポートするからさ。こう見えてウーも私もそこそこ強いから」
ーーえっ、強さが関係ある案件なの?
一抹の不安を抱きながら、黙ってついていく以外に選択肢は無さそうだと、早々に諦め大人しく着いていくことにする。
「新しいメンバー欲しかったんだよ! やっぱりマオマオと二人も楽だけど、戦力には限界があるからさ! サンキューな、ヨータ」
ーー勝手に仲間に入れられてる……。
そのまま大通りを抜け、鳥居まで一直線に進んでいく。
「ちょーー」
流石に少し怖くなり制止の声を上げるが、ウーもマオマオも気にせず鳥居を潜る。
「えっ?」
鳥居の先は真っ暗な空間だった。
空間には今通ってきたものとは別に幾つもの鳥居が規則性なく並んでいる。
「今日はどれにするかなー」
ようやく手を放したウーが鳥居の下見でもするのか離れていく。
「こっち側から入るの初めて?」
マオマオの質問に頷く。
「帰る時は一方通行なんだけど、行きはこうやって行き先を決められるんだ。通ったことがある鳥居のある場所にしか行けないんだけど、こうやって行き先が増えれば便利だよ」
「じゃあ、これはウーが行った場所の数ってこと?」
「そういうこと。最初に鳥居を通ったのがウーだったから、それが反映されてる状態ってわけ。昨日鬼になったばっかりなのにヨータは落ち着いてるね。私の時はパニックとショックで一週間はあの家から出られなかったよ」
少し寂しそうにマオマオが笑う。
陽太もきっと、記憶があればもっと混乱していたかもしれない。
でも、今の陽太のほとんどは鬼になってからの記憶で形成されているから、今を受け入れる以外に方法がない。
ーーそうか、ウーもマオマオも元人間ってことは、一度死んでるのか。
ーー人間の自分が死んだことを実感するのってどんな感じなんだろう。
今の陽太には到底わからない感覚を二人は経験しているのだ。
「ここにしようぜー」
向こうでウーが手を振っている。
「行こうか」
手を振り返しながら、陽太にも声をかけてくれる。
「あぁ」
「やっぱり迷惑だった?」
「……いや、ビックリはしたけど人間の世界に行きたいとは思ってたから。行き方がわかってよかったよ」
「そっか。これから人間の世界に行く機会が増えるなら、やっぱり今日、私たちと出掛けたのはよかったかもね。いろいろ教えてあげられるし。急に一人で出掛けて危ない目に遭っても困るしね」
「さっきから不穏な単語が気になるんだが……」
言っている間にウーの待つ鳥居の前に着く。
「よっしゃ! 今日も気合い入れて行くぜ!」
三人揃うや否や、鳥居に飛び込むウー。
それにマオマオも続く。
「……」
数瞬迷った末、二人の後に続いて陽太も鳥居を潜った。
床に座り込んで腕を組みながらこれ見よがしに唸ってみても、もちろん話しかけてくれる相手はいない。
一人部屋で教材と向き合っているのだから当然だ。
床一面に広げられた教材。
リュックに入っていたものを全て並べてある。
国語の教科書を手に取り数ページ捲ってみたが、面白みのない話が書かれているだけだった。
やはり何も思い出せないか。
まぁ、こんなことで記憶が戻ったら悩んだりはしないだろう。
どうやら自分がいじめを苦に自殺したことはわかったが、それ以外はさっぱりだ。
メイとの話がきっかけで思い出せたように、こうして学校関係のものに触れればそれが引き金になって記憶が刺激されたりしだいだろうかと考えてみたがそんなに甘くはないらしい。
ーーそもそも、思い出す必要があるんだろうか。
自殺を選ぶくらい追い詰められていたのだとしたら、相当ひどい目に遭っていたのだろう。
あの断片からでも悪戯程度の可愛いものではなかった。
ーーまぁ、いじめに可愛いも可愛くないもないけど。
どんないじめであれ、やる方は遊び感覚でも、やられる方は傷つくだろう。
ーー俺もきっと辛かったんだ。
ーーでも電車に身投げはなー。
ーー自分のことながらもっと周りの迷惑を考えてほしかった。
人身事故なんて多くの人の迷惑になっただろうし、陽太の両親には多額の賠償金の請求があったかもしれない。
もしも過去の自分に会うことができるなら、もっと他人に迷惑にならない方法を選ぶよう助言したい。
自殺しないことにこしたことはないけれど。
おかげで自分は鬼になったし、記憶をなくしてしまっているのだし。
過去の自分に文句を言っても仕方がないが、文句も言いたくなってしまうような状況だ。
さて、どうしたものか。
やはり、ここは一度人間の世界に行ってみようか。
首から下げたお守りを見ながら考える。
これは鬼人街と人間の世界を行き来するのに必要な通行手形らしかった。
帰ってきた時にリャオに渡されたものだ。
どうやら今日の用事というのが、陽太のためにこの通行手形の発行と諸々の手続きで役所に行っていたらしい。
この通行手形があれば鳥居のある所からなら何時でも人間の世界に行くことができるし帰ることができると教えてもらった。
高校名はわかっているし、スマホを使えば学校に行くことぐらいはできるだろう。
ーー明日行ってみるか……。
ーーいや、でもなー。
やりたいことはあれど、やらなくてはいけないこともある。
目下の最重要問題は金だ。
当面の金銭面は気にしなくていいとリャオは言ってくれた。
その言葉通り、通行手形を渡されると同時に数万円を握らされた。
生活に必要なものや欲しいものがあればここから賄うようにとのことだった。
「足りなくなったら言ってください。話を聞いたうえで増額などの判断をしますので」
さらりとそんなことを言えるリャオの資産が気になる。
だってここは家賃はいらない、食事も無料、服は最初に用意してもらったもの以外は自分で買い足すことになるが、その金だって先ほどのように支給された金だ。
ここまで陽太の努力も金も何も動いていない。
衣食住だけじゃない、金まで面倒を見てもらっている。
しかも、会ったばかりの他人にだ。
ここまでくると多少の恐怖すら感じる。
だめだ。
たぶん、鬼としても人間としてもこのままではだめな気がする。
「バイトするか……」
ドアが吹っ飛んだ。
目の前を部屋のドアが勢いよく横切り、轟音とともに壁に当たり床に倒れた。
「……」
「よう新人!」
急なことに思考が追い付かず固まっていると、元気な声が聞こえてきた。
声のした方を見ると、同年代くらいの少年が腰に手を当てて立っている。
小柄で前髪が少し長い。
髪の間から覗く耳にはシルバーのピアスが光っている。
ーー土足。
歯を見せて笑っている少年にまず思ったことはそれだった。
「俺はウー。よろしく!」
「ど、どうも」
手を差し出され反射的に握り返す。
陽太の反応に少年ーーウーは満足そうに笑う。
「よっしゃ! じゃあ行こうぜ!」
「い、行くってどこに?」
握った手をそのまま引かれ、無理やり立ち上がらされ引っ張られる。
「人間の世界に決まってるだろ。お前、人間から鬼になったクチだろ? リャオさんから聞いたぞ」
「それと人間の世界に行くことに何の関係が?」
「鬼に転生したからにはやることはひとつだろ。大丈夫だって、俺がきっちり教えるからさ」
「何を……?」
「何ってーーあっ、名前なんだっけ?」
「陽太」
「ヨータな。ヨータ、ヨータ。それ本名?」
「たぶん」
「ふーん、まだ人間の名前なんだな。まぁ、昨日来たばっかりだったらそんなもんか。早く新しい名前が決まるといいな」
「いや、あの……えっ?」
話が見えない。
ぐいぐいくるウーについていけない。
「ちょっと! 何やってんの!?」
引かれるままウーについていけば、今度はドアのなくなった出入口の前に女の人が立っていた。
セミロングの髪で前髪は上げている。
前髪を押さえるように角が左右に伸びており、カチューシャのように見える。
ウーとは反対に高身長だ。
ーー増えた。
目の前の惨状に驚いているらしく、無残な出入口と陽太たちを交互に見比べている女の人にウーがひらりと手を振った。
「マオマオ、こいつヨータだって。こいつも一緒に連れて行こうぜ」
「連れて行こうぜって……。その子昨日来たばかりでしょ? それにーー」
「元人間だって。リャオさんも言ってたし本人にも確認したから大丈夫大丈夫」
「元人間ならまぁ……、でも、うーん」
額を押さえながら悩むマオマオの手も取り、二人を引っ張るウーの足取りに迷いはない。
「ヨータはいいの? 私たちに着いてきて。ウーに無理やり連れていかれてるんでしょ?」
「まぁ、そうなるな」
「この子これって決めたら突っ走るタイプだからさ、こうなったらなかなか止められないのよね。なんか、ごめんね」
確かに間近でこんな会話がされているのに、ウーは振り返る気配すらない。
誕生日プレゼントを開ける前の子供のような笑顔を浮かべているだけだ。
何がそんなに楽しいのだろう。
「通行手形は貰った?」
「うん」
「だったら、行く分には問題ないか。予定がないならこのまま一緒に行こうか。どうせ元人間組にはもれなくお声がけがあるし、今のうちに予備知識があっても損にはならないでしょ」
諦めたのか、マオマオは陽太を連れていくことにしたらしい。
よろしく、と空いている手を差し出されたので、これまた反射的に握り返す。
「安心しなって。ちゃんと私たちでサポートするからさ。こう見えてウーも私もそこそこ強いから」
ーーえっ、強さが関係ある案件なの?
一抹の不安を抱きながら、黙ってついていく以外に選択肢は無さそうだと、早々に諦め大人しく着いていくことにする。
「新しいメンバー欲しかったんだよ! やっぱりマオマオと二人も楽だけど、戦力には限界があるからさ! サンキューな、ヨータ」
ーー勝手に仲間に入れられてる……。
そのまま大通りを抜け、鳥居まで一直線に進んでいく。
「ちょーー」
流石に少し怖くなり制止の声を上げるが、ウーもマオマオも気にせず鳥居を潜る。
「えっ?」
鳥居の先は真っ暗な空間だった。
空間には今通ってきたものとは別に幾つもの鳥居が規則性なく並んでいる。
「今日はどれにするかなー」
ようやく手を放したウーが鳥居の下見でもするのか離れていく。
「こっち側から入るの初めて?」
マオマオの質問に頷く。
「帰る時は一方通行なんだけど、行きはこうやって行き先を決められるんだ。通ったことがある鳥居のある場所にしか行けないんだけど、こうやって行き先が増えれば便利だよ」
「じゃあ、これはウーが行った場所の数ってこと?」
「そういうこと。最初に鳥居を通ったのがウーだったから、それが反映されてる状態ってわけ。昨日鬼になったばっかりなのにヨータは落ち着いてるね。私の時はパニックとショックで一週間はあの家から出られなかったよ」
少し寂しそうにマオマオが笑う。
陽太もきっと、記憶があればもっと混乱していたかもしれない。
でも、今の陽太のほとんどは鬼になってからの記憶で形成されているから、今を受け入れる以外に方法がない。
ーーそうか、ウーもマオマオも元人間ってことは、一度死んでるのか。
ーー人間の自分が死んだことを実感するのってどんな感じなんだろう。
今の陽太には到底わからない感覚を二人は経験しているのだ。
「ここにしようぜー」
向こうでウーが手を振っている。
「行こうか」
手を振り返しながら、陽太にも声をかけてくれる。
「あぁ」
「やっぱり迷惑だった?」
「……いや、ビックリはしたけど人間の世界に行きたいとは思ってたから。行き方がわかってよかったよ」
「そっか。これから人間の世界に行く機会が増えるなら、やっぱり今日、私たちと出掛けたのはよかったかもね。いろいろ教えてあげられるし。急に一人で出掛けて危ない目に遭っても困るしね」
「さっきから不穏な単語が気になるんだが……」
言っている間にウーの待つ鳥居の前に着く。
「よっしゃ! 今日も気合い入れて行くぜ!」
三人揃うや否や、鳥居に飛び込むウー。
それにマオマオも続く。
「……」
数瞬迷った末、二人の後に続いて陽太も鳥居を潜った。
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